<世界初>人気のメダカ水槽に発生するコケの正体を調査・発表
実際にそれらを採取し、顕微鏡観察を行ったところ、珪藻であることが分かりました。アクアリウムで珪藻は茶ゴケと呼ばれて広く認知されており、同環境では珪藻の出現が多いことが予測されます。このことから、本調査は、珪藻を対象として行うこととしました。
■研究手法と成果
一般家庭及び観賞魚販売店の屋内メダカ飼育容器50本から、メラミンスポンジを用いてサンプルを採取しました。サンプルは有機物を除去する処理を行い、珪藻被殻のみのプレパラートを作製し、光学顕微鏡を用いて観察・同定を行いました。
50本の屋内メダカ飼育容器から25属、62種の珪藻が確認されました。また、1飼育容器あたりに確認され種組成は、最も多い容器で11属17種、最も少ない容器で0属0種となり、1容器あたりの種数の平均は4.7でした。
今回の調査において、最も出現頻度が高い珪藻はCocconeis lineata(図2)で、採取を行った容器の42%で確認されました。
最も種数が多く確認された属はGomphonema(図3)で、11種が確認されました。また、確認された珪藻はいずれも付着性でした。
図2.Cocconeis lineata
図2. Cocconeis lineata 和名はコメツブケイソウ。