【夏の甲子園】1回戦・中京 - 霞ケ浦 両校の地方大会戦績を紹介
第108回全国高校野球選手権大会は8月9日、阪神甲子園球場で第5日を迎える。
18時30分から1回戦第4試合として中京(岐阜) - 霞ケ浦(茨城)が行われる。
7年ぶり8回目の出場となる中京と、2年ぶり4回目の霞ケ浦。ともに6試合を勝ち抜いて地元の頂点に立った点は同じだが、その中身は対照的だ。中京が6試合でわずか4失点と守り勝ったのに対し、霞ケ浦は決勝で9-7の打ち合いを制して名門・常総学院を退けた。
試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。
◆中京(岐阜)― 6試合4失点、投手力と守備で混戦の岐阜を制す
岐阜大会 全戦績
1回戦(7月11日) 中京 10-0 郡上※5回コールド
2回戦(7月19日) 中京 13-0 多治見※7回コールド
3回戦(7月20日) 中京 6-0 麗沢瑞浪
準々決勝(7月23日) 中京 7-2 岐阜聖徳学園
準決勝(7月26日) 中京 7-0 関商工※8回コールド
決勝(7月28日) 中京 5-2 大垣日大
【通算】6戦全勝 48得点・4失点(1試合平均8.0得点・0.7失点)
序盤3試合は無失点、失策はわずか2
序盤の3試合はいずれも相手を無得点に抑え、うち2試合をコールドで終えた。柱となったのは最速148キロの右腕・鈴木悠悟(3年)と、背番号10の右腕・西岡海心(3年)の2枚看板。
初めて苦しんだのが準々決勝の岐阜聖徳学園戦だった。0-2と2点を追う6回、大橋勇太(2年)のソロ本塁打と鈴木の適時打で追い付くと、続く7回に主将で1番の角谷将(3年)と2番・河原颯汰(2年)の連続適時打などで一挙3点。逆転してみせた。
準決勝の関商工戦は西岡が8回を3安打無失点、113球で完封。河原が三塁打と二塁打を含む4打数3安打3打点と長打力を見せ、8回コールドで決勝に進んだ。
決勝は「再び大垣日大」を破って7年ぶりの頂点
決勝の相手は、今春の選抜大会に出場した大垣日大。
今村陽一監督が率いるチームは、昨秋の秋季岐阜大会で準優勝、今春の春季岐阜大会は8強止まりだった。
県岐阜商、大垣日大を軸とする混戦を、夏に投手力で抜け出した形になる。
前回出場は2019年。当時は中京学院大中京の校名で4強に進み、準決勝で星稜に敗れている。
7年ぶりの夏は、その最高成績が一つの目標となる。
◆霞ケ浦(茨城)― 常総学院への「3度目の挑戦」を制した2年ぶりの代表
茨城大会 全戦績
2回戦(7月10日) 霞ケ浦 9-1 四谷学院※7回コールド
3回戦(7月15日) 霞ケ浦 3-0 太田一
4回戦(7月18日) 霞ケ浦 5-3 下妻二
準々決勝(7月20日) 霞ケ浦 3-0 鹿島学園
準決勝(7月23日) 霞ケ浦 5-1 水戸商
決勝(7月25日) 霞ケ浦 9-7 常総学院
【通算】6戦全勝 34得点・12失点(1試合平均5.7得点・2.0失点)
85チームの茨城で、下位打線が試合を動かした
85チームが参加した茨城大会を、霞ケ浦は2回戦から6試合で勝ち上がった。特徴は下位打線の勝負強さだ。4回戦の下妻二戦は0-0の5回、7番・菊地勇一(3年)と8番・渡邉航太(3年)の連続適時打、1番・加藤龍(1年)の適時二塁打、主将で2番の村上聖(3年)のスクイズで一挙5点。この回だけで試合を決めた。
準々決勝の鹿島学園戦は、初回に小磯陽希(1年)と菊地の連続適時打で挙げた3点をエース右腕・稲山幸汰(3年)が守り切った。稲山は9回を2安打無失点、奪三振10、102球で完封。
準決勝の水戸商戦は左腕・小林将大(3年)が6回3分の2を1失点と好投し、稲山が残りを無失点で締めた。稲山は茨城大会で32回3分の2を投げて失点1、チームの奪三振は42を数えた。
決勝は「呪縛」を破る9-7の打ち合い
決勝の相手は、10年ぶりの出場を狙う常総学院。霞ケ浦は3回に先制し、5回には菊地の適時打と渡邉の適時二塁打から一挙4点を加えて6-0とした。
しかし常総学院も5回に2点、7回に5点を返し、8-7の1点差に。それでも8回、再び菊地の適時打で突き放して逃げ切った。
菊地は5打数4安打4打点、渡邉は4打数3安打2打点。先発の小林から2番手の稲山へつなぐ継投で、9イニングを投げ抜いた。夏の決勝で常総学院と対戦するのは3度目で、過去2度はいずれもサヨナラ負けだった。高橋祐二監督は3度目の挑戦での勝利を「感慨深い」と振り返っている。
昨秋の秋季茨城大会も今春の春季茨城大会も、霞ケ浦は8強に名前がなかった。前回出場の2024年は2回戦で智弁和歌山を5-4で下し、3回戦で滋賀学園に2-6と敗れている。
数字の上では中京が上回るが、そのまま比較するのは難しい。中京の序盤3試合は23得点無失点で、うち2試合がコールド。この区間が平均値を大きく押し上げている。準々決勝以降の3試合に絞れば中京は19得点4失点で、霞ケ浦は17得点8失点。得点力の差は縮まる。
一方で失点の傾向ははっきり分かれる。
中京は終盤3試合でも1試合平均1.3失点に収まっているのに対し、霞ケ浦は決勝で7点を失った。ただし霞ケ浦はその展開でも打ち勝っており、競り合いの中で点を取り返す力を示している。
投手起用はどちらも「2枚看板型」で似ている。中京は鈴木が23回、西岡が21回とほぼ均等。霞ケ浦は稲山が32回3分の2、小林が17回3分の1で、稲山への比重がやや大きい。
1回戦の見どころ
二刀流とDH制の使い方高校野球では2026年度からDH制が導入され、夏の選手権では今大会が初めての運用となる。採用するかどうかは試合ごとにチームが選べる。ここで焦点になるのが中京の鈴木だ。
投手をどこで代えるか両校とも先発と2番手で持ち場を分ける戦い方をしてきた。中京は準々決勝で鈴木から西岡、霞ケ浦は決勝で小林から稲山へとつないでいる。試合が動く時間帯と、誰がその場面を投げるのか。継投のタイミングが勝敗を分ける可能性は高い。
中4日をつかむのはどちらかこの試合は1回戦17試合のうち16番目。勝者は8月14日の第10日第2試合(16時開始)で2回戦に臨むため、中4日が空く。ナイターでの初戦を投手を残して勝ち切れば、次戦に向けて有利な準備ができる。
大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。この試合は18時30分プレーボールの予定だ。
なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。
18時30分から1回戦第4試合として中京(岐阜) - 霞ケ浦(茨城)が行われる。
7年ぶり8回目の出場となる中京と、2年ぶり4回目の霞ケ浦。ともに6試合を勝ち抜いて地元の頂点に立った点は同じだが、その中身は対照的だ。中京が6試合でわずか4失点と守り勝ったのに対し、霞ケ浦は決勝で9-7の打ち合いを制して名門・常総学院を退けた。
試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。
◆中京(岐阜)― 6試合4失点、投手力と守備で混戦の岐阜を制す
岐阜大会 全戦績
1回戦(7月11日) 中京 10-0 郡上※5回コールド
2回戦(7月19日) 中京 13-0 多治見※7回コールド
3回戦(7月20日) 中京 6-0 麗沢瑞浪
準々決勝(7月23日) 中京 7-2 岐阜聖徳学園
準決勝(7月26日) 中京 7-0 関商工※8回コールド
決勝(7月28日) 中京 5-2 大垣日大
【通算】6戦全勝 48得点・4失点(1試合平均8.0得点・0.7失点)
序盤3試合は無失点、失策はわずか2
序盤の3試合はいずれも相手を無得点に抑え、うち2試合をコールドで終えた。柱となったのは最速148キロの右腕・鈴木悠悟(3年)と、背番号10の右腕・西岡海心(3年)の2枚看板。
西岡は岐阜大会で投げた計21回を無失点に抑えている。守備も6試合で2失策と安定していた。
初めて苦しんだのが準々決勝の岐阜聖徳学園戦だった。0-2と2点を追う6回、大橋勇太(2年)のソロ本塁打と鈴木の適時打で追い付くと、続く7回に主将で1番の角谷将(3年)と2番・河原颯汰(2年)の連続適時打などで一挙3点。逆転してみせた。
準決勝の関商工戦は西岡が8回を3安打無失点、113球で完封。河原が三塁打と二塁打を含む4打数3安打3打点と長打力を見せ、8回コールドで決勝に進んだ。
決勝は「再び大垣日大」を破って7年ぶりの頂点
決勝の相手は、今春の選抜大会に出場した大垣日大。
中京は初回、3番に入った鈴木の先制適時二塁打で1点を先行すると、4回に大橋の適時二塁打と橋本海翔(3年)の適時打で2点、7回にも後藤行平(2年)の適時二塁打などで2点を加えた。鈴木は9回を8安打2失点、122球を投げ切って完投。角谷が5打数3安打と気を吐き、チームは13安打を放った。
今村陽一監督が率いるチームは、昨秋の秋季岐阜大会で準優勝、今春の春季岐阜大会は8強止まりだった。
県岐阜商、大垣日大を軸とする混戦を、夏に投手力で抜け出した形になる。
前回出場は2019年。当時は中京学院大中京の校名で4強に進み、準決勝で星稜に敗れている。
7年ぶりの夏は、その最高成績が一つの目標となる。
◆霞ケ浦(茨城)― 常総学院への「3度目の挑戦」を制した2年ぶりの代表
茨城大会 全戦績
2回戦(7月10日) 霞ケ浦 9-1 四谷学院※7回コールド
3回戦(7月15日) 霞ケ浦 3-0 太田一
4回戦(7月18日) 霞ケ浦 5-3 下妻二
準々決勝(7月20日) 霞ケ浦 3-0 鹿島学園
準決勝(7月23日) 霞ケ浦 5-1 水戸商
決勝(7月25日) 霞ケ浦 9-7 常総学院
【通算】6戦全勝 34得点・12失点(1試合平均5.7得点・2.0失点)
85チームの茨城で、下位打線が試合を動かした
85チームが参加した茨城大会を、霞ケ浦は2回戦から6試合で勝ち上がった。特徴は下位打線の勝負強さだ。4回戦の下妻二戦は0-0の5回、7番・菊地勇一(3年)と8番・渡邉航太(3年)の連続適時打、1番・加藤龍(1年)の適時二塁打、主将で2番の村上聖(3年)のスクイズで一挙5点。この回だけで試合を決めた。
準々決勝の鹿島学園戦は、初回に小磯陽希(1年)と菊地の連続適時打で挙げた3点をエース右腕・稲山幸汰(3年)が守り切った。稲山は9回を2安打無失点、奪三振10、102球で完封。
準決勝の水戸商戦は左腕・小林将大(3年)が6回3分の2を1失点と好投し、稲山が残りを無失点で締めた。稲山は茨城大会で32回3分の2を投げて失点1、チームの奪三振は42を数えた。
決勝は「呪縛」を破る9-7の打ち合い
決勝の相手は、10年ぶりの出場を狙う常総学院。霞ケ浦は3回に先制し、5回には菊地の適時打と渡邉の適時二塁打から一挙4点を加えて6-0とした。
しかし常総学院も5回に2点、7回に5点を返し、8-7の1点差に。それでも8回、再び菊地の適時打で突き放して逃げ切った。
菊地は5打数4安打4打点、渡邉は4打数3安打2打点。先発の小林から2番手の稲山へつなぐ継投で、9イニングを投げ抜いた。夏の決勝で常総学院と対戦するのは3度目で、過去2度はいずれもサヨナラ負けだった。高橋祐二監督は3度目の挑戦での勝利を「感慨深い」と振り返っている。
昨秋の秋季茨城大会も今春の春季茨城大会も、霞ケ浦は8強に名前がなかった。前回出場の2024年は2回戦で智弁和歌山を5-4で下し、3回戦で滋賀学園に2-6と敗れている。
数字の上では中京が上回るが、そのまま比較するのは難しい。中京の序盤3試合は23得点無失点で、うち2試合がコールド。この区間が平均値を大きく押し上げている。準々決勝以降の3試合に絞れば中京は19得点4失点で、霞ケ浦は17得点8失点。得点力の差は縮まる。
一方で失点の傾向ははっきり分かれる。
中京は終盤3試合でも1試合平均1.3失点に収まっているのに対し、霞ケ浦は決勝で7点を失った。ただし霞ケ浦はその展開でも打ち勝っており、競り合いの中で点を取り返す力を示している。
投手起用はどちらも「2枚看板型」で似ている。中京は鈴木が23回、西岡が21回とほぼ均等。霞ケ浦は稲山が32回3分の2、小林が17回3分の1で、稲山への比重がやや大きい。
1回戦の見どころ
二刀流とDH制の使い方高校野球では2026年度からDH制が導入され、夏の選手権では今大会が初めての運用となる。採用するかどうかは試合ごとにチームが選べる。ここで焦点になるのが中京の鈴木だ。
エースであると同時に決勝で5打数3安打1打点を記録した3番打者でもあり、その打力をどう生かすかで、打線の並びが変わってくる。
投手をどこで代えるか両校とも先発と2番手で持ち場を分ける戦い方をしてきた。中京は準々決勝で鈴木から西岡、霞ケ浦は決勝で小林から稲山へとつないでいる。試合が動く時間帯と、誰がその場面を投げるのか。継投のタイミングが勝敗を分ける可能性は高い。
中4日をつかむのはどちらかこの試合は1回戦17試合のうち16番目。勝者は8月14日の第10日第2試合(16時開始)で2回戦に臨むため、中4日が空く。ナイターでの初戦を投手を残して勝ち切れば、次戦に向けて有利な準備ができる。
大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。この試合は18時30分プレーボールの予定だ。
なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。