衝撃再び!4.29開幕の“ONE SAMURAI”とは
4月29日(水・祝)、東京・有明アリーナ。ONE Championshipが日本オリジナルの新シリーズ「ONE SAMURAI」を始動させる。第一弾となる「ONE SAMURAI 1」は、メインイベントに武尊の引退試合、宿敵ロッタンとのリベンジマッチを据え、地上波フジテレビ系列での全国放送も決定。格闘技界の注目が一夜に集中する一日となる。
では、この「ONE SAMURAI」とは何なのか。なぜ“SAMURAI”なのか。そして、なぜ2026年なのか。その輪郭を整理しておきたい。
【独占】なぜ私は、ONE JAPANの未来をこの男に託したのか
ONE Championshipは、シンガポールに本部を置く世界最大級の総合格闘技プロモーションだ。MMA、ムエタイ、キックボクシング、サブミッショングラップリングという複数の格闘技カテゴリーを一つのリング/ケージで扱うのが特徴で、アジア発のグローバルブランドとして世界各地で大会を開いてきた。
日本大会としてはこれまで「ONE 165」(2024年1月・有明アリーナ)、「ONE 172」(2025年3月・さいたまスーパーアリーナ)が記憶に新しい。ONE 172では、武尊がついに宿敵ロッタン・ジットムアンノンと初対戦し、1ラウンド1分20秒でKO負けを喫するという衝撃の結末が刻まれた。
そして2026年、ONEは日本における新シリーズ「ONE SAMURAI」として日本大会をブランド化。単発の大会ナンバリングではなく、“日本発の継続シリーズ”として格闘技ファンに届けていく構えだ。
この新シリーズを理解する鍵は、ONE Championshipの創設者であり会長兼CEOのチャトリ・シットヨートン氏にある。
タイ出身のチャトリ氏は日本人の母を持ち、幼少期に訪日経験もあり日本語で会話ができる。
2月18日、都内で行われた新シリーズ発表記者会見で、チャトリCEOは日本語で次のように語っている。
「PRIDE、K-1の時代は、格闘技コンテンツで日本がナンバーワンだった。それがこの30年、どうしてファンが離れてしまったのか、どうしてレベルがここまで落ちてしまったのか、痛い気持ちです。日本をとにかく盛り上げたい。ONE SAMURAIは毎月開催します。きちんと日本に投資したい。選手のため、ファンのため、新しい未来をつくりたい。
“SAMURAI”という言葉が選ばれた背景には、初代タイガーマスクとして知られる佐山聡氏との出会いもあったという。チャトリ氏は会見で、佐山氏に「お前はサムライのスピリッツを持っている」と言われたエピソードを明かしている。
ONE側の公式コンセプトでは、「SAMURAI=世界へ挑戦する覚悟」と定義されている。日本の格闘技史に名を刻んできたトップ選手から次世代のスターまでを束ね、日本人ファイターが世界に挑む姿勢そのものをシリーズの旗印に据えたわけだ。
PRIDEやK-1がかつて世界の中心だった時代への敬意と、衰退してしまった日本格闘技シーンへの危機感、そして「日本のヒーローを再び作りたい」という意志。ONE SAMURAIという名前には、経営判断以上に、一人の侍として日本格闘技を見つめ続けてきたチャトリ氏の情熱が込められている。
ONE側が発表しているコンセプトを読み解くと、このシリーズは以下のような性格を持つ。
【年間12大会・5年間60大会という規模】
ONE SAMURAIは年12回、つまり月1回ペースで開催される継続シリーズ。さらに「5年間で60大会やる」とチャトリCEOが明言している、長期コミット型のプロジェクトだ。5,000人規模の会場で年8回、10,000人規模の会場で年4回という配分で、ナンバーシリーズの日本大会はさらに上の規模で年末に開催される。ONE内部としても、最上位のナンバーシリーズに次ぐ2番目に大きな大会という格付けが公式に示されている。
【出場選手の75%が日本人】
日本を主戦場とする日本人ファイターが主役。次世代のスター候補からトップ選手までが出場し、ベテランと若手が交差するシリーズ構成となっている。【最大1500万円のパフォーマンスボーナス】
選手還元にも踏み込んでいる。優れたパフォーマンスを見せた選手には最低150万円から最高1,500万円のパフォーマンスボーナスが支給される方針。
【日本オリジナルの新シリーズ】
従来の「ONE+数字」の世界共通ナンバリングとは別軸の、日本専用ブランド。ONE Championship JAPANのCEOには元電通の田中俊太郎氏が新たに就任し、日本市場に特化した体制が組まれている。
【日本のスーパースター×世界のトップファイター】
日本を象徴する選手たちに、世界各国から選抜されたアスリートが加わる構成。“日本発のグローバル興行”を志向している。
【全カテゴリー対応】
MMA、ムエタイ、キックボクシング、サブミッショングラップリング。ONEが扱う全競技を一夜に並べる構成で、キック&ムエタイとMMA&グラップリングが半々くらいの配分となる予定。1大会あたり12〜16試合を予定している。
第一弾「ONE SAMURAI 1」のカードは、普段の日本大会なら全てがメイン級と言っていい濃度で並ぶ。全15試合。主要カードを抜粋する。
メインイベント:
フライ級キックボクシング暫定世界王者決定戦 ロッタン・ジットムアンノン(タイ) VS 武尊(日本)
武尊の現役最後の試合。相手は、2025年3月のONE 172で武尊を1R・1分20秒でKOに沈めた宿敵ロッタン。引退試合にしてリベンジマッチ、そして暫定王座決定戦。物語性と競技性が最高密度で同居する一戦だ。
世界タイトルマッチ3連発:
フライ級MMA世界タイトルマッチ:若松佑弥(王者・日本) VS アバズベク・ホルミルザエフ(挑戦者・ウズベキスタン)
アトム級ムエタイ世界タイトルマッチ:吉成名高(王者・日本) VS ソンチャイノーイ・ゲッソンリット(挑戦者・タイ)
バンタム級キックボクシング世界タイトルマッチ:ジョナサン・ハガティー(王者・英国) VS 与座優貴(挑戦者・日本)
日本人王者2人が防衛戦、元K-1王者の与座が世界のベルトに挑む構図。
マラット・グレゴリアン VS 海人(キックボクシング・フェザー級)
平田樹 VS リトゥ・フォガット(MMA・女子アトム級)
秋元皓貴 VS 久井大夢(キックボクシング・バンタム級)
さらに田丸辰、吉成士門、和島大海、山北渓人、三浦彩佳といった国内トップクラスが名を連ね、全15試合がメイン級という異例のラインナップが実現している。
地上波放送はフジテレビ系列全国ネットで決定。番組タイトルは「U-NEXT presents ONE SAMURAI 1 ~武尊引退試合 運命のリベンジマッチ~」、4月29日(水・祝)22:00~23:24のディレイ放送だ。
ライブで追いたいファンには、U-NEXTによる独占ライブ配信が用意されている。4月29日(水)13:15配信開始/13:30開演予定だ。
ONE SAMURAIは、単にONEの日本大会がリブランドされたというだけの話ではない。
ひとつは、世界タイトルが“日本から動く”場が定期化されるということ。これまで日本のファンが海外配信で追いかけていた世界王座の行方を、国内の会場で、地上波で目撃できる機会が増える。日本人王者の防衛戦が国内で行われる意義も大きい。
もうひとつは、MMA・ムエタイ・キックボクシングの壁を越えた大会フォーマットが、日本の興行シーンに定着していく可能性だ。K-1、RISE、KNOCK OUTなど、日本の格闘技はそれぞれ独自のカラーを持つが、ONE SAMURAIは“全方位型”のショーケースとして独自のポジションを狙う。
そして第一弾のメインが、武尊のラストマッチ。日本格闘技界を長年牽引してきたスーパースターの現役最後の姿を、新シリーズのオープニングに据える。ONEが日本に本腰を入れるという意思表示として、これ以上ないシンボルだろう。
「ONEが日本にもたらす、再びの衝撃。新たな英雄の誕生」。公式コンセプトにある一節のとおり、4月29日、何かが始まる。
文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部
では、この「ONE SAMURAI」とは何なのか。なぜ“SAMURAI”なのか。そして、なぜ2026年なのか。その輪郭を整理しておきたい。
【独占】なぜ私は、ONE JAPANの未来をこの男に託したのか
“日出ずる国”で刻む、ONEの新章
ONE Championshipは、シンガポールに本部を置く世界最大級の総合格闘技プロモーションだ。MMA、ムエタイ、キックボクシング、サブミッショングラップリングという複数の格闘技カテゴリーを一つのリング/ケージで扱うのが特徴で、アジア発のグローバルブランドとして世界各地で大会を開いてきた。
日本大会としてはこれまで「ONE 165」(2024年1月・有明アリーナ)、「ONE 172」(2025年3月・さいたまスーパーアリーナ)が記憶に新しい。ONE 172では、武尊がついに宿敵ロッタン・ジットムアンノンと初対戦し、1ラウンド1分20秒でKO負けを喫するという衝撃の結末が刻まれた。
そして2026年、ONEは日本における新シリーズ「ONE SAMURAI」として日本大会をブランド化。単発の大会ナンバリングではなく、“日本発の継続シリーズ”として格闘技ファンに届けていく構えだ。
なぜ“SAMURAI”なのか…チャトリCEOの想い
この新シリーズを理解する鍵は、ONE Championshipの創設者であり会長兼CEOのチャトリ・シットヨートン氏にある。
タイ出身のチャトリ氏は日本人の母を持ち、幼少期に訪日経験もあり日本語で会話ができる。
単なるビジネスパートナーとしてではなく、日本の格闘技文化に対して個人的な思い入れを持ち続けてきた人物だ。
2月18日、都内で行われた新シリーズ発表記者会見で、チャトリCEOは日本語で次のように語っている。
「PRIDE、K-1の時代は、格闘技コンテンツで日本がナンバーワンだった。それがこの30年、どうしてファンが離れてしまったのか、どうしてレベルがここまで落ちてしまったのか、痛い気持ちです。日本をとにかく盛り上げたい。ONE SAMURAIは毎月開催します。きちんと日本に投資したい。選手のため、ファンのため、新しい未来をつくりたい。
日本の文化、武士道、サムライスピリット、大和魂、武道の歴史を、世界に伝えたい。ONEは、日本のヒーローをきちんと作っていきたい」
“SAMURAI”という言葉が選ばれた背景には、初代タイガーマスクとして知られる佐山聡氏との出会いもあったという。チャトリ氏は会見で、佐山氏に「お前はサムライのスピリッツを持っている」と言われたエピソードを明かしている。
ONE側の公式コンセプトでは、「SAMURAI=世界へ挑戦する覚悟」と定義されている。日本の格闘技史に名を刻んできたトップ選手から次世代のスターまでを束ね、日本人ファイターが世界に挑む姿勢そのものをシリーズの旗印に据えたわけだ。
PRIDEやK-1がかつて世界の中心だった時代への敬意と、衰退してしまった日本格闘技シーンへの危機感、そして「日本のヒーローを再び作りたい」という意志。ONE SAMURAIという名前には、経営判断以上に、一人の侍として日本格闘技を見つめ続けてきたチャトリ氏の情熱が込められている。
「ONE SAMURAI」とはなにか
ONE側が発表しているコンセプトを読み解くと、このシリーズは以下のような性格を持つ。
【年間12大会・5年間60大会という規模】
ONE SAMURAIは年12回、つまり月1回ペースで開催される継続シリーズ。さらに「5年間で60大会やる」とチャトリCEOが明言している、長期コミット型のプロジェクトだ。5,000人規模の会場で年8回、10,000人規模の会場で年4回という配分で、ナンバーシリーズの日本大会はさらに上の規模で年末に開催される。ONE内部としても、最上位のナンバーシリーズに次ぐ2番目に大きな大会という格付けが公式に示されている。
【出場選手の75%が日本人】
日本を主戦場とする日本人ファイターが主役。次世代のスター候補からトップ選手までが出場し、ベテランと若手が交差するシリーズ構成となっている。【最大1500万円のパフォーマンスボーナス】
選手還元にも踏み込んでいる。優れたパフォーマンスを見せた選手には最低150万円から最高1,500万円のパフォーマンスボーナスが支給される方針。
日本の格闘技興行としては異例の水準だ。
【日本オリジナルの新シリーズ】
従来の「ONE+数字」の世界共通ナンバリングとは別軸の、日本専用ブランド。ONE Championship JAPANのCEOには元電通の田中俊太郎氏が新たに就任し、日本市場に特化した体制が組まれている。
【日本のスーパースター×世界のトップファイター】
日本を象徴する選手たちに、世界各国から選抜されたアスリートが加わる構成。“日本発のグローバル興行”を志向している。
【全カテゴリー対応】
MMA、ムエタイ、キックボクシング、サブミッショングラップリング。ONEが扱う全競技を一夜に並べる構成で、キック&ムエタイとMMA&グラップリングが半々くらいの配分となる予定。1大会あたり12〜16試合を予定している。
ONE SAMURAI 1のカードがすごい
第一弾「ONE SAMURAI 1」のカードは、普段の日本大会なら全てがメイン級と言っていい濃度で並ぶ。全15試合。主要カードを抜粋する。
メインイベント:
フライ級キックボクシング暫定世界王者決定戦 ロッタン・ジットムアンノン(タイ) VS 武尊(日本)
武尊の現役最後の試合。相手は、2025年3月のONE 172で武尊を1R・1分20秒でKOに沈めた宿敵ロッタン。引退試合にしてリベンジマッチ、そして暫定王座決定戦。物語性と競技性が最高密度で同居する一戦だ。
世界タイトルマッチ3連発:
フライ級MMA世界タイトルマッチ:若松佑弥(王者・日本) VS アバズベク・ホルミルザエフ(挑戦者・ウズベキスタン)
アトム級ムエタイ世界タイトルマッチ:吉成名高(王者・日本) VS ソンチャイノーイ・ゲッソンリット(挑戦者・タイ)
バンタム級キックボクシング世界タイトルマッチ:ジョナサン・ハガティー(王者・英国) VS 与座優貴(挑戦者・日本)
日本人王者2人が防衛戦、元K-1王者の与座が世界のベルトに挑む構図。
MMA・ムエタイ・キックボクシングの3競技で同日に世界タイトルが動く、日本では極めて珍しい構成となっている。注目のその他カード:
マラット・グレゴリアン VS 海人(キックボクシング・フェザー級)
平田樹 VS リトゥ・フォガット(MMA・女子アトム級)
秋元皓貴 VS 久井大夢(キックボクシング・バンタム級)
さらに田丸辰、吉成士門、和島大海、山北渓人、三浦彩佳といった国内トップクラスが名を連ね、全15試合がメイン級という異例のラインナップが実現している。
放送・配信
地上波放送はフジテレビ系列全国ネットで決定。番組タイトルは「U-NEXT presents ONE SAMURAI 1 ~武尊引退試合 運命のリベンジマッチ~」、4月29日(水・祝)22:00~23:24のディレイ放送だ。
ライブで追いたいファンには、U-NEXTによる独占ライブ配信が用意されている。4月29日(水)13:15配信開始/13:30開演予定だ。
ONE SAMURAIが日本格闘技界にもたらすもの
ONE SAMURAIは、単にONEの日本大会がリブランドされたというだけの話ではない。
ひとつは、世界タイトルが“日本から動く”場が定期化されるということ。これまで日本のファンが海外配信で追いかけていた世界王座の行方を、国内の会場で、地上波で目撃できる機会が増える。日本人王者の防衛戦が国内で行われる意義も大きい。
もうひとつは、MMA・ムエタイ・キックボクシングの壁を越えた大会フォーマットが、日本の興行シーンに定着していく可能性だ。K-1、RISE、KNOCK OUTなど、日本の格闘技はそれぞれ独自のカラーを持つが、ONE SAMURAIは“全方位型”のショーケースとして独自のポジションを狙う。
そして第一弾のメインが、武尊のラストマッチ。日本格闘技界を長年牽引してきたスーパースターの現役最後の姿を、新シリーズのオープニングに据える。ONEが日本に本腰を入れるという意思表示として、これ以上ないシンボルだろう。
「ONEが日本にもたらす、再びの衝撃。新たな英雄の誕生」。公式コンセプトにある一節のとおり、4月29日、何かが始まる。
文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部