【夏の甲子園】1回戦・聖隷クリストファー - 佐野日大 両校の地方大会戦績を紹介

第108回全国高校野球選手権大会は8月6日、阪神甲子園球場で第2日を迎える。午後6時30分から1回戦第2試合として聖隷クリストファー(静岡) - 佐野日大(栃木)が行われる。

2年連続2回目の出場となる聖隷クリストファーと、16年ぶり7度目で春夏連続出場を果たした佐野日大。ともに地元大会を勝ち上がって聖地に戻ってきたが、そこに至る道のりは対照的だ。接戦をエースの粘りで拾い続けた静岡王者と、序盤4試合をほぼ完璧に封じながら決勝で劇的な逆転サヨナラを演じた栃木王者。試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。

◆聖隷クリストファー(静岡)― 最速150キロ左腕・高部を軸に、連覇で聖地へ

静岡大会 全戦績

2回戦(7月11日) 聖隷クリストファー 10-3 富士宮西※8回コールド
3回戦(7月18日) 聖隷クリストファー 5-1 島田樟誠
4回戦(7月21日) 聖隷クリストファー 9-0 浜松学院興誠※7回コールド
準々決勝(7月23日) 聖隷クリストファー 9-1 桐陽※7回コールド
準決勝(7月25日) 聖隷クリストファー 2-1 磐田東
決勝(7月27日) 聖隷クリストファー 4-2 常葉大菊川

【通算】6戦全勝 39得点・8失点(1試合平均6.5得点・1.3失点)

打線と守りがかみ合った序盤戦

静岡大会は108校106チームが参加し、聖隷は2回戦から登場した。富士宮西を8回コールド、浜松学院興誠を7回コールドで下すなど、序盤は打線が機能。
守備も安定し、大会6試合を通じて失策はわずか1と、堅い守りが数字に表れた。エース左腕・高部陸(3年)は準々決勝の桐陽戦で7回1失点と好投し、二刀流の右翼手・小金沢玲雄(3年)が救援して9-1で7回コールド勝ちを収めた。

準決勝はサヨナラ、決勝は初回の満塁弾

準決勝の磐田東戦は、1-1で迎えた終盤までもつれる展開になった。高部が粘りの投球でリードを許さず、最後は9回に勝ち越して2-1のサヨナラ勝ち。少ない失点で試合を締める、このチームらしい競り勝ちだった。

決勝の常葉大菊川戦は初回に試合が動いた。1死満塁から小金沢が右越えに満塁本塁打を放ち、いきなり4点を先制。先発の高部は自己最速タイの150キロをマークするなど力を発揮し、8回まで0を並べる好投を見せた。
9回に常葉大菊川の反撃で2点を失ったものの、そのまま4-2で逃げ切り、2年連続2度目の優勝を決めた。

聖隷クリストファーは2025年夏に春夏通じて甲子園初出場を果たすと、明秀学園日立(茨城)を5-1で下して初勝利。2回戦で西日本短大付(福岡)に1-2と惜敗した。当時2年生だった高部が今年はエースとして大黒柱に成長し、田中公隆監督のもと、大島歩真主将(3年)を中心に接戦を勝ち切る力を磨いてきた。

◆佐野日大(栃木)― 決勝まで4試合連続完封、最後は逆転サヨナラ2ラン

栃木大会 全戦績

2回戦(7月13日) 佐野日大 10-0 宇都宮短大付※6回コールド
3回戦(7月18日) 佐野日大 18-0 高根沢※5回コールド
準々決勝(7月22日) 佐野日大 9-0 宇都宮※7回コールド
準決勝(7月24日) 佐野日大 5-0 作新学院
決勝(7月26日) 佐野日大 5-4 国学院栃木※延長10回タイブレーク

【通算】5戦全勝 47得点・4失点(1試合平均9.4得点・0.8失点)

決勝まで一度も本塁を許さず

佐野日大もシード校として2回戦から登場した。宇都宮短大付を6回コールド、高根沢を5回コールドで下すなど序盤から打線が爆発し、失点はいずれもゼロ。準々決勝の宇都宮戦も9-0で7回コールドと、決勝までの4試合をすべて完封で駆け抜けた。右腕エース・鈴木有(3年)を軸にした投手陣と堅い守りが、この夏の栃木大会を通じてチームの土台となった。


準決勝では県内の名門・作新学院と対戦し、鈴木が4安打完封。3回と8回の得点を守り切って5-0で退け、5年ぶりの決勝進出を決めた。

崖っぷちからの一発で16年ぶりの優勝

決勝の相手は、4年ぶりの優勝を狙う国学院栃木だった。佐野日大が5回に先制したが、6回に追いつかれ、9回には勝ち越しを許す苦しい展開。それでも9回2死二塁から1番・桜岡稜万(3年)が左前適時打を放って同点に追いつき、延長タイブレークに持ち込んだ。10回表に2点を勝ち越されると、その裏に1点を返してなお2死。ここで打席に立った6番・小島颯人(2年)が右越えに逆転サヨナラ2ランを放ち、5-4で決着させた。この一発が小島にとって公式戦初本塁打だった。
エースの鈴木は途中で右すねに打球を受けながらも、延長10回を一人で投げ抜いた。佐野日大は今春のセンバツにも12年ぶり5度目で出場し、1回戦で三重に0-2と敗れていた。麦倉洋一監督(元阪神)のもと、中村盛汰主将(3年)を中心にその悔しさを胸に夏を戦い、2010年以来16年ぶり7度目の夏の出場を勝ち取った。栃木県勢の春夏連続出場は、2017年の作新学院以来9年ぶりとなる。

【夏の甲子園】1回戦・聖隷クリストファー - 佐野日大 両校の地方大会戦績を紹介

1回戦の見どころ

両エースの完投対決左腕・高部と右腕・鈴木は、いずれも地元大会でチームを一人で支えてきた。球のタイプは異なるが、終盤までスタミナを保って試合をつくれる点は共通している。先に相手打線を捉えるのはどちらか、そしてエースがどこまで踏ん張れるかが最大の焦点だ。

直近の聖地経験をどう生かすか

両校とも直近の甲子園を経験している。
聖隷は2025年夏に初出場で1勝を挙げ、佐野日大は2026年春のセンバツに出場した。ともに大舞台の空気を知る世代であり、初戦の入り方に経験がにじむかもしれない。

DH制元年の戦い方

今大会から夏の選手権で初めてDH(指名打者)制が導入される。二刀流で右翼手兼投手の小金沢を擁する聖隷、投打に選手が並ぶ佐野日大とも、打順とベンチワークにDHをどう組み込むかは新たな見どころになる。

大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。この試合は午後6時30分プレーボールの予定だ。

なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部

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