一人暮らしのときによく感じていたのは、毎日みそ汁だけ作るのでも大変だということ。きっと同じように感じている人も少なくないはず。食卓に並んで当たり前と思っていたけど、母の苦労、そしてやさしさを感じた瞬間でした。
3位には「肉じゃが」がランクイン。実家では、何か特別な作り方をしているわけではないはずなのに、煮物ってマネしてみようと思っても、なかなか同じ味にはならないんですよね。「肉じゃが」といえば、昔兄がこっそり肉だけをつまみ食いして、夕飯には「じゃが」だけが出てきたことがあったなぁ…。
ランキングを見ると、いわゆる“おふくろの味”のベタなメニューばかりですが、どれも日常の風景にあったもの。例えば旅行など、非日常な体験が思い出になることもありますが、食事は素朴なものが思い出になりやすいのかもしれませんね。
家事や育児、そして仕事と、毎日忙しくて、ごはんを作るのがイヤになることもありますが、「おいしい!」と笑顔で言われると、頑張れるもの。あらためて、家族で食事をとることの大切さを学んだ気がしました。
(文・三軒茶屋すみ子/考務店)