【夏の甲子園】1回戦・英明 - 関東第一 両校の地方大会戦績を紹介

第108回全国高校野球選手権大会は8月8日、阪神甲子園球場で第4日を迎える。18時30分から1回戦第4試合として英明(香川) - 関東第一(東東京)が行われる。

2年ぶり5回目の出場となる英明と、3年連続11回目の関東第一。出場回数では11度の関東第一が大きく上回るが、地方大会の中身は対照的だ。
英明は準決勝・決勝と2試合続けてタイブレークを制した粘りの接戦型。一方の関東第一は序盤からコールド勝ちを積み重ね、6試合で72得点を奪った圧倒型だった。
試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。

◆英明(香川)― タイブレークを2度制し、接戦を勝ち切って2年ぶりの夏

香川大会 全戦績
2回戦(7月11日) 英明 3-1 香川中央
3回戦(7月18日) 英明 12-0 四国学院大香川西※7回コールド
準々決勝(7月20日) 英明 9-2 観音寺総合※7回コールド
準決勝(7月23日) 英明 10-4 尽誠学園※延長10回タイブレーク
決勝(7月25日) 英明 7-5 高松商※延長10回タイブレーク

【通算】5戦全勝 41得点・12失点(1試合平均8.2得点・2.4失点)

序盤は接戦とコールドが混在

英明の初戦となった2回戦は、香川中央を相手に3-1の接戦だった。
2回に7番・吉川輝の犠牲フライで先制し、8番・榎本侑晟の適時打などで加点。6回からマウンドに上がったエース左腕・冨岡琥希(3年)が香川中央を無失点に抑え、接戦をものにした。
続く3回戦は四国学院大香川西を3投手の継投で1安打に封じて12-0の7回コールド、準々決勝も観音寺総合に9-2の7回コールドと、着実に勝ち上がった。

準決勝は昨夏の再戦、9回追いつき延長で決着

準決勝は昨夏の決勝と同じ顔合わせとなった尽誠学園との一戦。3点を追う展開から、英明は9回に無死満塁の好機を作り、5番・松本一心のサードゴロの間に1点、続く6番・濵野銀次郎の適時打で土壇場の同点に追いついた。延長10回表、無死満塁から1番・池田隼人の適時打を口火にこの回一挙6点を挙げ、10-4で激闘を制した。
準決勝先発は背番号10の右腕・松本倫史朗(3年)。冨岡と松本倫の二枚看板が、終盤に強い戦い方を支えている。


決勝も延長へ、エース冨岡が180球完投

決勝は高松商との対戦。2回に吉川の犠牲フライで先制した英明は、こちらも延長10回タイブレークにもつれる接戦を7-5で制した。エース左腕・冨岡が延長10回を180球で投げ切る完投勝利。最速140キロ超のストレートに切れのある変化球を交え、要所を締めた。
昨秋の明治神宮大会で4強、今春のセンバツでも8強と、全国の舞台で実戦を積んできた実力校だ。今春のセンバツ8強から夏の甲子園に進んだのは、花咲徳栄と英明のわずか2校のみ。香川純平監督のもと、2年ぶり5度目の夏に臨む。

◆関東第一(東東京)― 6試合72得点、序盤3連続完封で44年ぶりの3連覇

東東京大会 全戦績
3回戦(7月13日) 関東第一 21-0 筑波大付※5回コールド
4回戦(7月16日) 関東第一 10-0 芝※5回コールド
5回戦(7月18日) 関東第一 16-0 田園調布※5回コールド
準々決勝(7月22日) 関東第一 8-2 錦城学園
準決勝(7月25日) 関東第一 7-0 目黒日大※7回コールド
決勝(7月27日) 関東第一 10-4 二松学舎大付

【通算】6戦全勝 72得点・6失点(1試合平均12.0得点・1.0失点)

初戦から3試合連続完封、47得点無失点

シードで3回戦から登場した関東第一は、初戦の筑波大付戦でいきなり打線が爆発した。
3回に一挙14点を奪うなどして21-0の5回コールド。9番・濱田晃大のランニング本塁打も飛び出した。
続く4回戦は芝を10-0の5回コールドで下し、2試合連続の「無失点&5回コールド」。5回戦の田園調布戦も16-0と、初戦から3試合続けて相手を完封し、この間に47得点を挙げた。
6試合で許した失点はわずか6で、そのうち4点は決勝、2点は準々決勝と、終盤の2試合に集中している。

準々決勝以降も安定、投打に隙なし

準々決勝は錦城学園に8-2、準決勝は目黒日大に7-0の7回コールドと危なげなく勝ち進んだ。
投手陣は制球力と緩急を武器とするエース左腕・石井翔(3年)が軸。中盤は小林悠太(3年)、終盤は準決勝で自己最速150キロを計測した2年生右腕・髙橋友朔と、左右そろった継投も強みだ。


決勝は初回に4点先制、16安打の圧勝

決勝は4年ぶりの夏を狙う二松学舎大付との強豪対決。関東第一は初回、4番・井口瑛太(3年)の適時打を皮切りに3本の適時打と犠牲フライで4点を先制し、4回までに9点を奪ってノックアウト。この日16安打10得点で、10-4と押し切った。石井が相手打線を4点に抑えて完投し、44年ぶりの東東京大会3連覇を達成。3年連続11回目の夏の甲子園出場を決めた。
昨秋の東京大会は帝京に敗れて準優勝だったが、今春の東京大会を制し、関東大会でも4強に進出。井口主将を中心に、盗塁や犠打を絡めた機動力と破壊力を兼ね備える。米沢貴光監督が率いる強力チームだ。


【夏の甲子園】1回戦・英明 - 関東第一 両校の地方大会戦績を紹介

数字だけを見れば、関東第一の得点力と失点の少なさが際立つ。ただし、関東第一の平均得点は序盤3試合の大量コールド(21-0、10-0、16-0)で押し上げられており、失点した準々決勝以降の3試合に絞ると25得点・6失点(1試合平均約8.3得点・2.0失点)と、実態が見えてくる。
英明も準決勝・決勝はいずれもタイブレークまでもつれた僅差の勝負で、9回や延長に追いつき・突き放す勝負強さを見せた。

投手起用は両校で色合いが異なる。
英明はエース左腕・冨岡と右腕・松本倫の二枚看板を軸にしつつ継投も使う。
関東第一もエース左腕・石井を柱に、小林、髙橋友朔と左右をそろえた厚い投手層で試合を作る。

1回戦の見どころ

対照的な勝ち上がり方がぶつかる。
英明はタイブレーク2試合を含む接戦を勝ち切ってきた粘りのチーム、関東第一は序盤からコールドを連発した圧倒的な攻撃力のチームだ。

関東第一の強力打線を、英明が冨岡・松本倫の二枚看板と堅い守りでどう抑え込むかが、そのまま試合の構図になる。

両校の左腕エースにも注目したい。
英明・冨岡は香川大会決勝で延長10回180球を完投し、関東第一・石井も東東京決勝を完投した。ともに制球と変化球を持ち味とする左腕で、今大会から夏の選手権で初めて導入されたDH制のもと、打線をどう組み立てて援護するかも見どころとなる。

5月末には練習試合で顔を合わせている。 報道によると、両校は5月30日に練習試合を行い、このときは関東第一が4-3で競り勝ったという。
初戦は7月25日に決勝を戦った英明・冨岡と、7月27日に決勝で完投した関東第一・石井、両エースの登板間隔を含め、コンディションの整え方も勝敗を分ける要素になりそうだ。

大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。
この試合は18時30分プレーボールの予定だ。なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。

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