くらし情報『映画『九十歳。何がめでたい』で話題の佐藤愛子著『まだ生きている 新装版』が2024年7月22日発売!辛口で怒りまくる!温かくも切ない痛快エッセイ』

映画『九十歳。何がめでたい』で話題の佐藤愛子著『まだ生きている 新装版』が2024年7月22日発売!辛口で怒りまくる!温かくも切ない痛快エッセイ

かつての夫はいうに及ばず、大モノ小モノの騙し屋に散々やられているのだ。向こうは騙しにかかっているわけではないのに、勝手に騙されたことも幾たびか。もう少し用心深く生きることを心がけていれば、今は億万長者になっていたかもしれないが、よく考えてみると騙されて大損を被るものだから、必然的に働き蜂となってブンブン稼いだ。そうして騙され、稼ぎを吐き出した。騙されなければただの怠け者の欲なし、とてもブンブン稼ぎなどしなかったであろうから、いくら用心深く生きても億万長者にはならないのである。

不愉快!
萎えたという割にずけずけというね、といわれるかもしれないが、おそらくこれが「文句つけの佐藤」の最後の文句になるだろう。いや、最後にしたいと思う。もはや佐藤愛子、刀折れ矢尽きた。
モグラ叩きはもう飽きた。十年か、二十年後、その頃は私はもうこの世にはいないだろうが、その時、「昔、佐藤愛子って、年中、文句をいっている作家がいてね、日本は滅びる、なんてよくいってたけど、一向に滅びないじゃないか」とコケにされるだろうか、それとも、「たいした作家じゃなかったけれど、いったこと当たりましたねえ」といいつつ、どこかの属国になって滅んでいくか。

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