2024年3月25日 11:30
地域を元気にする観光へのヒントとは ―サステナブルツーリズム・オーバーツーリズムへの生活者意識―
また、旅行するならオーバーツーリズムを回避したいか質問したところ、当てはまる人は23.2%、やや当てはまる人が28.3%、あまり当てはまらない人が17.5%、当てはまらない人が31.0%という結果が得られました。これら2つの概念の実践意欲(旅行するなら「サステナブルツーリズムを意識したいか」「オーバーツーリズムを回避したいか」)を持ち合わせない(当てはまらない)人は、いずれも3割程度しか存在しないことが分かります。
上記の結果から、2つの概念「サステナブルツーリズム」「オーバーツーリズム」はともに、認知率よりも実践意欲の方が高い傾向が見られます。「サステナブルツーリズム」「オーバーツーリズム」の概念は認知していないけれども、そのような考え方を実践してみたい生活者は一定数いると考えられ、この2つの概念が今後さらに普及していくことで、生活者の旅行スタイルが大きく変化していく可能性があります。
図1:サステナブルツーリズムとオーバーツーリズムの認知率と実践意欲
※サステナブルツーリズム:観光地の現在および将来の経済、住民、自然環境などに配慮しつつ、観光客のニーズに対応する観光のこと
※オーバーツーリズム:観光客の過度な増加が、観光地の自然環境や住民の生活などに悪影響を及ぼし、観光客の満足度も低下させてしまうこと
そこで本調査では、サステナブルツーリズムの実践やオーバーツーリズムの回避につながる観光サービスにおける「人や地球にやさしい取り組み」