【夏の甲子園】横浜・織田翔希の歴代最速156キロを、霞ケ浦はどう打つか 16日に3回戦
第108回全国高校野球選手権大会は8月16日、阪神甲子園球場で第12日を迎える。
15時30分から3回戦第4試合として霞ケ浦(茨城) - 横浜(神奈川)が行われる。
序盤の集中打で2試合とも主導権を握った霞ケ浦と、昨春の選抜大会を制した優勝候補・横浜。両校とも14日の2回戦を戦っており、中1日での再登板をどう組み立てるかが焦点になる。
ともに継投で勝ち上がっているだけに、先発を誰に託すかがそのまま試合の入り方を決める。
試合を前に、両校の戦いぶりを振り返る。
◆霞ケ浦(茨城)― 2試合連続の序盤集中打、夏の1大会で初の2勝
大会成績
1回戦(8月9日・第5日第4試合) 霞ケ浦 6-3 中京
2回戦(8月14日・第10日第2試合) 霞ケ浦 5-1 鳴門渦潮
【大会通算】2戦2勝 11得点・4失点(1試合平均5.5得点・2.0失点)
初戦は逆転勝ち、9番打者が3安打2打点
初戦の相手・中京は、最速148キロの右腕を擁する岐阜代表。霞ケ浦は初回に1点を先制されたが、3回に追いつくと5回、村上聖主将(3年)の適時二塁打で2点を勝ち越した。
投げては先発の左腕・小林将大(3年)が7回途中まで3失点。7回途中から背番号1の稲山幸汰(3年)が救援し、2回2/3を3安打無失点で締めた。最速148キロを持つエースは、9回2死からの内野安打で走者を出しながら、次打者を二飛に打ち取って試合を終わらせている。
3回に4点、走者一掃の三塁打で決着
2回戦の鳴門渦潮は、初戦でタイブレークを制して勝ち上がってきた徳島代表。エース右腕・西村大輝(3年)が10回1失点で投げ抜いた粘り強いチームだった。
霞ケ浦は2回2死二塁から野口の中前適時打で先制すると、3回は1死からの3連打で満塁とし、5番・菊地勇一(3年)が左中間へ走者一掃の3点三塁打。
先発の小林は最速131キロの直球にスライダー、チェンジアップ、フォークを交ぜて5回3安打1失点。6回から稲山が登板し、6回1死一、三塁、8回無死一、二塁のピンチをいずれも無失点でしのいだ。霞ケ浦は2024年大会に智弁和歌山を破って春夏を通じた初勝利を挙げていたが、1大会で2勝を挙げたのは今回が初めてになる。
エースは2試合で6回2/3、まだ余力を残す
稲山の大会通算は6回2/3・無失点。初戦から中4日空けて2回戦に投げており、球数の面でも登板間隔の面でも余裕がある。逆に言えば、霞ケ浦は2試合とも小林が先発して中盤まで作り、稲山が締める形を崩していない。中1日で迎える3回戦も、この並びを維持できるかどうかが鍵になる。
◆横浜(神奈川)― 初戦で前年覇者を撃破、エースは救援で156キロ
大会成績
1回戦(8月10日・第6日第2試合) 横浜 7-2 沖縄尚学
2回戦(8月14日・第10日第3試合) 横浜 10-1 日南学園
【大会通算】2戦2勝 17得点・3失点(1試合平均8.5得点・1.5失点)
初戦は織田翔希が139球12奪三振
1回戦屈指の好カードとなった沖縄尚学戦で、横浜はエース右腕・織田翔希(3年)が8回2/3を6安打5四死球12奪三振2失点。4回には今大会最速の154キロを計測し、終盤まで150キロ台を並べて前年優勝校の打線を封じた。139球を投げ、9回2死から小林鉄三郎(2年)にマウンドを譲っている。この勝利で織田は3大会連続の白星となった。
6回のピンチを5球で断ち切る
日南学園との2回戦、横浜は織田をベンチスタートとし、最速150キロの2年生左腕・小林鉄をマウンドに送った。3回に1死二塁から1番・小野舜友主将(3年)の中前適時打で先制したが、4回に追いつかれる。
1-1のまま迎えた6回、小林鉄が無死二、三塁を招いたところで織田が登板した。2安打していた3番打者を申告敬遠して無死満塁としたうえで、4番・谷口銀次郎(2年)に対しカウント1-1からの3球目で156キロを計測。
流れを引き寄せた横浜は7回に集中打で4点を勝ち越し、最終的に10-1。日南学園は初戦で明徳義塾にサヨナラ勝ちしていたが、終盤に突き放された。
初戦139球のエースを、中1日でどう使うか
織田の起用法がそのまま横浜のプランを示している。初戦でほぼ完投した後、2回戦では先発を回避してピンチの場面だけに投入した。1週間500球の制限に対しては十分な余裕があり、体力面でも救援の1イニング前後にとどめたことで、3回戦での長いイニングが選択肢に残る。
投手の残り球数という点では、両校とも制限を気にする段階にはない。差が出るのは「誰を先に出すか」だ。
霞ケ浦は小林将大が2試合とも先発して計11回1/3を投げており、中1日で3試合連続の先発となれば負荷は小さくない。横浜は初戦で139球を投げた織田を2回戦で温存できたぶん、選択肢が広い。
勝ち方の質では対照的だ。霞ケ浦は2試合とも序盤に集中打を浴びせて先行し、リードを守る展開に持ち込んでいる。
横浜は初戦で前年覇者を、2回戦では同点の6回を耐えて突き放しており、競った状態からの押し切り方を2通り経験している。
3回戦の見どころ
第一に、横浜が織田をどこから使うかだ。初戦の完投級と2回戦の火消し登板を経て、3回戦は先発か、あるいは再び後ろに置くのか。霞ケ浦打線は中京の148キロ右腕を6回途中でとらえ、鳴門渦潮の右腕からも3回に4点を奪っている。速球への対応そのものは通用してきた。ただし織田の球速帯はそこからさらに一段上にある。
第二に、霞ケ浦の継投が同じ形で機能するか。小林将大の緩急で5回前後を作り、稲山につなぐのが必勝パターンだが、横浜打線は2試合で17得点。序盤にリードを奪えないまま中盤を迎えると、稲山を早い回から投入せざるを得なくなる。
第三に、下位打線の攻防だ。霞ケ浦は9番・相田、8番・野口という下位が2試合とも得点に絡んでいる。両校ともDH制を採用しており、打順9人がそのまま打撃に専念できる分、下位で作った走者をどう返すかの精度が問われる。
この試合の勝者は、17日の休養日を挟んで18日の準々決勝に進む。準々決勝の組み合わせは3回戦終了後の抽選で決まるため、対戦相手はまだ分からない。
なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。
15時30分から3回戦第4試合として霞ケ浦(茨城) - 横浜(神奈川)が行われる。
序盤の集中打で2試合とも主導権を握った霞ケ浦と、昨春の選抜大会を制した優勝候補・横浜。両校とも14日の2回戦を戦っており、中1日での再登板をどう組み立てるかが焦点になる。
ともに継投で勝ち上がっているだけに、先発を誰に託すかがそのまま試合の入り方を決める。
試合を前に、両校の戦いぶりを振り返る。
◆霞ケ浦(茨城)― 2試合連続の序盤集中打、夏の1大会で初の2勝
大会成績
1回戦(8月9日・第5日第4試合) 霞ケ浦 6-3 中京
2回戦(8月14日・第10日第2試合) 霞ケ浦 5-1 鳴門渦潮
【大会通算】2戦2勝 11得点・4失点(1試合平均5.5得点・2.0失点)
初戦は逆転勝ち、9番打者が3安打2打点
初戦の相手・中京は、最速148キロの右腕を擁する岐阜代表。霞ケ浦は初回に1点を先制されたが、3回に追いつくと5回、村上聖主将(3年)の適時二塁打で2点を勝ち越した。
6回にも野口空真(3年)と相田歩希(2年)の連続適時打で加点し、6-3で振り切っている。167センチの小柄な9番・相田が3安打2打点と当たり、下位打線から得点が生まれた形だった。
投げては先発の左腕・小林将大(3年)が7回途中まで3失点。7回途中から背番号1の稲山幸汰(3年)が救援し、2回2/3を3安打無失点で締めた。最速148キロを持つエースは、9回2死からの内野安打で走者を出しながら、次打者を二飛に打ち取って試合を終わらせている。
3回に4点、走者一掃の三塁打で決着
2回戦の鳴門渦潮は、初戦でタイブレークを制して勝ち上がってきた徳島代表。エース右腕・西村大輝(3年)が10回1失点で投げ抜いた粘り強いチームだった。
霞ケ浦は2回2死二塁から野口の中前適時打で先制すると、3回は1死からの3連打で満塁とし、5番・菊地勇一(3年)が左中間へ走者一掃の3点三塁打。
さらに渡辺航太(3年)の右犠飛でこの回一挙4点を奪い、3回までに5点を積み上げた。
先発の小林は最速131キロの直球にスライダー、チェンジアップ、フォークを交ぜて5回3安打1失点。6回から稲山が登板し、6回1死一、三塁、8回無死一、二塁のピンチをいずれも無失点でしのいだ。霞ケ浦は2024年大会に智弁和歌山を破って春夏を通じた初勝利を挙げていたが、1大会で2勝を挙げたのは今回が初めてになる。
エースは2試合で6回2/3、まだ余力を残す
稲山の大会通算は6回2/3・無失点。初戦から中4日空けて2回戦に投げており、球数の面でも登板間隔の面でも余裕がある。逆に言えば、霞ケ浦は2試合とも小林が先発して中盤まで作り、稲山が締める形を崩していない。中1日で迎える3回戦も、この並びを維持できるかどうかが鍵になる。
◆横浜(神奈川)― 初戦で前年覇者を撃破、エースは救援で156キロ
大会成績
1回戦(8月10日・第6日第2試合) 横浜 7-2 沖縄尚学
2回戦(8月14日・第10日第3試合) 横浜 10-1 日南学園
【大会通算】2戦2勝 17得点・3失点(1試合平均8.5得点・1.5失点)
初戦は織田翔希が139球12奪三振
1回戦屈指の好カードとなった沖縄尚学戦で、横浜はエース右腕・織田翔希(3年)が8回2/3を6安打5四死球12奪三振2失点。4回には今大会最速の154キロを計測し、終盤まで150キロ台を並べて前年優勝校の打線を封じた。139球を投げ、9回2死から小林鉄三郎(2年)にマウンドを譲っている。この勝利で織田は3大会連続の白星となった。
6回のピンチを5球で断ち切る
日南学園との2回戦、横浜は織田をベンチスタートとし、最速150キロの2年生左腕・小林鉄をマウンドに送った。3回に1死二塁から1番・小野舜友主将(3年)の中前適時打で先制したが、4回に追いつかれる。
1-1のまま迎えた6回、小林鉄が無死二、三塁を招いたところで織田が登板した。2安打していた3番打者を申告敬遠して無死満塁としたうえで、4番・谷口銀次郎(2年)に対しカウント1-1からの3球目で156キロを計測。
これは阪神甲子園球場のスコアボード表示では春夏を通じて最速の記録となる。続く155キロで見逃し三振を奪い、次打者を二ゴロ併殺に仕留めた。投球わずか5球でのピンチ脱出だった。
流れを引き寄せた横浜は7回に集中打で4点を勝ち越し、最終的に10-1。日南学園は初戦で明徳義塾にサヨナラ勝ちしていたが、終盤に突き放された。
初戦139球のエースを、中1日でどう使うか
織田の起用法がそのまま横浜のプランを示している。初戦でほぼ完投した後、2回戦では先発を回避してピンチの場面だけに投入した。1週間500球の制限に対しては十分な余裕があり、体力面でも救援の1イニング前後にとどめたことで、3回戦での長いイニングが選択肢に残る。
小林鉄という2年生左腕が5回1失点で計算できることも大きい。
投手の残り球数という点では、両校とも制限を気にする段階にはない。差が出るのは「誰を先に出すか」だ。
霞ケ浦は小林将大が2試合とも先発して計11回1/3を投げており、中1日で3試合連続の先発となれば負荷は小さくない。横浜は初戦で139球を投げた織田を2回戦で温存できたぶん、選択肢が広い。
勝ち方の質では対照的だ。霞ケ浦は2試合とも序盤に集中打を浴びせて先行し、リードを守る展開に持ち込んでいる。
横浜は初戦で前年覇者を、2回戦では同点の6回を耐えて突き放しており、競った状態からの押し切り方を2通り経験している。
3回戦の見どころ
第一に、横浜が織田をどこから使うかだ。初戦の完投級と2回戦の火消し登板を経て、3回戦は先発か、あるいは再び後ろに置くのか。霞ケ浦打線は中京の148キロ右腕を6回途中でとらえ、鳴門渦潮の右腕からも3回に4点を奪っている。速球への対応そのものは通用してきた。ただし織田の球速帯はそこからさらに一段上にある。
第二に、霞ケ浦の継投が同じ形で機能するか。小林将大の緩急で5回前後を作り、稲山につなぐのが必勝パターンだが、横浜打線は2試合で17得点。序盤にリードを奪えないまま中盤を迎えると、稲山を早い回から投入せざるを得なくなる。
霞ケ浦としては、これまでと同じく先手を取れるかどうかがそのまま試合の形を決める。
第三に、下位打線の攻防だ。霞ケ浦は9番・相田、8番・野口という下位が2試合とも得点に絡んでいる。両校ともDH制を採用しており、打順9人がそのまま打撃に専念できる分、下位で作った走者をどう返すかの精度が問われる。
この試合の勝者は、17日の休養日を挟んで18日の準々決勝に進む。準々決勝の組み合わせは3回戦終了後の抽選で決まるため、対戦相手はまだ分からない。
なお「バーチャル高校野球」では、開会式と開幕試合から決勝までの全48試合を無料ライブ配信する。