“音楽を観て、写真を聴く”石塚元太良・個展「Ondulatoire」KOTARO NUKAGA(六本木)で開催。
KOTARO NUKAGA(六本木)は2月5日(土)から3月31日(木)まで石塚元太良の個展「Ondulatoire」を開催し、新作を含む17点を展示いたします。
石塚元太良《Ondulatoire #003》2017/2022
冠布(かんぷ)を被り、ピントグラス越しに見た世界はカメラの操作によって立体的に浮かび上がってくる。石塚はその様子を「世界を眼球で立体的に造形しているようだ」と表現する。これまで石塚が写真によって行ってきたことには写真空間の再解釈を行うという考えが通底している。石塚は「デッドパン」(注1)といわれる1970年代にドキュメント写真がアートとなるためにとった戦略を踏襲するスタイルをとり、世界の全てをイメージとして平面的に見るデジタル写真の時代に、別の目で見る世界の姿を私たちに経験させる。
20世紀の偉大な建築家であるル・コルビュジエ(1887-1965)は合理的精神に基づき、建築に新素材やドミノシステムなど革新的な建築方法を積極的に持ち込むことで、建築の造形を自由にしたことで知られる。そのコルビュジエは自身の設計したリヨンのラトゥーレット修道院(1960年竣工)