GSアライアンスが、汎用の押出機で製造、取り扱いでき、木(植物)と石そのものから作った100%天然バイオマス系生分解性熱可塑性材料を開発
これらの生分解性プラスチックは石油から作られるか、トウモロコシ、サトウキビ、穀物などの植物、天然バイオマス資源からも作られますが、人間の食糧と拮抗するという問題があります。人間の食糧と拮抗しない理想のバイオマスとしてセルロースがありますが、石油由来の添加剤などを一切使用せずに、セルロースを熱可塑性樹脂化することは難しいなどの課題もあります。
また、木や植物を硫酸やギ酸で溶解して、木や植物由来の熱可塑性材料を作る検討もありますが、これらの酸の取り扱いなどが困難です。
プラスチックは厳密には熱可塑性樹脂と呼ばれ、熱をかけることにより溶けて、溶解した状態で成形機にかけて、様々な形に成形されて製品となります。つまり熱をかけて、様々な形に成形できることがプラスチック(熱可塑性樹脂)の定義となります。成形機で成形する前は、樹脂ペレットと呼ばれる、1~数ミリメートルの粒状の状態です。この樹脂ペレットは、二軸押出機などの汎用の各種の押出機で製造、取り扱いされています。
GSアライアンスの森 良平博士(工学)は、以前から、自社で開発している天然深共晶溶媒を用いて、木そのものから熱可塑性材料を開発していました。