東野圭吾“最大の問題作”『殺人の門』新装版発売 2027年に実写映画化も決定
『殺人の門』書影
作家・東野圭吾の長編ミステリー『殺人の門』が、2006年刊行の文庫版から20年の時を経て上下巻に分冊され、新装版としてKADOKAWAより25日に発売された。さらに本作の実写映画化も正式に決定し、2027年早春に全国東宝系で公開予定。キャストやスタッフなど、今後の発表が楽しみだ。
本作は、「殺したい。私の人生を狂わせる悪魔のようなあの男を――」という衝撃的な一文から始まる心理ミステリー。歯科医院を営む裕福な家庭に生まれた田島和幸と、豆腐屋の一人息子で成り上がりを夢見る倉持修という対照的な二人の関係を軸に、人間の心に潜む殺意と憎悪を描き出す。
小学校時代に出会った倉持との関係をきっかけに、田島の人生は次第に崩れていく。家庭の崩壊、いじめ、生活の困窮――転落の節目ごとに倉持は現れ、田島を奈落へと突き落とす。
逃れられない関係の中で、田島はやがて拭いきれない憎悪と殺意を抱くようになる。
2006年の刊行以来、“人はなぜ殺意を抱くのか”という根源的な問いを突きつけてきた本作。人間の心理の深淵に迫る重厚な物語は、時を経た今もなお強い衝撃を与え続けている。映像化が相次ぐ東野圭吾作品の中でも異色の問題作が、あらためて大きな注目を集めそうだ。