ルワンダ発でエシカルファッションに新たな風を。女子大生が立ち上げたファッションブランド「Alizeti」の挑戦
今年5月にはクラウドファンディング・プラットフォーム CAMPFIRE にて資金調達に成功し、小物や男性向けの商品を企画するなど活動の幅を広げている。夢に向かって歩みだした彼女にファッションブランドを立ち上げるまでのこと、将来目指す方向について伺った。
Interview
— アフリカへは今年の2月までインターンで1年間住んでいたんですよね。そもそもアフリカに興味を持ったきっかけは何ですか?最初はアフリカにこだわっていた訳ではなく、「貧困」ということに興味がありました。私は長崎県出身で、小さい頃から平和教育を受けてきた。高校生くらいまでは「平和=戦争がないこと」だと思っていたけど、学んでいくうちにイコールではないことに気づきました。じゃあ仮に戦争が無くなったらどうなるんだろうと考えた時、それでも貧困や差別はあるだろうと思って、貧困そのものに興味を持ち始めたんです。そこで、貧困の現場を知るべくアフリカでインターンをすることにしました。— なぜ留学ではなくインターンに?将来はアフリカで起業をしたいと思っているので、ノウハウを学ぶため日本人起業家の元でインターンをしました。
— テイラーさんに頼んで作ってもらえる型はどれくらいバリエーションがあるんですか?現地の人が注文するもので多いのはタイトスカートとワンピースなど。Alizeti で販売しているのはフレアスカート、タイトスカート、ノースリーブトップス、ショートパンツサロペットなどです。小物にもチャレンジしたいのですが、テイラーさんには難しいみたいで、以前ポーチをお願いしたら頼んだ倍の大きさで出てきたことがあります(笑)
作業中のテイラーさん
私も含めて3人ともファッションを学んでいるわけではないので、普通の女子大生らしい感性で可愛いと思った柄をマーケットで仕入れます。テイラーも質がバラバラなので現地の二人がしっかり見極めて、納期やオーダー内容をしっかり守ってくださる方に依頼し、少数に仕事が集中しないように常に良いテイラーさんを探しています。
完成したスカートを披露するテイラーさん
— 女子大生ならではの感性で選ばれた生地と聞いて納得です。
どうしてもアフリカの柄ものって大人で渋いイメージがあったのですが、Alizetiのラインナップを見るとどれも目に映えるフレッシュなものばかり。例えばサークルなどでお揃いのユニフォームにしたら可愛いなと思うのですが、大量生産は可能なのでしょうか?今は難しいです。マーケットの布は2〜3週間に1度入れ替わってしまうので、気に入った生地があってもう一度作ろうと思っても次行った時には無いということもあります。まだ布の在庫を抱える余裕もないので、今は同じ柄で作れるのは数着です。その分、オリジナル感を楽しんでほしいかなと!「誰かのため」ではなく自分のために、可愛いと思って買ってほしい。— ブランドのターゲット、コンセプトは?20代前半から30代くらいの女性です。特に私たちと同じ、女子大生に着てもらいたい。昔から柄ものが好きで、アフリカの柄を着たいと思った時、学生にとっては高かったり大人向けのデザインのものばかりだったので、同世代が手を出せる価格で着たいと思えるものを作りたいと思いました。
コンセプトはブランド名の「Alizeti」が示す意味「ひまわり」に込めています。ひまわりって、芯をしっかり持って太陽に向かって生きているイメージ。今の日本人の女の子ってやりたいことはあるけど内に秘めている子が多くもったいないなと感じていて、服を通してひまわりのように、内に秘めたものを咲かせて欲しいという願いを込めています。そして、Alizetiに関わる人全員が輝いて欲しい。日本人の女の子だったら鮮やかなファッションを纏うことの楽しさ、ルワンダの職人さんは生活を豊かに、私たちはAlizetiを通してその先やりたいことを実現させていく、という風に、それぞれの色を持って輝いていくことが理想です。
価格とか背景とかを見ずに、可愛いと思って買ったらたまたまルワンダの貧困につながっていた、みたいな。— Alizetiの商品はだいたい4,000〜5,000円程度なので、学生にも買いやすい価格帯。可愛い洋服を買ったらたまたまアフリカの支援に繋がっていた、なんてダブルでハッピー!でもこれからビジネスをやっていく上で「エシカル」というポイントはブランドとしては売りどころになると思いますが、そことどう付き合っていくかが課題なのでしょうか。ブランドを続けていく上で、他に課題はありますか?そうですね、今はエシカルとどう向き合っていくかが葛藤です。でもエシカルと表立ってうたってしまうと、今までのエシカルファッションブランドと同じになってしまう。支援が前面に出ない、新たなエシカルのあり方はないかな?と模索中です。もう一点、今直面している課題が販売チャネル。今はECのみですがなかなか認知されません。実店舗への卸は考えているけど、まだ店頭に出すにはサイジングなど、課題が山積みです。
— ECだと立ち上げが簡単な分、競合が多いですもんね。実店舗に置くには商品数や品質など様々な課題があるかと思いますが、この色柄は実物を是非見て欲しい。このタイトスカートなんか、光沢のあるハリのある生地でめちゃくちゃ可愛いんですよ!試着させていただきありがとうございました。では、ブランドとしてチャレンジしていきたいことは?エシカルファッションに新しい風を吹かせること。そしてファッションを通してアフリカのことをもっと知ってもらいたいです。アフリカは遠い貧困の国、というイメージが先行していると思うけど、こんな明るくて楽しい国なんだって、ファッションを通して伝えたい。彼らが作ったものを身につけることで遠い国も近くに感じられるかなと思います。— ありがとうございました。ファッションとアフリカの魅力を女子大生らしい等身大の目線で発信していく根津さんの姿勢に、背筋を正されました。最近ファッションに彩りを忘れていたので、明日からはカラフルに生きようと思います。最後に、根津さん自身の今後の夢は何ですか?今はAlizetiとしてファッションを通して日本でビジネスをやっていますが、将来的にはアフリカ人相手のアフリカ人による会社を作りたいです。今はアフリカと日本を繋いでどうビジネスができるか、自分ができる最善の方法で試している最中です。
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Text. Azu Satoh