灼熱化する日本の新常識!現代人のための熱中症対策セミナー
そのほか、食事の工夫もするとさらに良いと永島先生。
「運動直後に、たんぱく質と糖質を摂ることで、血液中の血漿が増え、体温調節能力が改善されます。運動を8週間継続すると、発汗速度や末梢血管の拡張力も高まります」(永島先生)
糖とナトリウムが、スムーズな水分吸収を助ける
体温調節機能が働くためには、一定量の水分が必要。暑熱順化ができていても、体水分不足になってしまっては意味がありません。体水分維持はとても大切な問題です。
そのため、汗をかいたらその分の水とナトリウムの摂取が必要。このとき、糖質が含まれたイオン飲料のほうが、水に比べて血漿が低下した状態からの回復が早いことがわかっています。
汗をたくさんかいたときは、糖とナトリウムが入った水、つまりイオン飲料や経口補給液を摂取するのが理想的だということです。
ただし、汗をかく全ての場面でそういった飲み物が必要というわけではありません。
普段の生活の中での食事と水で、基本的には糖もナトリウムも足りています。しかし、長時間の運動や激しい汗をかく運動では、イオン飲料を飲むことで、体内の不足した水分(失われたナトリウムも含め)をスムーズに回復でき、熱中症になるのを防ぎやすいのです。