NTTデータ経営研究所とVIE、本人認証技術に関する研究成果を発表 脳波を用いた新しい認証技術の共同事業化を開始
脳波を用いた本人認証技術は研究開発や特許化が進むものの、従来の生体認証よりも煩雑な認証タスクを能動的に実施することが課題となっていました。そこで本研究では、脳波の特定周波数を惹起する音楽「Neuro Music」を用いることで、音楽を聞き流すだけでシームレスに本人認証を実施する技術の実証を行いました。今後、本技術を用いた新しい本人認証のシステム開発が期待できます。
■発表情報:
「脳データの個人差や個人内変動をどう活用するか ~脳波認証からwell-beingまで~」
NTTデータ経営研究所 磯村 昇太
2024年7月26日NEURO2024ランチョンセミナーにて発表
■実験結果1
合計23名の被験者データを用いて、音楽に対する脳波反応の個人差から個人認証を行う予測モデルを構築したところ、99.5%以上の精度(Accuracy)で認証ができることを検証しました。事前のモデル作成にあたっては、5分×5セット合計25分間の音楽聴取によって個人毎に脳波を学習させました。また、電極数について5ch(Cz,T3,T4,左外耳道, 右外耳道)と2ch(左右の外耳道内の2極)の2条件で比較したところ、2chのみでも5chと同等程度の認証精度が担保できることから、イヤホン型脳波計などの簡易型デバイスでも高精度に本人認証ができる可能性が示唆されました。