古代中国の時代から、秋の豊作を願って祝われていた「中秋祭」。毎年旧暦の8月15日に、家族やご近所仲間、友人らが集い、月を愛で祝う。この時期はチャイナタウンを始め、国中がランタンで鮮やかに装飾される。お供えの伝統菓子「月餅」の商戦合戦も白熱!尚、2015年は9月27日が旧暦8月15日にあたる。
©Singapore Tourism Board
中秋節の由来
中国では、4大祭りの一つと言われる中秋節。シンガポールでも中華系民族によって盛大に祝われるこのお祭りだが、中国の神話の中には悲しい物語が残っている。
弓の名手だった「ゲイ」は、その昔10個あったと言われる太陽を9つ打ち落とし、1つの太陽と共に規則正しい一日のリズムを人々にもたらした。そのゲイは、不老長寿を望み、ある日伝説の女神に不死の薬をもらう。
それを妻が誤って飲んでしまったところ、月にある宮殿「広寒宮」へ兎に連れていかれてしまう。猟から戻ったゲイは妻が月に召された事を知り、悲嘆にくれ、妻の好物を供えたという。この日が旧暦の8月15日だったことで、毎年この時期に月餅や果物を供える習わしが残った。
ドリアン味も登場!?一番の楽しみは「月餅」