明治学院大学経済学部 田中鉄二准教授が食料供給を安定させる方法を提唱・実証 衛星から得られる収穫予測情報と北・南半球の季節性の違いを利用
ブラジルで大豆の不作であった2012年は価格高騰を7.3%-22.3%緩和する事が分かりました。世界の供給量は2008年と2012年それぞれ約280万トンの減少、約340万トンの増加をさせる事が明らかとなりました。
・今後の研究展開および波及効果
この研究は基本的には価格の安定化に着目しましたので、他の要素はまだ分析されていません。例えば、南半球の農家が北半球の早期予測情報を得られた場合、自身が所有する農地の何パーセントをその該当する作物に割り当て、他の作物を減らすのかをより細かく描写できるようにしたいと思います。また、そのような変化をもたらした結果、農家の所得がどれくらい増加するのかといった疑問にも答えていきたいと考えております。
この研究は現実に実装されてこそ意味のあるものになります。そのために、農作物のモニタリングの精度をより改善しなければなりません。また地理学者が推定しますが、そのスピードを上げるための研究が必要となるでしょう。
これらを達成するための研究に国際機関や先進国が投資をこれまでよりも行わなければなりません。(明治学院大学経済学部 准教授 田中鉄二)
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創設者は“ヘボン式ローマ字”の考案や和英・英和辞書『和英語林集成』の編纂、聖書の日本語訳完成などの業績があるJ.C.ヘボン博士。