ラモス瑠偉氏、直腸がんステージ3を公表 「心配をかけたくない」一心でこれまで沈黙
ラモス瑠偉 (C)ORICON NewS inc.
サッカー元日本代表のラモス瑠偉氏(68)が、今年2月に直腸がんステージ3の告知を受けていたことを明らかにした。これまで公にしてこなかったが、治療や手術後の経過が良好であることから、『週刊ポスト』の取材を通じて自身の病状を公表した。
ラモス氏は公式サイトを通じて、「本人からブラジルの家族や親しい友人らにも“心配をかけたくない”という強い思いから、病のことは公表せずにいましたが、治療や術後の経過も良好で、順調に回復に向かっていることから週刊ポストの取材に応じさせていただきました」と報告している。
同氏は、昨年12月ごろに体調に違和感を覚え、今年1月に検査を受けたところ、2月10日に直腸がんステージ3との告知を受けたという。2016年に脳梗塞で倒れた経験を持つラモス氏は、19年まで毎年人間ドックを欠かさなかったが、新型コロナウイルスの影響もあり、6年ぶりの受診で病気が見つかった。
その後、放射線治療、抗がん剤治療を経て、がんの縮小が確認され、7月28日に内視鏡による大手術を受けた。人工肛門(ストーマ)の取り付けも行われ、ICUを経て術後2日での歩行を開始。術前の体重74キロから最大で54キロまで体重が減少したが、現在はリハビリと食事療法により、59キロ前後まで回復しているという。
10月5日には岡山県津山市で開催されたジュニアサッカー大会「ラモスカップ」に姿を見せ、同月28日には人工肛門の除去手術も実施。経過は良好で、現在は「寛解」に向けて日々リハビリを続けているという。
ラモス氏は77年に来日し、読売サッカークラブ(現・東京ヴェルディ)で活躍。89年に日本国籍を取得後、日本代表としても活躍した。引退後はビーチサッカー日本代表やクラブチームでの指導者を歴任し、現在はユース育成や音楽ユニット「PAGODE DO RAMOS」の活動も展開している。
病状公表にあたっては、現在も回復の途中であることを強調しながら、支えてくれた家族や関係者への感謝を表明。特に妻の支えについては「命の恩人」と語り、食事療法や精神面でのサポートに深い感謝を寄せている。
12月11日にはJリーグの年間表彰式『Jリーグアウォーズ』に登壇し、Jリーグチェアマン特別賞を受賞。
脳梗塞からの復帰を果たした木村和司氏をエスコートするなど、元気な姿を見せた。