『豊臣兄弟!』池松壮亮、秀吉のおなら音は“自前”だった 高橋努・倉悠貴らと“水攻め”に先駆け岡山へ
大河ドラマ『豊臣兄弟!』トークライブ in 岡山に登壇した(左から)倉悠貴、池松壮亮、高橋努(C)NHK
俳優の池松壮亮、高橋努、倉悠貴が5日、岡山市の岡山芸術創造劇場ハレノワで開催された「大河ドラマ『豊臣兄弟!』トークライブin岡山」に登壇。3人によるトークショーのほか、午後6時から放送された第26回「信長を笑わせろ」を会場の大画面で観覧するパブリックビューイングも行われた。
岡山・備中高松城の水攻めにゆかりのある、羽柴筑前守秀吉役の池松、蜂須賀正勝役の高橋、黒田官兵衛役の倉。上映後のアフタートークに再登場した池松は、開口一番「衝撃回でしたね」と苦笑いし、「もう何やってるんでしょうね、本能寺の変の前に我々は」と会場をなごませた。
ただ、第26回には正勝と官兵衛の出番がなく、高橋は「まさか俺と官兵衛が出ていない回に当たるとは思いませんでしたけど(笑)。次は我々が備中高松城を攻めに行く回になりますからね」と予告した。
第26回のラストで、信長から秀吉へ「次は備中じゃ。西国を平らげてまいれ」という言葉がかけられた。
岡山の観客を前に、池松は「来ました」と反応し、「“攻める”というと、岡山の皆さんの前ではちょっとあれですからね。信長の命で。別にやりたくてやったわけじゃない(笑)」とフォロー。「来週は、いよいよみんな大好き“本能寺”ですよね。ここから怒とうです」と語った。
この日、倉は日中に備中高松城跡を視察。現地で堤防の高さや規模を学んだといい、「約3キロを囲って、幅も20~30メートルあったそうです。それを我が軍は12日間という短い日数で作りました」と説明した。
備中高松城といえば、秀吉軍が湿地帯の地形と梅雨時の水を利用して城を水で囲み、中国平定の足がかりとした水攻めで知られる。その奇策を見出したのが黒田官兵衛とも言われているが、池松は「最近読んだ資料では、実は官兵衛じゃないみたいな話もあって」と切り出した。
倉は「諸説あるので」と前置きしながら、木曽川流域で活躍した川並衆の筆頭だった正勝が現場監督として仕切り、秀吉が多額の報酬を出すと言って村人たちの協力を仰ぎ、12日間で作ることができたという説を紹介。さらに、「秀吉はこの後すぐに中国大返しで大移動してしまう。村人に払うはずだった報酬は踏み倒した可能性があると、今日聞きました」と明かすと、池松は「やってんな」と苦笑いした。
倉は現地の印象について、「今日も水はけが少し悪くて湿っていて、“水攻め日和”ではありました」とコメント。「その地の利を生かして、逆手に取って水攻めをするというのが、諸説ありますけど、官兵衛が進言したと言われています」と官兵衛らしい策士ぶりに触れた。
その後は、来場者から寄せられた質問にも回答。
池松は「とっておきのがあります」と切り出し、第11回で秀吉がおならをして場を収めるシーンの裏話を披露。「SE(効果音)を使いたくなかったんです。2週間、自分のおならをスマートフォンで録音して、オーディションしたんですよ」とまさかの告白。高橋が「何パターンか聞きました」と証言すると、池松は「とっておきのものが撮れて、それを使ってもらいました。自前でいかせてもらいました」と明かし、会場を大きく沸かせた。
高橋には、「15年待たされた約束でも喜べるか」という質問が寄せられた。劇中では、正勝を3年で城持ちにするという約束を秀吉が果たすまでに、15年かかったエピソードが描かれた。高橋は「どんな約束かによりますよね」と悩みつつ、「僕は仕事か、お酒ぐらいしかないんです。
独身ですし。15年後もこの仕事で何か活躍していたいですし、お酒を今から作って、15年ものになるまで待てるかなと思います」と答えた。
また、パブリックビューイング前に行われたプレトークでも、正勝が城持ちとなった場面が話題に。劇中では、仲間たちが正勝を祝福するサプライズのような演出も描かれたが、「台本では、あそこまで“ドッキリです!”という感じではなかったんです。壮亮含め、小一郎(仲野太賀)、前野長康(渋谷謙人)、官兵衛(倉)が僕に内緒でああいう芝居を考えてくれていた。そういうことをして喜ばせてくれる男たちなんですよ」と感謝した。
さらに、桜の花びらが舞う演出については「段取りはあったんですけど、桜の花びらが舞う演出は知らなかったですね。しかも紙吹雪じゃなくて、本物の桜の花びらなんです」と明かした高橋。
池松が「いや、桜じゃなくて囲碁だったね(笑)」と茶々を入れると、高橋も「そうそう(笑)。秀吉だけ囲碁を投げてきたんですよ」と応じ、会場を笑わせた。
倉には、「生涯を通じて戦場で負けなかったとも言われる官兵衛にちなみ、自身の“負けなし”のものはあるか」という質問が。倉は「難しいですね」と考え込み、「僕、オーディションはほぼ落ちたことしかないです」と苦笑い。さらに「僕、普段すごくだらしないんです」と打ち明けると、池松は「何そのカミングアウト(笑)」、高橋は「洗濯物の出しっぱなしの話じゃなくて、負けなしの話を言ってくれる?」とツッコミを入れ、息の合った掛け合いを見せた。
官兵衛として後から豊臣家臣団に加わった倉は、撮影現場に入った当初を「僕が高校生の頃から見てきたムービースターばかりなので、それはもう緊張しました。本当にせりふを噛みまくりました(笑)」と回想する場面も。
正勝を祝福する官兵衛の笑顔については、「どこまで笑っていいのか、実はずっと悩んでいたんです」と告白。
「でも太賀さんが、“パブリックイメージに縛られなくていい。もっと人間味を出したほうが、このドラマの官兵衛は面白いんじゃない?”と言ってくださって。それで少しずつ笑顔も見せようと思いながら演じています」と、仲野から助言があったことを明かした。
高橋は、官兵衛を演じる倉について「官兵衛が生意気なのか、倉くんが生意気なのか、だんだん分からなくなってきちゃって(笑)」と冗談交じりにコメント。池松は「若さと勢い、それに鋭さや知性があって、本当に官兵衛にぴったり」と称賛し、「ものすごく頭が切れる一方で、『豊臣兄弟!』ならではの空気にも自然に入ってきてくれる。僕らのわちゃわちゃした空気の中に、いいスパイスを加えてくれる存在」と語った。
一方、秀吉役の池松について、倉は「現場でも一番リーダー的な存在」と表現。「芝居のことも、キャラクターのことも、本当にいろいろ相談させてもらっています。
すごくプロフェッショナルなんですが、その一方でチャーミングなところもある」と語り、「芝居がうまくいった時には、カメラに映っていないところで、そっとグッドサインを送ってくれたりもする。そういう姿を見ていると、“そりゃ天下を取るよな”と思います」と信頼を寄せた。
最後に、倉は「『豊臣兄弟!』に出始めて、実際に見てくださっている方々とお会いする機会がまだほとんどなかったので、今日はすごく不安で緊張していました」と本音を吐露。「でも高松城に行った時から、皆さん温かい方ばかりで、“応援してるよ”と言ってくださって、すごく感慨深い気持ちになりました。太賀さんから“皆さんに会うとモチベーションになるし、力になるよ”と聞いていたんですが、僕も今日、今後の『豊臣兄弟!』、黒田官兵衛として頑張れそうだなと思いました」と感謝した。
高橋は「ここから天下一統へ向けて猛スピードで進んでいきます。本能寺の変があるということは、上様が……ということなので、ここから本格的にタイトル通り『豊臣兄弟!』の話になっていきます。毎週日曜、ぜひ楽しんで見ていただければ」と呼びかけた。
池松は「普段はずっと家と現場の行き来なので、放送されているのか分からなくなってくるんです。視聴率速報しか来ないし、本当に放送されているのかなという気分になってくる」と率直に明かしつつ、「今日こうして岡山の皆さんにこんなに見ていただけているんだなと思うと、残り4ヶ月、最後まで一生懸命頑張りたいと改めて思いました」と力を込めた。
そして「来週はいよいよ本能寺の変でございます。すごいことになっておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いします」と締めくくり、会場は大きな拍手に包まれた。