【夏の甲子園】1回戦・白樺学園 - 東日大昌平 両校の地方大会戦績を紹介
第108回全国高校野球選手権大会は8月8日、阪神甲子園球場で第4日を迎える。午後1時30分から1回戦第2試合として白樺学園(北北海道) - 東日大昌平(福島)が行われる。
2年ぶり5回目の出場となる白樺学園と、春夏通じて初出場の東日大昌平。出場歴の差は大きいが、地方大会の中身を並べると、勝ち方の質は驚くほど似ている。ともに6戦全勝、ともに序盤は相手をほぼ完封し、終盤は接戦をしのいで勝ち上がった。試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。
白樺学園(北北海道)― 6試合50得点、1度もリードを許さず頂点へ
北北海道大会 全戦績
2回戦(6月26日) 白樺学園 17-0 音更※5回コールド
3回戦(7月9日) 白樺学園 13-0 岩見沢農※5回コールド
4回戦(7月13日) 白樺学園 1-0 帯広大谷※サヨナラ
準々決勝(7月14日) 白樺学園 8-1 旭川明成※7回コールド
準決勝(7月18日) 白樺学園 4-3 帯広三条
決勝(7月20日) 白樺学園 7-3 クラーク国際
【通算】6戦全勝 50得点・7失点(1試合平均8.3得点・1.2失点)
コールド発進から、1点差の連続へ
今夏から北海道は支部予選が廃止され、南北それぞれが1つのトーナメントで争う方式に変わった。68チームが並ぶ北北海道を、白樺学園は序盤2試合を5回コールドで駆け抜けている。
流れが変わったのは4回戦の帯広大谷戦だ。十勝勢同士の一戦は0-0のまま進み、九回にサヨナラで決着。翌日の準々決勝・旭川明成戦では、初回に横田晃大(2年)が先頭打者本塁打を放って先制し、三回には主将でエース右腕の村端勇心(3年)の右犠飛などで加点。村端が7回1失点にまとめ、7回コールドで4強に入った。
準決勝は再び十勝勢の帯広三条。プロ注目の3年生右腕・安藤美壱を相手にバントを絡めて七回まで4-0とリードしたが、終盤に3点差を1点差まで詰められる。九回2死一、三塁のピンチを、この試合を指名打者で先発していた村端が最後にマウンドで断ち切り、史上3校目の3年連続決勝進出を決めた。
決勝は序盤6点、締めは2年生の一発
決勝の相手は2年ぶりに顔を合わせたクラーク国際。
亀田直紀監督が率いるチームは、投手が3年生、野手は2年生が中軸という編成だ。村端に加えて左腕・玉手瑛斗、最速141キロ右腕の鎌仲がおり、6試合中5試合を継投でまとめている。失策はわずか1。北北海道大会では一度もリードを許さなかった。昨秋の北海道大会は準優勝している。
前回出場の2024年夏は初戦で創成館(長崎)に0-1で敗退。夏の甲子園での白星は2011年の1勝のみで、15年ぶりの勝利を狙う。
東日大昌平(福島)― 4試合連続完封で始まり、絶対王者を倒した
福島大会 全戦績
1回戦(7月11日) 東日大昌平 4-0 安積
2回戦(7月14日) 東日大昌平 11-0 只見※6回コールド
3回戦(7月18日) 東日大昌平 10-0 勿来工※5回コールド
準々決勝(7月20日) 東日大昌平 4-0 清陵情報
準決勝(7月23日) 東日大昌平 3-2 聖光学院
決勝(7月25日) 東日大昌平 10-7 学法石川
【通算】6戦全勝 42得点・9失点(1試合平均7.0得点・1.5失点)
五回の3点で、86連勝が止まった
第4シードの東日大昌平は、初戦の安積戦でエース右腕・白田夢真(3年)が11奪三振で完封。以降も只見、勿来工、清陵情報を退け、準々決勝まで4試合連続完封という異様な数字を積み上げた。
準決勝の相手は、県内86連勝中で過去19年に18度優勝という絶対王者・聖光学院。大会5連覇を狙う相手に三回、四回と1点ずつを失い、序盤で0-2とされる。それでも五回、4連打と暴投などで一挙3点を奪って逆転。この夏ここまで無失点だった聖光学院の投手陣を、この回だけで攻略した。
決勝は初回に4連打、15安打で打ち勝つ
決勝の相手は第2シードの学法石川。東日大昌平は初回、入ケ町隼仁(3年)と峯大珠(3年)の連打で好機をつくり、緑川楓麻(3年)の右中間三塁打で2点。続く入口侑大(2年)も右中間へ三塁打を放ち、4連打で3点を先行した。二回にも2死から渡辺頼都(3年)が出塁し、入ケ町、峯の連続適時打で2点。五回に2点、六回に1点、九回にも2点を加え、15安打10得点で振り切った。投げては照沼佑崇(3年)、緑川凰(3年)、白田の3投手をつないで最後までリードを渡さなかった。江井康胤監督が率いる創部27年目のチームは、2009年以来17年ぶりの決勝進出を初優勝で締めくくった。
平均値はどちらも序盤の大勝に引っ張られている。白樺学園は最初の2試合だけで30得点無失点、東日大昌平も2回戦と3回戦で21得点無失点だ。準々決勝以降の3試合に絞ると、白樺学園は19得点7失点、東日大昌平は17得点9失点となり、数字はほぼ並ぶ。
失点が終盤に集中している点も共通する。白樺学園は7失点すべてが準々決勝以降、東日大昌平は9失点すべてが準決勝以降のものだ。強い相手ほど点は入るが、それでも6試合すべてを勝ち切った。
投手起用は対照的に見えて、実は近い。
1回戦の見どころ
北海道勢と東北勢の12連敗。北海道勢は東北勢に苦戦が続いている。夏の甲子園での最後の勝利は2016年の準々決勝、北海が聖光学院を下した試合だ。以降は甲子園で4戦、2024年に始まった北海道・東北地区交流試合で8戦、あわせて12連敗中となっている。
白樺学園にとっては「時間帯」の意味。2015年、2024年と直近2大会の初戦はいずれも第4試合のナイターで、いずれも敗れている。今回は午後1時30分開始の第2試合。暑さは増すが、日中の試合に戻る。
今大会から導入されたDH制。夏の選手権では初めて指名打者制が使われる。白樺学園は北北海道大会の準決勝でも村端を指名打者に置き、終盤にマウンドへ送る形をとった。継投を前提とするチームにとって、打線を崩さずに投手を替えられる制度は使い勝手がいい。東日大昌平も複数投手を擁しており、どちらのベンチが先に動くかは見どころのひとつだ。大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。この試合は午後1時30分プレーボールの予定だ。
なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。
2年ぶり5回目の出場となる白樺学園と、春夏通じて初出場の東日大昌平。出場歴の差は大きいが、地方大会の中身を並べると、勝ち方の質は驚くほど似ている。ともに6戦全勝、ともに序盤は相手をほぼ完封し、終盤は接戦をしのいで勝ち上がった。試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。
白樺学園(北北海道)― 6試合50得点、1度もリードを許さず頂点へ
北北海道大会 全戦績
2回戦(6月26日) 白樺学園 17-0 音更※5回コールド
3回戦(7月9日) 白樺学園 13-0 岩見沢農※5回コールド
4回戦(7月13日) 白樺学園 1-0 帯広大谷※サヨナラ
準々決勝(7月14日) 白樺学園 8-1 旭川明成※7回コールド
準決勝(7月18日) 白樺学園 4-3 帯広三条
決勝(7月20日) 白樺学園 7-3 クラーク国際
【通算】6戦全勝 50得点・7失点(1試合平均8.3得点・1.2失点)
コールド発進から、1点差の連続へ
今夏から北海道は支部予選が廃止され、南北それぞれが1つのトーナメントで争う方式に変わった。68チームが並ぶ北北海道を、白樺学園は序盤2試合を5回コールドで駆け抜けている。
流れが変わったのは4回戦の帯広大谷戦だ。十勝勢同士の一戦は0-0のまま進み、九回にサヨナラで決着。翌日の準々決勝・旭川明成戦では、初回に横田晃大(2年)が先頭打者本塁打を放って先制し、三回には主将でエース右腕の村端勇心(3年)の右犠飛などで加点。村端が7回1失点にまとめ、7回コールドで4強に入った。
準決勝は再び十勝勢の帯広三条。プロ注目の3年生右腕・安藤美壱を相手にバントを絡めて七回まで4-0とリードしたが、終盤に3点差を1点差まで詰められる。九回2死一、三塁のピンチを、この試合を指名打者で先発していた村端が最後にマウンドで断ち切り、史上3校目の3年連続決勝進出を決めた。
決勝は序盤6点、締めは2年生の一発
決勝の相手は2年ぶりに顔を合わせたクラーク国際。
白樺学園は一回に3点、二回にも3点を挙げて序盤で主導権を握った。村端が8奪三振の好投で試合をつくり、七回に3点を返されると、直後の七回裏に後藤健(2年)が先頭打者本塁打。鎌仲賢吾(3年)との3年生リレーで逃げ切った。
亀田直紀監督が率いるチームは、投手が3年生、野手は2年生が中軸という編成だ。村端に加えて左腕・玉手瑛斗、最速141キロ右腕の鎌仲がおり、6試合中5試合を継投でまとめている。失策はわずか1。北北海道大会では一度もリードを許さなかった。昨秋の北海道大会は準優勝している。
前回出場の2024年夏は初戦で創成館(長崎)に0-1で敗退。夏の甲子園での白星は2011年の1勝のみで、15年ぶりの勝利を狙う。
東日大昌平(福島)― 4試合連続完封で始まり、絶対王者を倒した
福島大会 全戦績
1回戦(7月11日) 東日大昌平 4-0 安積
2回戦(7月14日) 東日大昌平 11-0 只見※6回コールド
3回戦(7月18日) 東日大昌平 10-0 勿来工※5回コールド
準々決勝(7月20日) 東日大昌平 4-0 清陵情報
準決勝(7月23日) 東日大昌平 3-2 聖光学院
決勝(7月25日) 東日大昌平 10-7 学法石川
【通算】6戦全勝 42得点・9失点(1試合平均7.0得点・1.5失点)
五回の3点で、86連勝が止まった
第4シードの東日大昌平は、初戦の安積戦でエース右腕・白田夢真(3年)が11奪三振で完封。以降も只見、勿来工、清陵情報を退け、準々決勝まで4試合連続完封という異様な数字を積み上げた。
準決勝の相手は、県内86連勝中で過去19年に18度優勝という絶対王者・聖光学院。大会5連覇を狙う相手に三回、四回と1点ずつを失い、序盤で0-2とされる。それでも五回、4連打と暴投などで一挙3点を奪って逆転。この夏ここまで無失点だった聖光学院の投手陣を、この回だけで攻略した。
聖光学院の夏の黒星は2021年以来だった。
決勝は初回に4連打、15安打で打ち勝つ
決勝の相手は第2シードの学法石川。東日大昌平は初回、入ケ町隼仁(3年)と峯大珠(3年)の連打で好機をつくり、緑川楓麻(3年)の右中間三塁打で2点。続く入口侑大(2年)も右中間へ三塁打を放ち、4連打で3点を先行した。二回にも2死から渡辺頼都(3年)が出塁し、入ケ町、峯の連続適時打で2点。五回に2点、六回に1点、九回にも2点を加え、15安打10得点で振り切った。投げては照沼佑崇(3年)、緑川凰(3年)、白田の3投手をつないで最後までリードを渡さなかった。江井康胤監督が率いる創部27年目のチームは、2009年以来17年ぶりの決勝進出を初優勝で締めくくった。
いわき勢の夏の甲子園出場は、1995年の磐城以来31年ぶりとなる。
平均値はどちらも序盤の大勝に引っ張られている。白樺学園は最初の2試合だけで30得点無失点、東日大昌平も2回戦と3回戦で21得点無失点だ。準々決勝以降の3試合に絞ると、白樺学園は19得点7失点、東日大昌平は17得点9失点となり、数字はほぼ並ぶ。
失点が終盤に集中している点も共通する。白樺学園は7失点すべてが準々決勝以降、東日大昌平は9失点すべてが準決勝以降のものだ。強い相手ほど点は入るが、それでも6試合すべてを勝ち切った。
投手起用は対照的に見えて、実は近い。
白樺学園は6試合中5試合が継投で、村端・玉手・鎌仲の3人を回す。東日大昌平も決勝は照沼、緑川凰、白田の3人でつないだ。ただし白田は初戦で完封しており、任せられれば1人で投げ切れる。ここが違いになりうる。
1回戦の見どころ
北海道勢と東北勢の12連敗。北海道勢は東北勢に苦戦が続いている。夏の甲子園での最後の勝利は2016年の準々決勝、北海が聖光学院を下した試合だ。以降は甲子園で4戦、2024年に始まった北海道・東北地区交流試合で8戦、あわせて12連敗中となっている。
その聖光学院を福島大会の準決勝で倒してきたのが東日大昌平である点は、この対戦にひとつの因縁を加える。福島県勢と北海道勢が阪神甲子園球場で顔を合わせるのも、2016年以来、春夏通じて7度目だ。
白樺学園にとっては「時間帯」の意味。2015年、2024年と直近2大会の初戦はいずれも第4試合のナイターで、いずれも敗れている。今回は午後1時30分開始の第2試合。暑さは増すが、日中の試合に戻る。
今大会から導入されたDH制。夏の選手権では初めて指名打者制が使われる。白樺学園は北北海道大会の準決勝でも村端を指名打者に置き、終盤にマウンドへ送る形をとった。継投を前提とするチームにとって、打線を崩さずに投手を替えられる制度は使い勝手がいい。東日大昌平も複数投手を擁しており、どちらのベンチが先に動くかは見どころのひとつだ。大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。この試合は午後1時30分プレーボールの予定だ。
なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。