世界トップクラスのサーファーと挑む!バリ島ウルワツの波
夜が明ける前の薄暗い中、待ちきれないとばかりに数人のサーファーが沖へとパドルアウトしていく。いい波が立つと混雑必須であるウルワツの波を、いち早くゲットするためである。
私も髪を一本に束ね、サーファーたちに続く。波が大きい時、私は髪を強く結わいて、気合いを入れるのである。
ウルワツのエントリーである洞窟を抜けたら、そこからは川のように速い潮の流れと、襲ってくる大きな波、そして自分との戦いである。
ここから先は誰も助けてくれない。
アウト(沖)に出るのに20~30分近くかけ、100回近くのドルフィンスルー(ボードを沈めて波の下をくぐり抜ける技)が必要なときもある。この日はそこまでの状況ではなく、わりとあっさりとアウトに出ることができた。
呼吸を整え、はやる気持ちを落ち着かせ、世界トップレベルの極上ウェーブに挑む。
アウトからメラメラと育ってくるセットの波に、自分の位置を合わせていく。
そして壁のように大きな波を一気にテイクオフ。サーファーが一番幸せを感じる瞬間であろう。
この日は何本か記憶に残るいい波に乗ることができた。
『この波で上がろう』と決めて選んだ、今日一番大きい波。
ダブルオーバー(大人2人分超え)