【夏の甲子園】1回戦・東海大甲府 - 鶴岡東 両校の地方大会戦績を紹介

第108回全国高校野球選手権大会は8月7日、阪神甲子園球場で第3日を迎える。午前8時から1回戦第1試合として東海大甲府(山梨) - 鶴岡東(山形)が行われる。

3年ぶり15回目の東海大甲府と、2年ぶり9回目の鶴岡東。出場回数では東海大甲府が上回るが、地元での勝ち上がり方は対照的だった。片や延長11回のサヨナラ勝ちを含む接戦続き、片や5試合中3試合をコールドで片づけた圧勝続き。試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。

◆東海大甲府(山梨)― 5点差をひっくり返した延長11回

山梨大会 全戦績

1回戦(7月9日) 東海大甲府 5-0 富士学苑
2回戦(7月14日) 東海大甲府 10-0 北杜※6回コールド
準々決勝(7月18日) 東海大甲府 5-1 青洲
準決勝(7月20日) 東海大甲府 8x-7 甲府工※延長11回タイブレーク
決勝(7月22日) 東海大甲府 5-3 帝京第三

【通算】5戦全勝 33得点・11失点(1試合平均6.6得点・2.2失点)

第2シードとして、順当に4強へ

山梨大会は7月5日開幕、7月22日決勝の日程で行われた。第2シードの東海大甲府は1回戦から登場し、富士学苑を完封、北杜を6回コールドで下して8強入りした。
北杜戦では2年生右腕・籾山慶人が5回を無安打無失点。準々決勝の青洲戦は先に1点を失う苦しい展開だったが、4回に主将・田中楓真(3年)の適時打などで一挙4点を奪って逆転し、籾山が9回1失点で投げ切った。

準決勝の甲府工戦が、この夏を象徴する一戦になった。2-6と4点を追う9回裏、2死満塁から田中楓真が走者一掃の3点二塁打を放ち、さらに土肥綾太郎(3年)の適時打で6-6に追いつく。延長11回表に1点を勝ち越されたが、その裏に田中三士郎(3年)の適時打で再び同点とし、伊澤拓真(3年)の犠飛でサヨナラ。先発の熊谷晄(3年)が1回2/3で6失点と崩れたあとを、エース右腕・村尾竜弦(3年)が9回1/3を1失点で受け止めた。

決勝の相手は、3連覇を狙った山梨学院を延長10回で退けてきた帝京第三。3回に伊澤の先制適時二塁打で2点を奪うと、5回に水野誠生(3年)、7回に田中楓真の適時打と平野快留(2年)の犠飛で加点し、5-0とした。
村尾は136球を投げ切って3失点完投。春は山梨学院に1-2で敗れて準優勝だったが、夏に借りを返した形になった。前回出場の2023年は2回戦まで進んでいる。指揮を執るのは巨人OBの仲澤広基監督だ。

◆鶴岡東(山形)― 5試合で51得点、失点はわずか4

山形大会 全戦績

2回戦(7月14日) 鶴岡東 8-2 新庄東
3回戦(7月17日) 鶴岡東 10-0 新庄神室産※5回コールド
準々決勝(7月19日) 鶴岡東 19-0 酒田光陵※5回コールド
準決勝(7月23日) 鶴岡東 9-2 日大山形※7回コールド
決勝(7月27日) 鶴岡東 5-0 東北文教大山形城北

【通算】5戦全勝 51得点・4失点(1試合平均10.2得点・0.8失点)

準決勝で春の県王者をコールド

山形大会は7月10日開幕。2回戦から登場した鶴岡東は新庄東に8-2で快勝すると、3回戦の新庄神室産戦は初回に赤坂清和(3年)の走者一掃となる3点三塁打と高橋太陽(2年)のランニング2ランで5点を先制し、5回コールド。準々決勝の酒田光陵戦は13安打19得点で、これも5回で試合を終わらせた。

準決勝の相手は、春の山形大会を制した日大山形。
2-2で迎えた5回に林仁滉(3年)の内野ゴロと赤坂の適時打で3点を勝ち越し、そのまま9-2の7回コールドで振り切った。先発の菅野琳央(3年・左腕)が7回5安打2失点。押井佑斗(3年)が3打数2安打2打点に2盗塁と、走塁でも相手を揺さぶった。

決勝は0-0の緊迫した展開が続いたが、6回に高橋太陽の先制適時打で均衡を破ると、7回に押井、林、赤坂の3連続適時打で3点を追加。8回にも松澤空大(3年)の内野安打で1点を加え、5-0で2年ぶりの代表を決めた。先発の2年生左腕・小山蒼空は9回8安打8奪三振、四死球0の120球で完封。佐藤俊監督は2001年からチームを率いており、前回出場の2024年は初戦を突破して2回戦で早稲田実業に敗れている。

【夏の甲子園】1回戦・東海大甲府 - 鶴岡東 両校の地方大会戦績を紹介

数字の上では鶴岡東が圧倒しているが、平均値はそのまま受け取らないほうがいい。
鶴岡東の51得点のうち19点は準々決勝の1試合で挙げたもので、これを除いた4試合では32得点。逆に東海大甲府の11失点は、うち7点が準決勝の甲府工業戦に集中しており、この試合を除けば4試合で4失点にとどまる。両校の守りの力は、平均失点の差ほど離れていない。

一方で盗塁数の27対9は、そのまま戦い方の違いを表している。鶴岡東は押井が6盗塁、松澤が4盗塁と全員で走り、山形大会の総盗塁は出場49校で最多。東海大甲府は9盗塁と少なく、中軸の一打で試合を動かすタイプだ。

投手起用はどちらも継投型で共通する。東海大甲府は村尾が21回1/3、籾山が14回を投げて2枚看板を形成。
鶴岡東は小山が13回2/3で四死球0という制球力を見せつつ、菅野、齋藤蓮士(2年)、佐久間一隼(2年)と複数の投手が先発を分け合った。

1回戦の見どころ

今大会から夏の選手権でも指名打者制(DH制)が導入される。継投を前提に投手を並べる両校にとっては、投手の打順を気にせず交代のタイミングを選べる意味は小さくない。とりわけ鶴岡東は地方大会でも試合ごとに先発を替えており、初戦で誰を送り出し、どこで代えるかは佐藤監督の判断が読みどころになる。

もう一つは、鶴岡東の機動力を東海大甲府がどう抑えるかだ。5試合で27盗塁の走塁を止められれば、鶴岡東の得点力は大きく削がれる。逆に東海大甲府は、準決勝と決勝で見せた「2死からの一打」が持ち味で、点差がついても試合が終わらない。5点差をひっくり返したチームだけに、序盤のビハインドは決定打にならない。


村尾は決勝で136球を投げてから2週間以上が空き、鶴岡東の小山も決勝の120球から10日以上が経っている。両エースとも状態を整えて臨めるはずで、朝8時のプレーボールにどちらが早く体を合わせられるかも鍵になりそうだ。勝者は、八幡商(滋賀) - 健大高崎(群馬)の勝者と2回戦で対戦する。

大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。この試合は午前8時プレーボールの予定だ。

なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。

文:SPORTS BULL(スポーツブル)編集部

提供:

スポーツブル(スポブル)

この記事のキーワード