自転車保険の加入を義務付ける自治体が増えています。子どもの運転する自転車が死亡事故を起こし、数千万円の賠償金支払いが命じられたケースもあり、子を持つ親としては注目せざるを得ない話題ですよね。そこで、なぜ自転車保険の加入義務化が進んでいるのか、ファイナンシャルプランナーの加藤葉子さんにお話を伺いました。
「自転車保険」でなくてもいい?義務化に対応する保険とは
自動車保険にくらべて、未だ耳に新しい感じもする自転車保険ですが、そもそもこれはどのようなものなのでしょうか?
「『自転車保険の義務化』という言葉に注目が集まっているものの、実は自治体が義務化してまで推奨しているのは、他人にケガをさせたり、物を壊したりなどで与えた損害を補償するための『個人賠償責任保険』に限られています。そして『自転車保険』は、この個人賠償責任保険と、自分のケガの治療費、死亡を補償してくれる『傷害保険』をセットにして自転車ユーザー向けに保険会社が販売しているものなのです。義務化に対応するために加入する場合であっても、必ずしも『自転車保険』と名のついたものでなくて構いません」
なるほど。一律で「自転車保険」とは言われていることには、わかりやすさ優先の側面があるようです。