ジャワ島でSLをチャーターして自分専用の列車を走らせよう
途中駅でSLの付け替えを行う(著者撮影)
ボロブドゥールの夜明けは息を飲むような美しさだった。遺跡内のホテルを夜明け前に出て、遺跡の上で夜明けを待つ。少しずつ明るくなるにつれムラビ山が霧の向こうに浮き上がってくる、そんな幻想的な景色だった。
ボロブドゥールの夜明け (著者撮影)
しかし、鉄道愛好家にとってボロブドゥールの遺跡と同じぐらい魅力的なのが、この遺跡の60キロほど北、アンバラワという街にある鉄道博物館。ここでは僅か3万円程度のチャーター料で、自分だけのSL列車が運行できる。花より団子、遺跡よりSL。遺跡観光もそこそこにして、車でアンバラワを目指した。
アンバラワは、ジャワ島のほぼ中央に位置する内陸の小さな町。現在、鉄道で行くことはできないが、1970年頃まではジャワ島を南北に縦断する鉄道路線があり、アンバラワには駅も設置されていた。その駅にインドネシアの様々なSLを集めて展示してあるのが「アンバラワ鉄道博物館」である。展示しているSLは20両以上にもなり、かなり規模の大きい博物館である。
鉄道博物館(もとアンバラワ駅)(著者撮影)
保存されているSL中には構造がかなり特殊なものもあり、それらを見て回るだけでも楽しいのだが、何といってもこの博物館の魅力はSLをチャーターして自分専用の列車を走らせることができることである。