くらし情報『在職中の設計物にエラーが…退職後に修正義務はある?』

在職中の設計物にエラーが…退職後に修正義務はある?

目次

・賠償責任の有無や改修作業に応じる義務は?
・請負の場合は応じる義務が発生
・「落ち度」が認められれば損害賠償を負う場合もあるが……
在職中の設計物にエラーが…退職後に修正義務はある?

*画像はイメージです:https://www.shutterstock.com/

システム業界などでは、以前勤めていた会社から「ちょっとわからないことがあるんだけど……」と電話がかかってくることが稀にあるようです。中には、自分が構築したシステムに重大なバグや設計ミスが発覚することもあるのだとか。

そのようなとき、会社側から「責任をとってほしい」「改修作業をしてほしい」などと、持ちかけられることもあるようです。

労働者側としては落ち度があったとはいえ、既に雇用契約は切れているうえ、新しい仕事もあり、応じたくはありません。

このような場合、労働者は賠償責任や改修作業に応じるべきなのでしょうか?法律事務所あすかの冨本和男弁護士にお伺いしました。

■賠償責任の有無や改修作業に応じる義務は?

「改修作業に応じる義務はないですが、担当者に落ち度があれば損害賠償請求に応じる義務がある場合もあるのではと考えます。

通常、会社と担当者との間では労働契約(雇用契約)があるのではと考えられます。

労働契約(雇用契約)の場合は、労働者は使用者の指揮命令に従って労務を提供する義務を、会社の方は賃金を支払う義務を負います(民法623条)。

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