2022年12月6日 16:15
西村まさ彦主演 映画『[窓] MADO』が池袋HUMAXシネマズにて12月16日より劇場公開 ~舞台挨拶&アフタートーク決定~
訴えたのは、上の階に住んでいる[A家]。父[B夫]のタバコの煙害により、家族が化学物質過敏症になったとして裁判が始まった。
裁判資料として提出された、原告A家・A夫の過去4年間にも渡る日記。
日記からは、彼らの壮絶な苦しみと家族の愛が見えてきた。
私は、この日記を基に、一方に肩入れすることなく事の顛末を描きたいと思った。
この日記を、デッサンしたいと思った。
私は、日記をデッサンすることで、他者の認識と、そして自己の認識と向き合いたい、と思った。
日記を読み終えたとき、[窓]というキーになるモチーフが頭の中で浮かび、またその瞬間、頭の中で父が30年以上前に作った「窓」という曲がリンクし始め、この楽曲を主軸に添えて映画を撮らねばならないと感じた。
ふと窓辺から覗き込んだ時に視える世界が、自分の主観である。
この映画を観ることで、A家・B家自身が客観として見つめることができるかもしれない。A家・B家に共感することができるかもしれない。その断絶は少しでも埋められるかもしれない。
果たして、自らの窓は開いているだろうか。
自ら窓を開けられる環境にあるだろうか。
どこか他人事で、窓を閉ざしていないだろうか。