タラ号太平洋プロジェクト サンゴ礁のマイクロバイオームの圧倒的な多様性が明らかに
これらの微生物は、サンゴ礁の健全性を示す重要な指標ですが、サンゴ礁の生物多様性は、海洋レベルでは未開拓でした。また、気候変動等の影響によりサンゴの被度(生きたサンゴが海底を覆う割合)の減少が進行しており、サンゴ礁の将来に対する懸念が広がっています。
サンゴ試料 (C)Noelie Pansiot - Fondation Tara Ocean
論文の著者であるPierre Galandらは、2016年から2018年にかけて、太平洋の32の島々にある99の異なるサンゴ礁から、3種のサンゴ:イタアナサンゴモドキ(Millepora platyphylla)、フカアナハマサンゴ(Porites lobata)、チリメンハナヤサイサンゴ(Pocillopora meandrina)と、2種の魚:シマハギ(Acanthurus triostegus)、ツノダシ(Zanclus cornutus)およびプランクトンのサンプル、計5,392個を採集しました。これらのサンプルは、サンゴ礁のマイクロバイオームの組成を決定するための遺伝子解析を行い、地理的な分布を記録するためにマッピングされました。また、各サンプリング地点で水温、塩分、その他の環境特性を測定しました。