ASEANの航空市場サービス自由化で加熱する空港インフラ投資
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東南アジアで航空市場の単一化を目指す「ASEANオープンスカイ」が2015年末までに完全実施されるのに備え、東南アジア各国の空港、航空会社はインフラ投資に力を入れている。オープンスカイは、航空サービスを自由化し航空会社が域内を自由に航行できる協定のこと。観光産業に力を入れたいシンガポール、ベトナム、タイの動向を紹介するとともに東南アジア域内の旅行がどのように変容するのか考察したい。
シンガポールでは2030年までに空港利用者数が1億人に達する見込み
©TRIPPING! チャンギ空港
シンガポールではこのほど、チャンギ空港の第5旅客ターミナルや第3滑走路を整備する拡張工事「チャンギ・イースト開発」の事業費について同国政府が民間会社と共同出資し、工事を加速することを明らかにしている。
シンガポール政府が共同出資することを決定した背景には、韓国、香港、タイなどアジア太平洋地域の空港との競争激化がある。シンガポール政府の狙いは、チャンギ空港を域内の航空ハブとして地位を強固にすることだ。開発用地は、現在の空港用地の約4分の3の規模に及ぶ1000ヘクタール(東京ドーム約210個分)。