工学院大学、小規模設備で簡便な低ファウリング膜製造技術の説明会を7月11日にオンライン開催
工学院大学(学長:今村 保忠、所在地:東京都新宿区/八王子市)の赤松憲樹 教授(環境化学科)は、膜を使用した水処理で用いられる低ファウリング膜の開発を進め、製造時に減圧操作と脱酸素操作が不要で、膜モジュール内で一括装飾が可能な革新的技術を考案しました。7月11日にオンライン開催するJST新技術説明会(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、工学院大学)において最新成果を企業に向けて紹介し、社会での技術活用を進めます。
赤松憲樹 教授が開発した、低ファウリング膜の作製プロセス
赤松憲樹 教授が開発した製造法で作製した膜の表面均質性
浄水処理、下排水処理などの水処理現場において多く用いられる膜ろ過処理ですが、膜は汚れにより性能が低下(ファウリング)することが課題です。防止策として、低ファウリングポリマーを膜の表面と細孔内部にグラフトする手法が注目されていますが、減圧操作や脱酸素操作を要することがスケールアップをはばんでいます。
赤松憲樹 教授が考案した表面修飾多孔質膜の製造方法は、脱気操作等の必要が無く、スケールアップが可能な技術です。本学内で実施した表面および膜厚方向の均一性評価、ろ過試験による膜性能実験において、改質膜の高い安定性と優れた膜性能を確認しました。