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【センバツ2026】能登の星、甲子園へ――智弁学園・番匠泰雅、2連勝で8強入り

2024年1月1日、能登半島を揺るがした巨大地震。石川県珠洲市で生まれ育った智弁学園(奈良)の番匠泰雅選手(3年)は、その日から特別な重みを背負い続けてきた。第98回センバツ高校野球大会、智弁学園は花巻東(岩手)との1回戦を4対0で制すると、3月25日の2回戦では神村学園(鹿児島)を延長10回の末に2対1で下し、8強入りを果たした。

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元日の地震が夢を揺るがした

蛸島小時代から野球を始めた番匠選手は、石川県大会でも優勝を経験した逸材だ。中学時代は金沢リトルシニアに所属し、週末は片道約150キロを通い続けて腕を磨いた。そのひたむきな努力が、甲子園で春優勝1回を誇る智弁学園への切符を引き寄せた。夢が現実になろうとしていた矢先、元日の悲劇が珠洲市を襲った。

自宅の電気と水道が止まり、車中泊を余儀なくされた日々。
この時すでに智弁学園への進学は固まっており、傷ついた街を離れることへの葛藤は大きかった。

両親の言葉が背中を押した

迷いを断ち切ったのは、家族の言葉だ。両親は「やりたい野球をやればいい」と送り出してくれた。その思いを胸に、番匠選手は奈良の地で練習を積み重ねた。故郷の現実を忘れることなくグラウンドでバットを振り続けた2年間。その積み重ねが、春の甲子園というステージを手繰り寄せた。

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帽子の裏に刻んだ「恩返し」

帽子の裏には「負けとられん 恩返し」の文字が記されている。石川の方言で「負けてられない」を意味するこの言葉は、単なるスローガンではない。
今も復興の途上にある故郷・珠洲市の人々への誓いだ。

1回戦ではキャプテンの角谷哲人選手が4打数3安打3打点と躍動。エースの杉本真滉選手が9回を被安打3・奪三振7で花巻東を完封した。5年ぶりの春の甲子園での白星。さらに2回戦、1回戦を完封で切り抜けた右の龍頭汰樹擁する神村学園との好カードも杉本選手が先発マウンドに上がり、134球を投げて延長10回を1失点で粘り抜いた。チームは2対1で接戦を制し、8強の座をつかんだ。

帽子に刻まれた「恩返し」は、まだ続く。背番号19が見届けた2つの白星とともに、能登への思いはさらに甲子園の奥へと続いていく。

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