書道家「海老原露巌」の今日の一文字「無」
■「無」をイメージしてみよう
「無」という意味を考えると、とても含みがある文字です。
「"無"とはこうである」とは一言では言い尽くせません。
非常に宗教的な悟りの世界であります。辞書では「無」とは、否定を一般化した表現。対義語は「有」とあるので”物事が存在しない”ことも表します。
「無」を単に否定的な表現、ととらえるべきではないと感じています。
純粋無垢の「無」、すなわち、あなたが何かと出会ったときに、自分の概念で色付けするのではなく、そこにある本来の物というイメージも持つべきだと。
何もないのではなく、本来の色付けされていないあるべき姿。
あなたは「無」とはなんだと考えますか?
■「大唐三蔵」
孫悟空の西遊記でおなじみ、三蔵法師はみなさんご存知の人物でしょう。
インドに渡り、17年間学んで仏法を唐に持ち帰りました。その偉業を称えるために、唐の皇帝、太宗が褚遂良に命じて書かせた「雁塔聖教序」の冒頭の文字です。
「偉大なる三蔵法師がインドより持ち帰った仏典の序文」という意味です。
■「四時無形」
「四時無形」とは、三蔵法師の持ち帰った仏典の一部で、ここでいう四時とは四季のこと。
言葉の意味としては「春夏秋冬は形がなく、目に見えないものである」となります。
前後に書かれた文の意味は「天地というものは像を有している。頭上を覆いつくす天、我々を乗せている地は生きとし生けるもの全てを包み込むものであると言えるが、四時(春夏秋冬)はどうだろうか。
何ら形もなく寒暑の中に潜んで万物を変貌させる。
どんな愚かな者でも天地の有様を見ることはできるのは像があるからで、四時のように像としてないものについてはどんな賢者でもその本質を知ることは不可能に近い」となります。
■褚遂良(596~658)
先に述べた「雁塔聖教序」は、楷書を高度に完成させ、楷書の範として尊重される最高傑作であると言われています。彼は、楷書の最終形といえる唐の文化を背負った成熟した作品を残しました。
また、褚遂良(ちょすいりょう)は唐の政治家でもありました。
皇帝太宗に仕えて信頼厚く、後の皇帝高宗の教育を担いましたが、則天武后を皇后に立てることに反対したことで今のベトナムに左遷されました。
■「無」と書いてみよう
ワンポイントアドバイスとしては「リズムよく」
褚遂良の楷書は、呼吸の振幅の幅、リズムの表現を具現化して漢字を芸術に作り上げたように感じられます。
私は音楽が好きですが、主観で言うと、まるでマーラーの交響曲第五番 第四楽章のアダージョの旋律の世界とリンクするようなイメージ。
リズムよく、呼吸の幅を大きくとるところ、また引くところ。
書くときは、一角一角をこれでいいのかとゆっくり自問自答しながら、姿勢は雑巾を絞り上げるように丹田に力を入れて書いてみましょう。
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