傘をさして鑑賞する美術展「草場一壽陶彩画展」を12月3日~12日、銀座にて開催
そんな思いで、今年最後の個展を東京・銀座、テナントとして私どもが入っているビルの空きテナントをまるごとお借りして開催することといたしました。
再び華やかな場所に作品を展示するのではなく、あえて、そのままの状態を受け止め、あるいは受け入れ、むき出しのコンクリートを打ち破って芽吹いて来るような生命感溢れる展示こそがふさわしいかたちだと考えました。コンクリートを打ち破るような生命力の芽吹きが、世界に響きわたりますように。苦悩する心の奥底まで届く光となりますように。そう念じながら。
■アートになにができるだろう。私たちにはなにができるだろう。
ビルの姿に象徴される惨状の中、ここで私には何が出来るだろう…。
私たちは何が出来るだろう…。そんなことを問いかけたいと思います。
マネー一辺倒だった限界を露わにしたのもコロナの側面であれば、人間の活動が自然界に与える脅威を露わにしたのもコロナの側面です。疫病さえおさまればよし、で終わるのではなく、私たちはそこを学びの契機としながら、世界の新しい方向、未来のあり方をともに模索する時代に向き合っているのではないでしょうか。人が問いかけるように、芸術もまた、自らに問うときです。