すみだ北斎美術館、歴史的場面を描いた作品を展示する企画展「北斎で日本史 ―あの人をどう描いたか―」2/27まで開催
に関する人物や出来事が描かれた作品を展示します。
【畠山重忠】
一の谷の戦いで、馬を担いで断崖を降りたと伝わる大力・剛勇の鎌倉武士
葛飾北斎「畠山重忠」すみだ北斎美術館
本図は軍記物語『源平盛衰記』に記された話に基づいて描かれたものと考えられます。
畠山重忠(1164~1205)は、平安・鎌倉時代初期の武士です。当初平氏軍でしたが、後に源頼朝に従い、源義仲追討などで活躍しました。北条義時と畠山重忠が登場する版本『星月夜顕晦録』も通期で展示します。
<鎌倉時代>では、源平の合戦も含め、執権となる北条氏などの人物、武家の争いによる社会不安の中で生まれた鎌倉仏教の開祖など、鎌倉幕府の時代(12世紀末~1333年)を描いた作品を紹介します。
【上杉謙信と武田信玄】
北斎が描いた戦国大名の一騎打ち
葛飾北斎『画本武蔵鐙』下 上杉輝虎入道兼信 武田晴信入道信玄 すみだ北斎美術館
本図には、川中島の戦いの名場面として伝わる、上杉謙信と武田信玄の一騎打ちが描かれています。軍学書『甲陽軍鑑』には、“混戦のなか、白手ぬぐいで頭を包んだ武者が馬に乗って刀を抜き、突進して切りつけてきたので、信玄は立って軍配で受けた”と記されています。