自分の悪口をネットに書く人が…どうすれば特定できる?
侵害について違法性がないといえるような事情がないこと
といった点を満たしていることが必要です。
名誉権とは、社会的評価のことであり、この低下があると名誉権侵害となります。
しばしば、名誉感情と混同されていることもありますが、名誉感情は自分が自分について持っている評価についてのものであり、社会的評価という外部からの評価とは異なるものです。
プライバシーは、私生活上の事実または事実らしく受け取られるものが当たるとされます。
たとえば、不倫をしているという指摘を受けた場合には、それが本当か嘘かにかかわらず、一般的に不倫は良くないこととされているため、社会的評価の低下があるといえます。
また、不倫は私生活上のことであるため、プライバシー権侵害にもなり得ますし、自己評価についての侵害にもなり得るため、名誉感情侵害とも言い得ます。
違法性がないといえるかどうかについては、侵害された権利によってその要件が異なります。
名誉権侵害については、公共性、公益目的、真実性があれば違法性がないとされます。
不倫が真実であれば、違法性がないという余地があるということになります。
プライバシー権侵害や名誉感情侵害については、受忍限度を超えるかどうかという観点から判断されることが多く、不倫が真実であるとしても、これを公表するべき正当な理由があるといえるかどうかなど種々の事情を検討することになります。