“新車みたいな”約35年前の初代『NSX』が大注目 メーカーが手掛ける“旧車再生”事業とは
ホンダ『NSX』(初代)ホンダヘリテージワークス(C)ORICON NewS inc.
2月21日、22日に神奈川・パシフィコ横浜で開催中の日本最大級のクラシックモーターショー『Nostalgic 2days 2026』(ノスタルジック2デイズ)。名車と呼ばれるさまざまな旧車が展示される中、新車のような真っ赤なボディを輝かせ、多くの人の注目を集めていたのが、ホンダの初代『NSX』だ。
同車を展示していたのは、「Honda Heritage Works」(ホンダヘリテージワークス)。自動車メーカーのホンダが、古い車に対して、レストア、部品の供給をしていくというものだ。
同社スタッフは「(NSXは)もともと純正の補修部品だけで、お客様の車をリフレッシュする『リフレッシュプラン』というものを行っておりました。量産も終了して、もう30何年経つ。部品の供給が途絶えがちで、現に供給できなかった部品もたくさん出てます。そういったものは、だんだんプランとして提供できなくなってくるんで、提供できる範囲も絞られるし、きめの細かいケアができなくなってるんで、今回部品の復刻っていうところを1番大きなところとして。
それに伴って『レストアサービス』っていうふうに変えて、サービス全体をそのホンダヘリテージワークスという、ここの傘の下にぶら下げて始めます」とその背景を説明。今年4月から正式にスタートするというが、1月のローンチ以降、多くの問い合わせが入っているという。
ヨーロッパなどでは、古い車は“産業遺産”であるという考えから、税金の優遇や旧車用のナンバーを設けるなど、国をあげてその文化的な価値を認めているところもある。そういう点において、日本は遅れていると言わざる得ない部分もある一方で、ホンダをはじめ、トヨタや日産などのメーカーが主導し、同様の動きが出てきている。ホンダも「他社さんも先行されていますが、こういった取り組みも、世の中の動きもスタディーしながら、レストア文化が醸成されて、今日のイベントもそうなんですが、こういったところを一緒に関わっていきたい、(一緒に)醸成していきたいという思いもございます」と話す。
一方で、自動車メーカーである以上は、古い車を乗り換えて、新しい車を買ってもらうことも重要。そこについては「企業である以上、収益がないと存続すらできないので、そこの構造は必要ですね。一方で、この今回の取り組みで言うと、車の文化を残したいっていう思いもありまして」「(お客様に車に)長く乗っていただきたいっていうのと、やっぱり車の良い文化を残していきたいっていうのではと始めた取り組みなので。
(車を売るというところとは)軸は少し違うところなんですけど、どちらも企業として大切なところなので、並行して走っている。思いとしては両方持って取り組んでといったところですね」と話す。
現状、初代『NSX』の初期モデルが対象。ここから始めて広げていきたいと話すが、「思いとして持っていますが、なかなか…(苦笑)。(パーツの)復刻っていうレベルが難しくなってくるんで、なかなか手が出せない状況で…今後の課題です」と現状も明かす。
レストアの基本価格は1155万円からと高額だが、それでもメーカーが手掛けるレストアと考えると、その安心感は代えがたいものがある。本格始動する4月以降、どのような展開になっていくのか、注視したい。
『Nostalgic 2days』は、芸文社が発行するクラシックカー(旧車)の雑誌『Nostalgic Hero』『ハチマルヒーロー』 『Nostalgic SPEED』『Classic PORSCHE』、Webサイト『Nosweb.jp』『特選旧車情報』が合同で主催する日本最大級のクラシックモーターショー。
国産クラシックカーを中心にあらゆる旧車ショップ、パーツメーカー、レストアショップが集結し、貴重な車両が展示されている。