2022年2月18日 10:40
百寿者の、腸内フローラの秘密に迫る!「酪酸産生菌」がカギ
百寿者の、腸内フローラの秘密に迫る!
2021年秋の調査によると、日本国内の100歳以上の高齢者(百寿者)は8万6510人。およそ88%が女性です。
一方、日本人女性の死因の1位となっているのは大腸がん(男性では2位)。
腸内フローラって一体何?
大腸がんの原因には、がんの遺伝的要因、食事などの環境要因、腸内フローラ(腸内細菌叢)の3つが複雑に関わっているのですが、そこから健康・長寿の秘密を探ってみたいと思います。
腸内フローラのはたらき
腸内に細菌が棲みつくのは、エサが豊富で酸素が少なく、細菌にとって居心地のいいところだから。
そして、一部の腸内細菌が作り出す酸には、腸内環境をキレイに整える働きがあります。
中でも、短鎖脂肪酸と呼ばれる酸(特に酪酸)は、大腸が正常に働くためのエネルギー源にもなります。
つまり、人間と腸内細菌は、「持ちつ持たれつ」の関係。
健康・長寿のために、腸内環境は欠かせない要素といえそうです。
百寿者の腸内フローラの特徴は?
近年の研究で、百寿者の腸内フローラをメタゲノム解析したところ、若年者に比較して種レベルで減少する細菌・増加する細菌、それぞれ4種が明らかになり、減少する4種はすべて酪酸産生菌だったのです。