家康の青春時代に焦点をあてた異色作 書き下ろし歴史小説『若武者 徳川家康』を発売
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2022年6月6日に嶋津義忠著『若武者徳川家康』を発売しました。家康は、2023年放送予定の大河ドラマ主人公として、いま再注目の戦国人です。腹黒く老獪なイメージが強く、「狸親父」の異名をもちますが、その青春時代は親も城も金もなく、家名存続はおろか命すら心もとないものでした。本書は、PHP文庫『北条義時』で、義時の成長と葛藤を描きあげて好評だった著者が、若き家康の実像に迫る歴史小説です。臆病で優柔不断な家康少年の成長物語を書き下ろしました。
『若武者徳川家康』表紙
清新な家康が見えた
物語は、祖父の清康が25歳で刺殺され、跡を継いだ父の広忠も24歳で暗殺された竹千代(家康)が今川の人質となり、どうすることもできなかったところから幕を開けます。竹千代から元信、17歳で元康となり初陣を飾るも、とにかくピンチの連続です。しかし、今川義元が敗れた桶狭間の戦いを契機に、図らずも岡崎城への帰還がかないます。
そのきっかけをつくった織田信長との出会いによって、家康の人生が大きく変わるのです。著者の嶋津義忠氏は、幼少期から青年期までの家康に「清新さ」