最近急増中の「ドッキリ番組」騙された人が提訴したらどうなる?
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昨今、芸能人や一般人に対して「ドッキリ」を仕掛ける番組が増加しています。「ヤラセ」ではないかとの声もありますが、仮に本当に騙している場合、少々「やりすぎ」と感じることもあります。
場合によっては、騙された側がドッキリと告げられ、怒り出すことも。通常このような場合は番組側が謝罪するなどしてとりなすため、問題にはならないのですが、あまりにも度が過ぎる場合は、「提訴」に踏み切ることもあるかもしれません。
「ドッキリ番組」で騙された側が違法性を主張することはできるのでしょうか?パロス法律事務所の櫻町直樹弁護士にご意見を伺いました。
■違法性を主張することはできる?
「ヤラセではなく“本当に騙している”、つまりそのような“ドッキリ”を仕掛けられることについて本人の同意を得ていないということであれば、それが民事上の不法行為、あるいは刑事上の犯罪行為にあたる場合には、損害賠償責任を負ったり、刑罰が科せられたりする可能性があります。
例えば、対象者が所有する自動車のタイヤをパンクさせるという行為をドッキリとしておこなった場合、当該行為は“器物損壊”として、民事上の損害賠償責任を負う可能性と、刑事上の犯罪として刑罰を受ける可能性(3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料。刑法261条)