最も権威のある日本唯一の城郭関連顕彰事業 第2回日本城郭協会大賞 ~久野城址保存会~ が受賞
城郭復元模型の価値を学術的かつ芸術的水準に高めた点において、島充氏の業績は並ぶ者がないと高く評価した。
◆調査・整備・活用賞 福島県白河市
~東日本大震災で被災した石垣を復旧した白河小峰城跡~
白河小峰城は史跡指定後の2011年3月11日に発生した東日本大震災で、東北地方の城郭の中でも最大級の被害を受けたが、2022年に本丸西側から北側にかけて取り囲む「帯曲輪」の整備が完了し、一般公開が始まった。石垣の再建は難しい作業となったが、震災から11年を経て完全復活を果たした。江戸時代の伝統工法を用いつつ、大きさや形状、加工の痕跡を記録する「カルテ」も作成された。
これらの手法は、熊本地震で石垣が大破した熊本城(熊本県)、西日本を襲った豪雨や台風の被害を受けた丸亀城(香川県)などの修復にも参考とされ、石垣復旧のモデルケースとして認知されている。災害大国の日本で、大震災による苦難を経つつ、石垣という文化財を後世に守り伝える取り組みを評価した。
◆調査・整備・活用賞 福山城
福山城の天守外観復元 ~全国唯一の北側鉄板張りを復元~
福山城は城郭自体は戦後の復元城ではあるが、福山藩の城下町としての町おこしが熱心で、市役所を中心に、市民も参加し、近年、オペラなどの文化事業にも取り組んでいる。