くらし情報『在職中の設計物にエラーが…退職後に修正義務はある?』

在職中の設計物にエラーが…退職後に修正義務はある?

したがって、労働契約の期間中であれば、担当者は、改修作業を行わなければいけません。しかし、担当者が退社して、労働契約が終了しているとなると、担当者は、労務を提供する義務を負いません」(冨本弁護士)

■請負の場合は応じる義務が発生

「なお、会社と担当者との法律関係が、労働契約(雇用契約)でなく、請負契約ということであれば、担当者は改修作業に応じる義務があります。

請負であれば、請負人は仕事を完成させる義務を、会社の方は報酬を支払う義務を負います(民法632条)。

また、請負の場合、納品されたものに欠陥があれば、会社としては、請負人に対しその修理をするよう請求できます(民法634条1項)。


したがって、請負であればですが、担当者が開発したシステムに重大なバグが存在し、会社から回収作業を求められた場合、担当者としては応じる義務があります」(冨本弁護士)

■「落ち度」が認められれば損害賠償を負う場合もあるが……

「会社と担当者の関係が労働契約(雇用契約)の場合でも、担当者に落ち度があれば、たとえ労働契約が終了した後といえども、損害賠償責任を負う場合があります。

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