【幻冬舎/著者インタビュー】しくじりに蓋をせず、立ち向かう姿勢を伝えたい『人生を成功に導く「しくじり」のススメ』医療法人社団のう救会脳神経外科東横浜病院・副院長 郭樟吾氏のインタビュー公開!
と「失敗」は少し違いがあります。あえていえば、「しくじり」はしていい失敗、もっと言えばすべき失敗というニュアンスがあります。
失敗のない人生はないでしょう。これまでうまく失敗せずにやり過ごしてこれた人もいるでしょう。しかし、失敗なくスルスル来たような人が実社会で活躍しているかというと、むしろ、様々な失敗を経験してきたような人が組織をひっぱり、優れたリーダーとして活躍しているように感じます。
私が長年身を置いてきた医療の世界もそうです。いま、日本の医療界を牽引するリーダーの方々は、必ずしもエリートコースを歩んできたわけではありません。いろいろな失敗を経験し、それこそ崖から這い上がってきたような人のほうが、環境への適応力や順応力が高く、あるいは摩擦を恐れず変化をもたらす胆力に優れています。
失敗やしくじりというとつい目を背け、蓋をしようという心理が働くものですが、そこに警鐘を鳴らしたいのです。失敗を怖がるなというのではありません。怖がっていいと思います。いざ、そうなったら一瞬、逃げてもいいとさえ思います。
ただ、背を背けてそのまま蓋をしてしまうのはもったいない。それでは何も得られるものがありません。