【実録|弁護士は見た!】詐欺被害金を取り戻せたケース
素人が出来心でという事案ならまだしも、プロが逃げるつもりで作り上げたスキームを崩すのは容易ではありません。
本日は、詐欺の事案で被害金を取り戻せたケースがあったので紹介しようと思います。
この詐欺の舞台ですが、なんとタクシーの中で行われました。
詐欺師はタクシーのお客さん、被害者は運転手さんです。
どんな状況だったかというと、詐欺師が乗車中に、運転をしていた運転手さんに対して、儲け話を持ち掛けたのです。
純粋な運転手さんは詐欺師の話を信じ込み、そのままお金を引き出して、数百万円を渡してしまいました。
しかし、その後は待てど暮らせど話が進まず、それどころか、追加のお金が必要であると言われる始末、そこで当職に相談に来ました。
詐欺の事案では、相手方の特定が難しいということがよく起こります。
要するに名前は偽名、電話は他人名義、住所はデタラメ、会社を名乗るが登記をしていないなど、こちらが把握している情報からでは辿れないことがよくあるのです。
ご相談のケースでも、名刺に記載された電話にかけても無関係な店舗に繋がるという有様で、相手方の特定は難しいという状況でした(なお、住所はレンタルオフィスでした。