ネットへの住所書き込みは違法ではない?その理由とは
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先日、ある有名人が「自分の住所をネットに書き込まれた」として、警察に被害届を提出したものの、受理されなかったことを告白し、話題となりました。
昨今SNSや掲示板などで個人の住所や電話番号が第三者によって書き込まれることは稀にあるだけに、「他人事とは思えない」という声があがっています。
本当に住所などの個人情報をネットに書き込むことは違法ではないのでしょうか?インターネット問題に詳しい法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士に、ご意見を伺いました。
■刑法上違法とはいえない
「刑法上、違法というためには、当然、刑法に違反していることが必要です。
刑法には色々な罪が定められていますが、刑法に定められている罪以外のものについては、罪とされることがないのが原則です。この原則は罪刑法定主義と呼ばれます。
氏名や住所を公開することは、どの刑法上の罪にも当たりません。
このようなことをされると、“名誉毀損だ”と主張する方が多いように感じますが、名誉毀損は社会的評価の低下がなければ成立しません。
氏名や住所が公開されても、社会的評価が低下することはないため、名誉毀損が成立することはありません。