タラ号太平洋プロジェクト サンゴ礁のマイクロバイオームの圧倒的な多様性が明らかに
この論文で、寿命が短くストレスに弱い造礁サンゴ(ハナヤサイサンゴ類)では季節的な水温変動がテロメアの長さに影響を与える一方、寿命が長く丈夫な造礁サンゴ(ハマサンゴ類)では季節変動よりも熱波や寒波の影響を受けやすいことが報告されました。このことは、一部のサンゴのテロメアが気候変動の影響に対して異なる反応を示す可能性を示唆しています。
その他に、海洋レベルで、かつ超高速シークエンス技術を用いた、サンゴのマイクロバイオーム、ウイルス、適応メカニズムなどに関して複数の論文がSpringer Natureで掲載されています。Scientific Data誌の論文(著者それぞれFabien LombardらとCaroline Belserらによる)で当プロジェクトのサンプリング方法とデータ作成フレームワークについて説明しています。これらすべての論文は、太平洋のサンゴ礁の健全性と生物多様性に関する新たな知見を提供しています。さらに、タラ号太平洋プロジェクトのような長期的で大規模な科学探査の重要性について当プロジェクトディレクターであるSerge PlanesとDenis AllemandがNature Communications誌に掲載された論文で述べています。