コーヒーの味に隠れる壮大な故郷の物語。チェンマイの人気店「Aka Ama Coffee」
チェンマイの山岳地帯には、多くの山岳民族が暮らしている。そのうちの一つが、アカ族。「メージャンタイ」にあるアカ族の村は、オーナーLeeさんの故郷でもある。
小学校までしかない村ではじめての大学進学者となった彼は卒業後、NGO関係の職に就く。仕事をしていく中で、自分の生まれ故郷こそ支援が必要だと再認識し、もともと村で栽培が行われていたコーヒーで、「フェアトレード」での流通ルートを作り上げていった。
Akha Ama のアマとは、アカ族の言葉で「母」を意味する。偉大なる母という言葉を屋号につけ、母に守られるようにコーヒーの事業に邁進していく。
もともとは販売のみを行っていくつもりだった彼が店を出すことにしたのは、周りの要望が大きかったから。今回ご紹介するのは「Akha Ama La Fattoria」。市街地に出来た待望の二号店だ。ワット・プラシンという有名寺院の近くなので、観光ついでにも立ち寄ることが出来る。
お店は実にシンプルな造り。メニューはコーヒー各種と、知り合いが作ったケーキやグルテンフリーのクッキーなど、気まぐれで数種のみ。それでもリーさんのコーヒーに惚れ込んだ地元の人から世界中から集まった観光客まで、小さな彼の城にはお客さんが後を絶たない。