累計20万部突破の“こどもシリーズ”最新刊『こども倫理学 善悪について自分で考えられるようになる本』が3月23日発売‼
について考えてみよう
目次
本書「はじめに」より
「本当によいこと」を考えることは
よい人生への道探しになる
かつて、古代ギリシアの哲学者は、人々にこう聞きました。「ただの人生と、よい人生、どちらを送りたいですか」。そんなふうに「ただの晩ご飯とよい晩ご飯、どっちにする?」のような感じで聞かれたら、誰でも「それならよい人生かな」と答えてしまいそうです。ところが、いざ私たちが何かをするとき、実際にはあまりよくなさそうなほうを選んでしまうことがよくあります。
たとえば、明日のテストに備えて勉強したほうがいいのはわかっているのに、ついつい遊んでしまうということはよくあるでしょう。私もよく仕事があるのにさぼって別のことをしてしまいます。このとき、損するのが未来の自分だけならまだよいかもしれません。
しかし、ほかの人が関わるときはどうでしょうか。
私が仕事をさぼったせいで、チームのみんなに迷惑がかかってしまったり、みんなの努力を台無しにしてしまったりしたとき、私の選択はよい選択どころか、悪い選択になってしまったように見えます。
なぜそんなことをしてしまうのでしょう。古代ギリシャの哲学者は、私たちが「本当によいこと」