2023年1月31日 14:00
【ダイキン】冷媒再生に関するライフサイクルアセスメントを実施
地球温暖化抑制と資源循環型社会の実現に向け冷媒の回収再生を促進
ダイキン工業株式会社(以下、ダイキン工業)は、空調機器から回収した冷媒の再生処理と破壊処理※1の環境影響を比較したライフサイクルアセスメント(LCA評価)を実施し、その結果を論文にまとめて公開しました。
空調機器の入れ替えやメンテナンスの際に回収された冷媒は、回収し不純物を取り除くことにより、繰り返し使用することが可能であり、地球温暖化抑制と資源循環型社会の実現に向けて冷媒の回収と再生が求められています。しかし、日本において業務用冷凍空調機器の冷媒回収率は40%程度に留まっており、また、回収された冷媒も大半が破壊処理され、再生率は30%程度(R410A)に留まっています。回収率を向上させることで温暖化抑制に貢献するだけでなく、同時に再生処理率を向上させることで、地球温暖化抑制や資源循環の観点で良い効果が期待され、冷媒の供給不足の緩和にもつながることから、このたび、回収した冷媒を破壊処理する場合と再生処理する場合の環境影響について評価比較しました。
温室効果ガス(GHG)排出量、エネルギー消費量に加え、温暖化影響だけでなく健康や生物多様性など様々な領域への環境影響を統合的に評価するLIME※2の3つの指標で比較した結果、R410Aの再生処理の環境影響は、破壊処理に比べGHG排出量は約1/7、エネルギー消費量は約1/25、LIMEは約1/20となりました。