【旅を深めるミニ講座】人間とワニが共存!? フィリピン映画コンビが語る驚愕の世界
小柄でチャーミングなアンジェリ・バヤニさんと気さくで温かいフランシス・セイビヤー・パション監督
フィリピン南部、ミンダナオ島・南アグサン。野生のワニが多く生息するこの湿地帯で暮らす、ある家族の実話が一本の映画となった。『クロコダイル』と名付けられた本作は、映画作品として初めてこの未開の地に密着。今まで見たことのない風景が目の前に広がり、聞いたことのない土着の音楽が響きわたる。
第15回東京フィルメックスで見事、コンペティション部門最優秀作品賞を受賞した本作。快挙を成し遂げたフィリピンの若手注目監督、フランシス・セイビヤー・パション監督と主演女優のアンジェリ・バヤニさんに話を伺う機会をもらった。
舞台は、人間とワニが共存する東南アジア最大の湿地帯
ワニが生息する湖上で暮らす一家。12歳になったばかりの娘・ロウィーナは、舟を漕いで学校に通っていたが、ある日突然、ワニに襲われ、行方不明になってしまう。母・ディヴィナ(アンジェリ・バヤニ)は娘を探しに、湿地帯を彷徨うが…。
そもそも、パション監督がこの土地を舞台に選んだのは、次回作について霊媒師に相談したところ「湿地が良い」というお示しがあったからとか。