【夏の甲子園】1回戦・横浜 - 沖縄尚学 両校の地方大会戦績を紹介
第108回全国高校野球選手権大会は8月10日、阪神甲子園球場で第6日を迎える。
13時30分から1回戦第2試合として横浜(神奈川) - 沖縄尚学(沖縄)が行われる。
2年連続22回目の出場となる横浜と、2年連続12回目の沖縄尚学。前年のセンバツを制した横浜と、前年夏の全国制覇を果たした沖縄尚学が、いきなり1回戦で顔を合わせる。ともに4季連続の全国大会出場という実績を持ちながら、地方大会の勝ち上がり方は対照的だった。試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。
横浜(神奈川) ― 7戦全勝、失点はわずか6
神奈川大会 全戦績
2回戦(7月9日) 横浜 7-0 湘南工大附※7回コールド
3回戦(7月13日) 横浜 11-0 住吉※5回コールド
4回戦(7月16日) 横浜 8-1 東海大相模※8回コールド
5回戦(7月18日) 横浜 12-0 三浦学苑※5回コールド
準々決勝(7月21日) 横浜 11-4 市ケ尾※8回コールド
準決勝(7月24日) 横浜 4-0 慶應
決勝(7月26日) 横浜 11-1 桐光学園
【通算】7戦全勝 64得点・6失点(1試合平均9.1得点・0.9失点)
エースを欠いた序盤も、5試合連続コールド
172チームが参加した神奈川大会で、横浜は2回戦から登場し、7試合を戦って一度も負けなかった。うち5試合がコールド勝ち。
エースの穴を埋めたのが2年生左腕の小林鉄三郎だ。4回戦では東海大相模を相手に7回2/3を6安打1失点。3回戦では林田滉生(3年)が3回無失点と好投し、中嶋海人(2年)、池田聖摩(3年)とつないで完封している。地方大会を通じ、織田は20回で1失点、小林鉄も15回で1失点だった。
準決勝は6回無安打、決勝は130球完投
準決勝の相手は、2023年夏の決勝で敗れた慶應。織田は初回に自己最速を2キロ更新する156キロ、二回にはさらに157キロを2度計測し、六回は3者連続三振。二回に江坂佳史(3年)、千島大翼(3年)の連続適時二塁打で3点、三回に安食琥太郎(2年)の適時打で1点を加え、4-0とした。織田は七回先頭打者への投球中に足のけいれんで降板したが、6回を無安打無失点。小林鉄、池田がつなぎ、1安打完封リレーで決勝進出を決めた。
決勝は桐光学園と、夏としては15年ぶりの顔合わせ。一回に小野舜友主将(3年)の二塁打を起点に先制すると、二回には相手の失策と小林大雅(2年)の適時打などで3点を追加した。織田は9回130球を投げ、6安打1失点で完投。
沖縄尚学(沖縄) ― 5試合5失点、王者の薄氷
沖縄大会 全戦績
2回戦(6月23日) 沖縄尚学 5-0 沖縄水産
3回戦(7月4日) 沖縄尚学 9-0 読谷
準々決勝(7月12日) 沖縄尚学 3-2 糸満
準決勝(7月18日) 沖縄尚学 7-0 名護※7回コールド
決勝(7月20日) 沖縄尚学 4-3 エナジック
【通算】5戦全勝 28得点・5失点(1試合平均5.6得点・1.0失点)
エースは「背番号10」、DHで打線に残った
前年夏の王者の沖縄大会は、圧勝とは程遠い5試合だった。総得点28は横浜の半分以下で、本塁打はゼロ。それでも失点は5に抑え、5試合中3試合を完封している。
背景にあるのが、エース末吉良丞(3年)の状態だ。
決勝は押し出し2つで突き放し、最後はエースが締めた
末吉が公式戦のマウンドに戻ったのは準決勝の名護戦。センバツ以来の登板で6回2安打無失点、8奪三振と復調を印象づけた。
決勝の相手は、県内で力をつけてきたエナジック。1点を追う三回、稲岡蒼斗(2年)の三塁打を足がかりに相手の失策で同点とすると、六回に秋江駿斗(3年)の勝ち越し適時二塁打、七回には押し出しの死球と四球で2点を加えて4-1とした。先発の久高が5回1失点、六回から新垣が3回1/3を1失点。九回1死から末吉がマウンドへ上がり、3連打で1点差に迫られながらも最後は空振り三振で締めた。直球は最速147キロ。2年連続12回目の出場を決め、1948年の小倉以来78年ぶり、史上7校目となる夏の連覇に挑む。
得点力の差は数字の通りだが、横浜の平均9.1点には5回・7回コールドの大勝が5つ含まれている点は割り引いて見たい。
投手起用の傾向も分かれる。横浜は織田が決勝で130球完投した一方、地方大会全体では6人が登板し、コールド勝ちの試合では細かくつないだ。沖縄尚学は久高18回1/3、新垣17回2/3、末吉6回2/3と3枚で回しており、決勝もこの3人の継投だった。
1回戦の見どころ
ひとつは、両エースの仕上がり具合だ。織田は左足首の負傷から戻って準決勝・決勝と球速を伸ばし、7月26日に130球を投げてから中14日。
もうひとつが、今大会から夏の選手権でも導入されるDH制の使い方だ。沖縄尚学は沖縄大会で末吉をDHに置き、投げられない期間も打線に残す運用をしてきた。準決勝では7番・DHから先発投手に回るなど、制度をフルに使った形だ。投手を打席に立たせない選択ができることは、複数の投手を抱える両校にとって継投の自由度を広げる。
そして、1回戦で消える方が必ず出るという事実。この試合は1回戦17試合の最後に組まれたカードで、前年のセンバツ優勝校と前年夏の優勝校が初戦で当たる。横浜は1998年以来の夏の全国制覇を、沖縄尚学は史上7校目の夏連覇を狙う。勝者は8月12日第3試合以降に組まれる2回戦へ進む。
大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。この試合は13時30分プレーボールの予定だ。
なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。
13時30分から1回戦第2試合として横浜(神奈川) - 沖縄尚学(沖縄)が行われる。
2年連続22回目の出場となる横浜と、2年連続12回目の沖縄尚学。前年のセンバツを制した横浜と、前年夏の全国制覇を果たした沖縄尚学が、いきなり1回戦で顔を合わせる。ともに4季連続の全国大会出場という実績を持ちながら、地方大会の勝ち上がり方は対照的だった。試合を前に、両校が地元でどんな戦いをしてきたのかを振り返る。
横浜(神奈川) ― 7戦全勝、失点はわずか6
神奈川大会 全戦績
2回戦(7月9日) 横浜 7-0 湘南工大附※7回コールド
3回戦(7月13日) 横浜 11-0 住吉※5回コールド
4回戦(7月16日) 横浜 8-1 東海大相模※8回コールド
5回戦(7月18日) 横浜 12-0 三浦学苑※5回コールド
準々決勝(7月21日) 横浜 11-4 市ケ尾※8回コールド
準決勝(7月24日) 横浜 4-0 慶應
決勝(7月26日) 横浜 11-1 桐光学園
【通算】7戦全勝 64得点・6失点(1試合平均9.1得点・0.9失点)
エースを欠いた序盤も、5試合連続コールド
172チームが参加した神奈川大会で、横浜は2回戦から登場し、7試合を戦って一度も負けなかった。うち5試合がコールド勝ち。
ところが序盤は、最大の武器を欠いていた。プロ注目の最速157キロ右腕・織田翔希(3年)が、初戦となった2回戦の初回に左足首付近へ打球を受けて負傷降板したためだ。検査で骨に異常はなく、4回戦・東海大相模戦の九回2死からリリーフで復帰。5回戦で復帰後初先発を果たし、4回1安打無失点にまとめた。
エースの穴を埋めたのが2年生左腕の小林鉄三郎だ。4回戦では東海大相模を相手に7回2/3を6安打1失点。3回戦では林田滉生(3年)が3回無失点と好投し、中嶋海人(2年)、池田聖摩(3年)とつないで完封している。地方大会を通じ、織田は20回で1失点、小林鉄も15回で1失点だった。
準決勝は6回無安打、決勝は130球完投
準決勝の相手は、2023年夏の決勝で敗れた慶應。織田は初回に自己最速を2キロ更新する156キロ、二回にはさらに157キロを2度計測し、六回は3者連続三振。二回に江坂佳史(3年)、千島大翼(3年)の連続適時二塁打で3点、三回に安食琥太郎(2年)の適時打で1点を加え、4-0とした。織田は七回先頭打者への投球中に足のけいれんで降板したが、6回を無安打無失点。小林鉄、池田がつなぎ、1安打完封リレーで決勝進出を決めた。
決勝は桐光学園と、夏としては15年ぶりの顔合わせ。一回に小野舜友主将(3年)の二塁打を起点に先制すると、二回には相手の失策と小林大雅(2年)の適時打などで3点を追加した。織田は9回130球を投げ、6安打1失点で完投。
九回には自己最速タイの157キロをマークした。11-1で2年連続22回目の優勝を飾り、神奈川県勢では史上初となる4季連続の全国大会出場。県内の公式戦連勝は「39」に伸びた。村田浩明監督は「全国制覇したい」と公言している。
沖縄尚学(沖縄) ― 5試合5失点、王者の薄氷
沖縄大会 全戦績
2回戦(6月23日) 沖縄尚学 5-0 沖縄水産
3回戦(7月4日) 沖縄尚学 9-0 読谷
準々決勝(7月12日) 沖縄尚学 3-2 糸満
準決勝(7月18日) 沖縄尚学 7-0 名護※7回コールド
決勝(7月20日) 沖縄尚学 4-3 エナジック
【通算】5戦全勝 28得点・5失点(1試合平均5.6得点・1.0失点)
エースは「背番号10」、DHで打線に残った
前年夏の王者の沖縄大会は、圧勝とは程遠い5試合だった。総得点28は横浜の半分以下で、本塁打はゼロ。それでも失点は5に抑え、5試合中3試合を完封している。
背景にあるのが、エース末吉良丞(3年)の状態だ。
4月ごろから左肘のコンディション不良が続き、沖縄大会での背番号は10。準決勝までは主に指名打者として出場し、打者としてチームを支えた。代わって先発の柱を担ったのが背番号11の左腕・久高大瑚(3年)で、3回戦・読谷戦では7回1安打12奪三振。準々決勝では自己最速の149キロも計測した。比嘉公也監督は「今大会のMVPは間違いなく久高」と評している。前年夏の決勝で先発した右腕・新垣有絃(3年)も健在で、準々決勝・糸満戦では8回を6安打2失点にまとめた。
決勝は押し出し2つで突き放し、最後はエースが締めた
末吉が公式戦のマウンドに戻ったのは準決勝の名護戦。センバツ以来の登板で6回2安打無失点、8奪三振と復調を印象づけた。
打線も三回に仲村虹星(2年)の先制適時三塁打などで4点、四回にも山川大雅主将(3年)と末吉の適時打で3点を挙げ、7回コールドで決勝に進んだ。
決勝の相手は、県内で力をつけてきたエナジック。1点を追う三回、稲岡蒼斗(2年)の三塁打を足がかりに相手の失策で同点とすると、六回に秋江駿斗(3年)の勝ち越し適時二塁打、七回には押し出しの死球と四球で2点を加えて4-1とした。先発の久高が5回1失点、六回から新垣が3回1/3を1失点。九回1死から末吉がマウンドへ上がり、3連打で1点差に迫られながらも最後は空振り三振で締めた。直球は最速147キロ。2年連続12回目の出場を決め、1948年の小倉以来78年ぶり、史上7校目となる夏の連覇に挑む。
得点力の差は数字の通りだが、横浜の平均9.1点には5回・7回コールドの大勝が5つ含まれている点は割り引いて見たい。
準々決勝以降の3試合に絞ると、横浜は26得点5失点、沖縄尚学は14得点5失点。失点の総量は並ぶ。沖縄尚学は準々決勝が3-2、決勝が4-3と1点差を2度くぐり抜けており、接戦の耐性という意味では地方大会で試された回数が多い。
投手起用の傾向も分かれる。横浜は織田が決勝で130球完投した一方、地方大会全体では6人が登板し、コールド勝ちの試合では細かくつないだ。沖縄尚学は久高18回1/3、新垣17回2/3、末吉6回2/3と3枚で回しており、決勝もこの3人の継投だった。
1回戦の見どころ
ひとつは、両エースの仕上がり具合だ。織田は左足首の負傷から戻って準決勝・決勝と球速を伸ばし、7月26日に130球を投げてから中14日。
末吉は左肘の不調を抱えたまま夏に入り、実戦での投球回は地方大会で6回2/3のみ。7月20日の決勝から20日空いている。ともに「復調の途中」で迎える一戦で、どこまで球数を任せられるかが、そのまま試合の形を決める可能性がある。
もうひとつが、今大会から夏の選手権でも導入されるDH制の使い方だ。沖縄尚学は沖縄大会で末吉をDHに置き、投げられない期間も打線に残す運用をしてきた。準決勝では7番・DHから先発投手に回るなど、制度をフルに使った形だ。投手を打席に立たせない選択ができることは、複数の投手を抱える両校にとって継投の自由度を広げる。
そして、1回戦で消える方が必ず出るという事実。この試合は1回戦17試合の最後に組まれたカードで、前年のセンバツ優勝校と前年夏の優勝校が初戦で当たる。横浜は1998年以来の夏の全国制覇を、沖縄尚学は史上7校目の夏連覇を狙う。勝者は8月12日第3試合以降に組まれる2回戦へ進む。
大会は8月5日から22日までの18日間(休養日3日を含む、雨天順延)。この試合は13時30分プレーボールの予定だ。
なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。