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公開が待たれる大人気シリーズの第2弾『ニュームーン/トワイライト・サーガ』において、本作よりこのシリーズに参加し注目を集めるダコタ・ファニングの出演シーンの画像がこのほど初めて公開された。『アイ・アム・サム』、『宇宙戦争』などでの好演で、天才子役の名をほしいままにしてきたダコタ。そんな彼女が清純派のイメージを一新、ダークな魅力をまとったヴァンパイアを演じることは、この人気シリーズ第2弾の大きな見どころとして製作当初より注目を集めていた。彼女が演じるのは、イタリアを本拠地とする、三千年もの歴史を持つ最古のヴァンパイア、ヴォルトゥーリ族のジェーン。黒いローブに身を包み、赤く、妖しく輝く瞳でこちらを見る彼女の姿はインパクト大!確かにこれまで彼女が演じてきた役柄とは全く異なるようだ。「(これまで演じてきた役柄同様に)実際のダコタも清純。だからこそ、これまでと違う、奇妙な悪役を演じてほしかった」とは製作者サイドの弁。15歳という大人と子供の境目で、まさに今しかない美しさを湛える彼女が、いかに“奇妙な悪役”を演じているのか?なお、日本での公開を前に主演のロバート・パティンソンが前作に続いて来日することも決定!アカデミー賞ではプレゼンターを務め、5月のカンヌ国際映画祭では、オークションで彼のキスが250,000ドル(約250万円)で競り落とされるなど、その評価はうなぎのぼり。ロバートとダコタの劇中での絡みにも注目だ。『ニュームーン/トワイライト・サーガ』の日本での公開は11月28日(土)より全国の劇場にて。■関連作品:トワイライト〜初恋〜 2009年4月4日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2008 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.ニュームーン/トワイライト・サーガ 2009年11月28日より全国にて公開© 2009 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:矢口、“永遠LOVE(トワラブ)”大使就任式でいきなりの二股宣言?生まれ変わりたい女優は誰?「MTV」オリジナル携帯ストラップを10名様プレゼント波乱匂わす『ニュームーン』ポスター解禁!異例の1人あたり千円ペア鑑賞券発売も決定今年も開催、ティーン・チョイス・アワードで、予想通りのあの映画が11冠!『トワイライト』熱再燃!ロバート・パティンソンら登場に泊まり込みファンが殺到
2009年09月17日“死のトラップ”で観る者を恐怖と興奮に陥れる『ファイナル・デスティネーション』シリーズ最新作!全米公開で2週連続第1位というヒットを記録した『ファイナル・デッドサーキット3D』が、間もなく日本にも公開される。9月15日(火)、本作の日本語吹き替えを担当する田中直樹(ココリコ)、はるな愛、たくませいこが揃って集結し、爆笑アフレコ収録の様子が公開された。飛行機事故、ハイウェイ事故、そしてジェットコースターの大惨事に続くのは…死のサーキット!この日収録されたのは、混乱に陥る問題のサーキット・シーン。田中さん扮する主人公・ニックや、たくまさん扮するサマンサは客席で和やかに過ごしていると、後ろから「おい、見えねえぞ!座れ、このバカヤロー!」という野太い罵声が飛んできた。その声の主は何を隠そう、“おっさん”と化したはるなさん!普段のかわいいキャラとのあまりのギャップに、報道陣も両隣の2人も笑いをこらえきれない様子。今回、はるなさんが演じたのは乱暴なおっさん・アンディ。ドスを利かせ過ぎたせいか、声も潰れてしまった様子で、終わった瞬間に「やーだ!お母さんごめんなさい!」と照れまくり。「この役をやることは収録ギリギリになって知ったんです。収録はまさかの一発OKで、ミキシングのときには女性スタッフがみんな笑ってるんですよ。辛かったです、同じ女性として」とふり返ると、田中さんが「ま、男性ですけどね」とポツリ。作品については、「本当に恐い!3Dなのでいままでの作品と違う迫力」とビビリまくりの田中さん。一方、はるなさんが「映像を観てるうちに慣れてきちゃって、自分で『怖い、怖い』って言うのは作り上げたキャラなのかなと思った」とコメントすると、またも「みんな気づいてるよ」と田中さんが冷静なツッコミを入れた。さらに映画にちなみ、いままでの恐怖体験を聞くと、「昔、相方(遠藤)が給料の40,025円から借金の4万円を引かれて呆然と25円を握り締めてたときの顔はホラーでしたね。映画といい勝負ですけど、相方は飛び出してこないのでね」と語り、笑いを誘った。本作を、カップルのデートムービーに最適の作品として太鼓判を押す一同。最後に田中さんが、「シリーズ最高傑作でものすごく楽しめるので、恋人同士、友人同士でワーキャー言いながら観てください!」とアピールし、笑いの絶えないアフレコ収録は終了した。はるなさんのドス声にも注意!『ファイナル・デッドサーキット3D』は10月17日(土)より全国にて公開。■関連作品:ファイナル・デッドサーキット 3D 2009年10月17日新宿ピカデリーほか全国にて公開TM&© MMIX NEW LINE PRODUCTIONS,INC.ALL RIGHTS RESERVED.
2009年09月16日ガイドブックによるとイポーという街は、マレーシアで三番目に大きな街なのだそうだ。しかし、どちらかというと郊外に大型ショッピングモールができてしまい駅前が閑散としてしまった日本の地方都市に似ている。ホテルも併設されているマレー鉄道イポー駅の建物は歴史的建造物としては立派だが、乗客も宿泊客もほとんど見当たらない。そもそもこの駅には一日に数本しか電車は停まらないのだ。駅前の道路を渡った反対側にこれまた立派な市民ホールが建っているが使っている気配は全くない。駅の近くには素敵な趣ある建物は多いのだが、人の気配をほとんど感じないのである。「どうしたイポー!僕は7時間もバスに揺られて、この街にやってきたんだぞ!」と思わず叫びそうになるほどである。まぁ、イポーの街からすれば、誰も来てくれと頼んでないけどと言われそうだが。旧市街から新市街に移ると多少は、活気が出てくるものの、それでもやはりどこか寂しい街のイメージはぬぐえない。その理由は潰れた映画館が多すぎることにある。地図に書かれていた一軒目の映画館は中華レストラン、二軒目は家具屋、そして三軒目は洋服屋と携帯電話屋、どこも映画館の建物のまま別の店として営業していた。潰れた映画館の数だけ、街の寂しさをより感じさせる。「どうしたイポー!僕は世界の映画館を探しているんだよ!」と思わず叫びそうになるほどである。まぁ、イポーの街からすれば、あなた一人の為に映画館を維持することはできないんだけどと言われそうだが。ホテルで尋ねると、少し先のショッピングモールの中にシネコンがあると言われた。世界の映画館は確実にシネコンに変わりつつある。1館で1本の作品を上映するより、同じスペースを区分けして4、5本の映画を上映した方が効率いいことは、いくらビジネスに疎い僕でも理解できる。これも時代の流れなので仕方がないのだが、特色ある映画館がなくなっていくのはやはり残念なものである。きっと以前は、映画館が散らばり、人も散らばっていたのだが、シネコンとデパートが合体することで人が一極集中して、ほかの場所が閑散としていったのだろう。四軒目でようやく辿りついた映画館は、この街を流れるキンタ川と呼ばれる川の近くに建つこれまた活気のない雑居ビルの中に併設されていた。インド映画のポスターが貼られ、質素な電飾で飾られた奥の扉が点滅して光っていた。どうやらここは営業しているようである。入口からは想像できないほど、映画館の中は大きく千名近く入りそうなのだが僕を含めて4、5名程度しか客は入っていない。「どうしたイポー!これじゃ、この映画館がなくなるのも時間の問題だぞ!」と思わず叫びそうになる。まぁ、イポーの街からすれば、平日の昼間からぶらぶらしているあなたの方が問題だと思うけどと言われそうだが…。(photo/text:ishiko)
2009年09月16日人気漫画を原作にした『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』の完成披露が15日(火)に行われ、上映前の舞台挨拶に主演の藤原竜也を始め、天海祐希、香川照之、光石研、佐藤東弥監督、そして原作者の福本伸行が上映前の舞台挨拶に登壇。タイトルに因んで“人生逆転”や“ゲーム”についてトークを繰り広げた。開口一番、「よろしくお願いします!」と絶叫した藤原さん。すばり、藤原さんにとって、人生逆転の転機となった出来事は?と尋ねると「僕は15歳で演劇の道に引っ張られたんですが、そうじゃなきゃ秩父の山奥で畑仕事してたと思います(笑)。それがいま、こうしてみなさんとご一緒してる。そう考えると、15のときが人生の転機だったのかな、と思います」との答えが返ってきた。香川さんは、自身のことはそっちのけで、高校時代はサエなかったパソコン好きの同級生が、自慢のパソコン技術で同級生たちの間でいまや“神”のように崇められている現実を語り「人生ってわかんないな、と思ってます」とコメント。「ちなみに僕は、その同級生たちの間でも細々と生きてます…」とポツリ、会場の笑いを誘った。光石さんは、小さい頃の「こどもの日」の思い出を披露。「抽選で当たるとお餅がもらえるんですが、僕は外れてあめ玉をもらって帰りました。次の日に学校行くと、お餅をもらった人があたって休んでまして…。小さな逆転劇を味わいました(笑)。全く“大逆転”とは言えないんですが…」と少し恥ずかしそうにふり返った。人生の大逆転(小逆転?)を告白する男性陣をよそに、天海さんは「私には、逆転しなきゃいけないことなど何ひとつございません!いまの状態で本当に幸せです」と力強く宣言。続けて「まだまだ、コン…いつかまた大逆転狙いたいかなと…。ううん、しなくても全然OK!」とやや不自然な笑みを浮かべながら答え、恐らく会場にいた多くの人の頭をよぎったであろう「結婚は?」という無言の問いかけを封じた。続いて映画に関連して、得意なゲームは?という質問が出ると、天海さんは「香川さんは、きれいなお姉さんたちとやる王様ゲームがお得意だそうです」と香川さんに代わって回答。監督は「ドラクエです」とかなり具体的な答えで会場の笑いを誘った。最後にマイクを握った藤原さんは観客に向けて「やれるかどうかじゃない、やらなきゃいけないんだ!」と絶叫して映画をアピール。会場は歓声に包まれた。『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』は10月10日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:カイジ 〜人生逆転ゲーム〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 福本伸行・講談社/2009「カイジ」製作委員会
2009年09月16日ソフトボールに燃える男子の姿を描いた青春ムービー『ソフトボーイ』の撮影現場が15日(火)、報道陣に公開され、永山絢斗に賀来賢人、そして本作で映画デビューを果たした北京オリンピックの金メダリストの上野由岐子らのコメントが到着した。“瑛太の弟”という枕詞はもはや必要なし!永山さんは、『フレフレ少女』、『罪とか罰とか』に続いての映画出演であり、初主演作となる本作では、真面目な学生生活を送るオニツカを演じる。上野さんとの共演に、永山さんは「上野投手を見て、単純に感動しました。こういう機会は2度とない経験だし、初めて見た球は強くて速かったです」と興奮気味に語った。初主演のプレッシャーについては「撮影前は、凄い緊張で、練習もソフトボー合宿をしたりと頑張りました」と語る一方、「オニツカ役は自分と重なる部分が多く、楽しんでやっています」と笑顔も見せた。男子ソフトボール部創設に燃え、周囲を巻き込んでいくノグチ役の賀来さんも、上野さんの投球を目の当たりにして「自分がいかにヘナチョコか思い知りました。僕らも頑張って、上手くならなきゃと思いました」とコメント。自身の役柄については「常にハイテンションな役なので、本番以外は、静かに過ごしています」とのこと。上野さんは、練習中のオニツカやノグチを剛速球でビビらせる豪腕ピッチャー役として登場する。この日はそのシーンの撮影が行われたが、「凄く緊張したし、笑いを耐えるのにも必死でした。今日の経験をソフトボールに例えると、新人一年生が初めてマウンドに立ったような心境です。ソフトは9人全員で行うものですが、今日は出演者、みなさんが支えてくれたと思います」とふり返った。そして「ソフトボールを映画として取り上げてもらって嬉しいです。これをきっかけにソフトボールブームを作りたい」とも。このメンバーのほかに、部のマネージャーを務めるヒロイン役に、現在公開中の『女の子ものがたり』にも出演している波瑠、さらにソフト部監督には大倉孝二と、フレッシュな顔触れとクセのある個性派俳優陣が顔を揃えている。映画は2010年の初夏、公開を予定。■関連作品:ソフトボーイ 2010年初夏、全国にて公開
2009年09月16日昨年、すい臓がんを患っていると公表し、闘病中だったパトリック・スウェイジが14日、ロサンゼルス近郊の自宅で亡くなった。享年57。スウェイジの代理人は「パトリック・スウェイジは過去20か月間の闘病の末、家族に見守られながら安らかに眠りにつきました」と声明を発表した。スウェイジは昨年1月にすい臓がんの4期と診断され、化学療法を受けていた。経過は良く、昨年9月にはガン撲滅運動「Stand Up to Cancer」に参加、今年からスタートしたTVシリーズ「The Beast」(原題)に主演するまで回復した。治療を続けながらの撮影だったが、病状の悪化によりシリーズは13話で打ち切りとなっていた。バレエダンサーとしてキャリアをスタートさせたスウェイジはブロードウェイの舞台からハリウッドへと活躍の場を移し、1983年にフランシス・フォード・コッポラ監督の『アウトサイダー』で注目を浴び、1987年の『ダーティ・ダンシング』で人気を不動のものにした。彼にとって最大のヒット作であり代表作『ゴースト/ニューヨークの幻』(’90)で共演したデミ・ムーアは「あなたは多くの人に愛されました。そしてあなたの光は私たちを永遠に照らし続けるでしょう」とコメントを発表。同じく同作の共演者であるウーピー・ゴールドバーグは「私は『ゴースト/ニューヨークの幻』のメッセージを信じています。これからも彼はいつもそばにいてくれるでしょう」と話している。TVインタビューで病に倒れた気持ちを聞かれて「とても怖いし、怒りもある。なぜ僕が?と思っているよ」と正直に答えながら、希望を捨てずに闘病していた彼の冥福を、心よりお祈りいたします。(text:Yuki Tominaga)今年1月、「The Beast」に出演した際のパトリック。© Splash/AFLO
2009年09月16日『アメリカン・グラフィティ』に『スター・ウォーズ』シリーズ、そして昨年復活を遂げた『インディ・ジョーンズ』シリーズと、数え切れないほどのヒット映画に出演してきたハリソン・フォード。そんな彼にとって、デビュー以来、初めてメジャースタジオ以外の出演作となったのが、まもなく公開を迎える『正義のゆくえI.C.E.特別捜査官』である。彼が演じたのは、国境近くの街で働く移民局I.C.Eのベテラン捜査官。これまで演じてきたものとは違った今回の役柄、そして作品についてハリソンが口を開いた。密入国者や不法労働者の捜査を職務とするマックス・ブローガンという男について、ハリソンはこう説明する。「彼は、ちょっとくたびれた感じの男というのかな。プライベートでは離婚を経験して、さらに一人娘との関係も疎遠になっている。仕事の上でも、昔気質でルールよりも感情で動いてしまうところがあって、新米刑事や同僚とぶつかることも多い。自分の周りの人たちと、どうにもうまくなじめなくなっているんだ」。正義感が強く、移民に対し同情的なマックスの視点を通して、アメリカが抱える移民問題、人種問題を鋭く描き出す本作。ハリソンは「アメリカの移民問題に関して、私たちは狭い考え方で捉えがちだ。だが実際は、いくつもの国と様々な人種が絡んだ複雑な問題なんだ」と広い視点でこの問題を考えることを提起する。本作は、決して潤沢な資金に支えられて製作されたわけではない。撮影チームの指揮を執ったウェイン・クラマー監督について、ハリソンの評価は?「ウェインは非常に明確な映像プランの持ち主だね。あらかじめ全シーンの絵コンテを用意しているんだ。あそこまで綿密なプランを持った監督には、いままで出会ったことがないよ。ただそれだけじゃなくて、撮影現場では周囲の意見を聞く余裕をちゃんと持ち合わせている。一緒に仕事をする上で、本当にありがたい存在だ」と20以上も歳の離れた新鋭監督に最大限の称賛を贈る。そして、自身の代表作『インディ・ジョーンズ』を引き合いに出しながら、この作品に出演した喜びを素直にこう表現する。「『正義のゆくえ』と『インディ・ジョーンズ』シリーズほど、かけ離れた作品はないよ。全く異なるタイプの作品に出演して、自分が演じる役にいままでとは違う新たな可能性を得ることができたのは、素晴らしいことだと思う。客層の幅も広がるしね。俳優として様々な役を演じることができるのは最大の喜びだし、そんな機会を与えてもらったことに、感謝の気持ちでいっぱいだよ」。どんなに稼いでも、どんなに名声を得ても、今年で67歳を迎えようとも、この男の挑戦は終わらない。ハン・ソロ(『スター・ウォーズ』シリーズ)やインディを演じた頃と同じ瞳で彼は走り続ける――。■関連作品:正義のゆくえI.C.E.特別捜査官 2009年9月19日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company, LLC All Rights Reserved.■関連記事:ハリソン・フォード主演最新作『正義のゆくえ』試写会に10組20名様をご招待日本の“正義”は己のみ?鳩山邦夫議員、夏の一戦に向け“白ハト”宣言ハリウッドで最も稼いだ男優、今年の1位はハリソン・フォードハリソンがアメリカの“正義”に一石投じる!『正義のゆくえ』最新映像が到着「将来、何が起きるか楽しみにしていきたい」MITの天才を演じたジム・スタージェス
2009年09月15日29歳、素人童貞、弱小企業で働くダメ男に遅ればせながら到来した“青春”を描き、圧倒的支持を集める花沢健吾の傑作漫画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」(ビックスピリッツコミックス刊)が映画化、来年公開される。すでに、主人公・田西役に「銀杏BOYS」のボーカルとしてカリスマ的人気を誇り、『少年メリケンサック』や『色即ぜねれいしょん』など俳優としても活躍する峯田和伸、田西の憧れのヒロインのちはる役に黒川芽以というキャスティングが発表されていたが、このたび、田西の敵役となるヤリ手営業マン・青山を、松田龍平が演じることが明らかとなった。峯田さんが扮する田西は、営業先ではバカにされ、実家暮らしでエロビデオ三昧の毎日。憧れの同僚・ちはるを想う悶々とする日々の中、エリート営業マン・青山の手ほどきで、何とその恋に実りの予感が!だが、その裏には青山の影が…。事態が最悪な方向に転がっていく中で、遂に男・田西の恋心に火がつく!松田さん演じる青山は、表の顔は爽やかでデキる男。だが、裏では、ちはるをお遊びで横取りしようと企む、冷酷非道なヤツ。松田さんの豹変ぶり、さらに新鮮な組み合わせとなる峯田さんとの対決に注目が集まる。本作で初メガホンに挑んだのは、一見低俗で下品な中に人間の本質をえぐり出す表現で、2006年には「愛の渦」が岸田國士戯曲賞を受賞した、劇団「ポツドール」主の宰・脚本・演出の三浦大輔。さらに、田西を応援するソープ嬢にYOU、弱小企業の社長役にリリー・フランキー、飲んだ暮れのダメ中年・鈴木さん役に小林薫と、個性的な面々も集結し、笑いと共感を呼び起こす。映画『ボーイズ・オン・ザ・ラン』は2010年新春、シネセゾン渋谷、テアトル新宿ほか全国にて公開。■関連作品:ボーイズ・オン・ザ・ラン 2010年新春、シネセゾン渋谷、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2009花沢健吾/「ボーイズ・オン・ザ・ラン」製作委員会
2009年09月15日フォークが全盛を誇る70年代初頭、日本にロックという新風を巻き起こして以来30余年間、一切ぶれることなく、ロック街道をノンストップで突き抜けてきたスター、矢沢永吉。この不世出のカリスマの軌跡を映し出したドキュメンタリー『E.YAZAWA ROCK』がこの秋、公開される。実は、矢沢さんは昨日9月14日(月)が60回目の誕生日、つまり還暦を迎えたわけだが、この記念すべき日に、この映画が10月開催の第22回東京国際映画祭の特別招待作品として上映されることが正式に発表された!2007年、矢沢さんが成し遂げた前人未踏の偉業、武道館100回公演のライヴシーンを軸に、ビートルズに憧れた少年時代、まだロックが認めれられていなかった時代に鮮烈に飾ったデビュー、そして音楽界の先頭を走り続ける彼の軌跡に迫る本作。自身の人生をふり返る数々の言葉から、彼の素顔が明らかになる。さらに今回、このスーパースターのお宝写真を使った限定セット券が発売されることも決定。79年、アメリカ一人旅中にバスの中で眠る姿、99年、横浜競技場で開催した50歳のバースデイライヴ時に、感極まり涙を浮かべる姿、そして2007年の武道館100回目のライヴシーン。矢沢さんの歴史を語る、ファン垂涎の写真が3枚綴りでプリントされている。5,000枚限定のこのプレミアチケットは、9月19日(土)より矢沢永吉オフィシャルショップ<DIAMOND MOON>にて発売。『E.YAZAWA ROCK』は10月21日(水)、東京国際映画祭にて上映されたのち、11月21日(土)より全国にて公開。■関連作品:E.YAZAWA ROCK 2009年秋、全国東映系にて公開©映画「ROCK」製作委員会第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催■関連記事:闘魂・猪木が東京国際映画祭に殴りこみ!辻仁成とタッグで『ACACIA』コンペ出品東京国際映画祭、今年の審査委員長に『バベル』イニャリトゥ監督が就任!
2009年09月15日恐らく、本年度公開される中で最も長いタイトルを持つ邦画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』の完成披露試写会が15日(月)、都内で行われ、主演の小池徹平、田辺誠一、マイコ、品川祐、田中圭、中村靖日、千葉雅子、そして佐藤祐市監督が舞台挨拶に登壇した。過酷な条件下で社員を奴隷のようにこき使う、問題企業を意味する“ブラック会社”。「何日も徹夜が続く」というのもその条件の一つだが、実際の撮影現場はどうだったのか?小池さんは「撮影後半は、会社でのシーンをまとめ撮りしまして、朝来てからずっと夜のシーンを撮るということも多く、実際に眠くなりましたね。耐えられなくなる方もいて、特に品川さんが…」と、過酷な現場の様子を伝えつつ、品川さんの怠慢を暴露。撮影現場はかなり和やかだった模様。品川さんは「(セットの)ソファあり、漫画ありで、漫画喫茶みたいだった。マイコちゃんが『ガンダム』をなぜか3巻から読み始めて、現場で『3巻がない!』って騒ぎになったことがありました」と負けずに暴露。マイコさんは苦笑を浮かべつつ「会話が無くてもまったりしてました。(撮影が)終わるのが寂しかったです」とふり返った。田中さんは、出世欲が強い男の役を演じて「自分にも出世欲というものがあったんだと気づきました。いまは、(壇上の)もっとセンターの方に立ちたいという気持ちでいっぱいです」と中央に立つ、小池さんの方をチラリ。舞台を中心に活躍する千葉さんは「劇団というのは相当、ブラック度が濃いですね。この映画に出て、劇団を立ち上げた頃、なぜ団員が居つかなかったのか理解できました」と反省の弁。田辺さんは、次々と話題の映画やドラマに出演。その過密スケジュールはブラック会社の従業員並みだが、曰く「いかに自分が大変かをアピールすること。つらそうにして、『大丈夫?』と声を掛けられたら『大丈夫だよ、がんばろう!』ってワンクッション置く」のがうまくやりぬくコツなのだそう。さわやかな田辺さんだが、意外とブラックな一面を垣間見せた。“社内での不純異性交流が多い”というのも、ブラック会社に当てはまる条件の一つだそうだが、中村さんにそんな現場を見かけたら?と尋ねると「お腹が痛くなっちゃうと思います。しかも、そういう場合、女性の方は自分が『ちょっといいな』とか思ってた人だったりするんですよね…。それでますますお腹が痛くなりそうですね」と演じた役柄そのままのキャラクターで答え、会場を笑いに包んだ。「泣けて笑える素敵な作品に仕上がってます」と小池さん以下キャスト陣、監督が自信を持って送り出す『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』は11月下旬、全国にて公開。■関連作品:ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない 2009年11月、シネクイントほか全国にて公開©ブラック会社限界対策委員会■関連記事:疲れきったオフィスに癒しを…リラックマが『ブラック会社』と初映画タイアップ!小池徹平主演『ブラック会社に…』主題歌をリリー・フランキー率いるバンドが担当!劇中ではいじめに耐える小池徹平だが、品川が現場で垣間見たブラックな一面とは…小池徹平、ニートからサラリーマンに大変身!2ちゃんねる発の実話が映画化
2009年09月15日東京・銀座のフォトギャラリー「RING CUBE(リング キューブ)」にて、9月2日(水)よりマグナム・フォト所属アレックス・マヨーリの写真展「ONE JUMP!」が開催中。13日(日)には来場者10万人を突破した。14日(月)、アレックス・マヨーリが来日し、東京での写真展開催について語った。この「ONE JUMP!」は、2007年、カンヌ国際映画祭60周年と写真家集団、マグナム・フォト創設60周年を記念したコラボプロジェクト。報道写真をメインとし、セレブリティを撮る例があまりないマグナム。その中で、「LIFE」誌(現在休刊)の表紙など、各界著名人を数多く撮影していたマヨーリのマグナム・フォトの先輩、フィリップ・ハルスマンの名作「Jump」へのオマージュとして、「ONE JUMP!」がスタートした。写真展開催は、1回目のパリ展に続いて、今回が2回目となる。マヨーリはカンヌで、スターたちが報道陣の前を通り過ぎたあと、記者会見会場に向かうコースの途中にテントのような小さなスタジオを設置。彼らをつかまえ、とにかくジャンプしてもらうように頼んだ。最終的に撮影したのは約300人。その一部が今回の写真展で展示されている。「ジャンプをする瞬間は、その人を覆っているニセモノの仮面が剥がれ、本当のその人が現れる」と話すマヨーリ。中でも最も印象的だったのは映画監督の故シドニー・ポラックと、ヴィム・ヴェンダースだという。「シドニーは本当に優しい紳士で、レッドカーペットに向かう前にスタジオに寄ってくれたんだ。ヴィムは私のスタジオのことを聞きつけ、自らぜひ参加したい、とカンヌを発つ空港へ向かう途中にスーツケースを持ったまま来てくれたよ」。世界に名を馳せる日本人監督、北野武も参加。「キタノももちろん、映画監督はみんなプロジェクトを気に入ってくれて、積極的に参加してくれたよ。どちらかというと、俳優はジャンプしている間でも、自分をコントロールして、良く見せようとしてしまうんだよね」。展示されているのは、キアヌ・リーヴス、ブルース・ウィリス、クエンティン・タランテイーノ、ペネロペ・クルス、ソフィア・コッポラら憧れの映画人。それぞれのジャンプの仕方や表情に、思いがけない一面を発見することが出来るかもしれない。開催は10月4日(日)まで。アレックス・マヨーリ写真展「ONE JUMP!」期間:2009年9月2日(水)〜2009年10月4日(日)※休館日を除く場所:RING CUBE ギャラリーゾーン開館時間:11:00〜20:00(最終日17:00まで)休館日:火曜日入場料:無料■関連作品:第62回カンヌ国際映画祭 [映画祭]■関連記事:ペ・ドゥナ、駆け込みセーフに日本語で「遅れて申し訳…」ARATAも板尾もホッ…【カンヌ現地レポ 14】やんちゃぞろいの審査員たちの思惑…パルムドール決定の裏側【カンヌ現地レポ 13】52歳の新星!ブラピを喰った男演賞俳優クリストフ・ワルツ【カンヌ現地レポ 12】娘シャルロットの快挙に母ジェーン・バーキンも絶叫!【ハリウッドより愛をこめて】次世代アイドルC・クロフォードが『フットルース』に!
2009年09月15日業田良家の短編集「ゴーダ哲学堂空気人形」の一篇を原作に、『誰も知らない』の是枝裕和監督が、心を持ってしまった“空気人形”の恋を描いたラブ・ファンタジー『空気人形』。公開を目前に控えた9月13日(現地時間)、本作がトロント国際映画祭「マスターズ」部門にて公式上映された。舞台挨拶には、是枝監督に加え、本作に出演するオダギリジョーも祝福に駆けつけ、300人の観客総立ちでの絶賛に迎えられた。これまでの監督作7作全てが出品され、同映画祭ともトロントの市民ともなじみの深い是枝監督。前日からチケットは完売し、キャンセル待ちの長蛇の列が出来るほどの熱狂ぶりが見られた。上映中は、通路に座って鑑賞する観客もいれば、同じく映画祭に参加していた役所広司の姿も。そんな中、司会者から「トロントで最も愛されている日本人監督!」と紹介された是枝監督は、「いつも来るたびに本当に楽しみにしています。今回の映画は、いままで僕の映画を観てくれていた方は驚かれるかもしれませんが、不思議なファンタジーで、人間でないものが主人公になっています。とはいえ、いままでの僕の作品と共通する部分も結構あるのではないかと思います」と挨拶。本作のテーマについて、「人形が抱えている空虚感が、自分では埋められなくて他人に息を吹き込まれたときに初めて満たされるという、自分と他人の考え方というのが、非常に豊かだと思ってテーマにした」と話す監督。主演のぺ・ドゥナのキャスティングについて聞かれると、「一人の人形が、好奇心で世界へ出て言葉を覚えて人を好きになるという物語だったので、日本語が最初出来なくてもお願いできる役だなと思い、もともと大ファンだったペ・ドゥナにダメもとでお願いしようと、韓国に手紙を書き、実現しました。とても幸せなコラボレーションでした」とふり返った。また今回、『狼災記(The Warrior and the Wolf)』で奇しくも同映画祭に参加していたオダギリさん。「こんばんは、オダギリです。実はこの映画に出ていまして、たぶん気づかない方もいるんじゃないかと思いますが、人形を作る生みの親の役をやりました」と謙虚に挨拶をすると、是枝監督は「大好きな役者さんなので、今日は来てくれて本当に嬉しいです!」と喜びを表した。曰く、実在の人形師から聞いた話を基に作ったというこの役だが、「オダギリさんがOKしてくれなかったらこの役はなくなっていたんじゃないかと思うくらい重要な役」とし、「非常に大好きなシーンになりましたので、楽しんでいただけたらと思います」と監督自らアピールした。このティーチインは予定時間を大幅に上回る大盛況、米アカデミー賞の前哨戦とも位置づけられる同映画祭での観客賞の受賞も期待される。『空気人形』は9月26日(土)よりシネマライズ、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:空気人形 2009年9月26日よりシネマライズ、新宿バルト9ほか全国にて順次公開© 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会■関連記事:「中華食べるの楽しみ」 『空気人形』トロントへ出発を前に“意気込まない”是枝監督是枝裕和監督ティーチイン付き『空気人形』試写会に25組50名様をご招待是枝裕和監督『空気人形』、カンヌに続きトロント映画祭に“マスターズ”出品決定ペ・ドゥナ、駆け込みセーフに日本語で「遅れて申し訳…」ARATAも板尾もホッ…【カンヌ現地レポ 02】是枝監督、観客の反応に「安心した」『空気人形』初披露
2009年09月15日6月に東京でクランクインした後、パリやロンドンでもロケが敢行されたクリストファー・ノーラン監督(『ダークナイト』)の最新作『Inception』(原題)。現在ロサンゼルスで撮影中の現場の様子が届いた。写真が撮られた12日に現場にいたのは、主演のレオナルド・ディカプリオと敵役らしい渡辺謙、そして『JUNO/ジュノ』のエレン・ペイジ。ストーリーの詳細は極秘扱いで、心の中の構造をも描くSFアクションとしか発表されていないが、8月のパリ撮影時にインターネット上に流出したコール・シート(撮影現場の俳優のスケジュール表)に主要キャストの役名が書かれてる。それによれば、レオが演じるコッブはCEOのような立場の人間で、渡辺は彼を脅迫するサイトウ、エレン・ペイジはコッブの助手になる大学院生役らしい。キャストは他に、ジョゼフ・ゴードン・レヴィット、マリオン・コティヤール、トム・ハーディ、トム・ベレンジャー、ノーラン版の『バットマン』シリーズ常連のキリアン・マーフィとマイケル・ケイン、レオの親友としても知られるルーカス・ハースなど多彩な顔ぶれ。監督自ら脚本も手がけ、独特のノーラン・ワールドの展開が楽しみな本作は、2010年公開を予定している。(text:Yuki Tominaga)© Photo by Splash/AFLO■関連作品:Inception (原題)
2009年09月15日元モーニング娘。矢口真里が、世界的な人気シリーズ『トワイライト』を応援する“永遠LOVE(トワラブ)”大使に就任。第1作『トワイライト〜初恋〜』のDVD発売、および待望のシリーズ第2作『ニュームーン/トワイライト・サーガ』の公開を控え、大使就任式に臨んだ。“永遠LOVE(トワラブ)”とは、劇中のベラ(クリステン・スチュワート)とエドワード(ロバート・パティンソン)が見せる純愛にちなんで名付けられたもので、見返りを求めない愛を永遠に大切にしたいと願う恋愛のこと。大使に就任した矢口さんは、劇中の2人の恋に、かなり感情移入しているようで「(2人の恋愛が)心からうまくいってほしいな、と思います!」と切実に語った。一方、ベラを取り巻く“運命の”エドワードと、幼なじみで一緒にいると落ち着くジェイコブ(テイラー・ロートナー)、どちらに惹かれるか?という質問には「これはかなり難しい質問ですね…。あぁ、どっちだろう?」と悩んだ挙句、「できれば、お2人と…」と“永遠LOVE”大使らしからぬ二股宣言!「ジェイコブは結婚したいタイプで、エドワードは大恋愛したいタイプ」とのことだが…。この日は、ゲストとして占星術研究家の鏡リュウジも登場したが、鏡さんは、矢口さんのこの決断を、矢口さんの誕生日について絡めつつ「山羊座と水瓶座の境界にいらっしゃるんですよ。どちらかというと、安定を求める山羊座タイプ。でも、誰しもトキメキを求める部分と安定を求める部分、どちらの要素も持っているものですよね」と優しくフォロー。すると、矢口さんは「常に障害を与えてくれる、落ち着きのある…運命の人」というムチャな理想を語り、会場を沸かせた。鏡さんはシリーズの今後の展開について、「エドワードは完璧すぎるので、ジェイコブにがんばって一矢報いてほしい。ギャフンと言わせてほしいですね」と占星術研究家というよりも、ひとりの男性としてジェイコブにエールを送っていた。最後に矢口さんは「少なくなってきている純愛を伝えていきたい」と大使としての意気込みを語り、イベントは幕を閉じた。『トワイライト〜初恋〜』DVD&ブルーレイは9月18日(金)より発売。『ニュームーン/トワイライト・サーガ』は11月28日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:トワイライト〜初恋〜 2009年4月4日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2008 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.ニュームーン/トワイライト・サーガ 2009年11月28日より全国にて公開© 2009 SUMMIT ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:生まれ変わりたい女優は誰?「MTV」オリジナル携帯ストラップを10名様プレゼント波乱匂わす『ニュームーン』ポスター解禁!異例の1人あたり千円ペア鑑賞券発売も決定今年も開催、ティーン・チョイス・アワードで、予想通りのあの映画が11冠!『トワイライト』熱再燃!ロバート・パティンソンら登場に泊まり込みファンが殺到ダコタ・ファニングが清純派から180度イメチェン!セクシーなロッカーに
2009年09月14日いま最も勢いに乗る、若手注目俳優、松田翔太と高良健吾が、血よりも濃い絆で繋がった“兄弟”役で競演!初監督作品『ゲルマニウムの夜』(’05)が第59回ロカルノ国際映画祭のコンペ部門に出品され、鮮烈なデビューを飾った大森立嗣の最新作『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が2010年に公開される。現代日本社会を生きる等身大の若者役に挑戦するふたりのタッグに注目が集まる。松田さんが演じるのは、孤児院で育ち解体現場で働きながらも、安い賃金や過酷な労働に行き場のない苛立ちを抱えている青年、ケンタ。また、ケンタと兄弟のように育ったジュンを、『蛇にピアス』や『南極料理人』、『ソラニン』など出演作が相次ぐ注目俳優の高良さんが熱演。好転の兆しの見えない生活に耐えかねたケンタとジュンはある日、一つの決断をするに至る。かすかな希望を携えて、ふたりの旅が始まる――。松田さんは、「自分を意識せずに作品の中に生きられたことをスタッフに感謝してます。俳優になる前からずっと、このスタッフと仕事がしたかったので、夢が叶って嬉しいです。有言実行のスタッフだったので、僕も勝負が必要でした」とコメント。ほかにも、カヨちゃん役に、奥田瑛二の次女で資生堂「TSUBAKI」のCM出演や『愛のむきだし』など多くの個性的な作品に出演して注目を集める新人・安藤サクラが演じるほか、柄本明、小林薫などベテラン俳優陣が脇を固める。本作は、大森監督のオリジナル脚本によって誕生した、本格派青春映画。11月21日(土)より開催される第10回東京フィルメックスにて特別招待作品で上映されたのち、2010年初夏、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開される。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年初春、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会
2009年09月14日現地時間の12日に無事、幕を閉じたヴェネチア国際映画祭。今年もハリウッドからも数々のスターが登場し連日賑わいを見せたが、映画祭終盤の11日、今年新設された注目の部門「3Dアワード」の授賞式が行われ、ジャパニーズ・ホラーの旗手・清水崇監督がアジア映画史上初のデジタル3D長編に挑んだ新作『戦慄迷宮3D』を引っさげ登場、錚々たる監督たちの作品と並び“来年最も期待される1本”との名誉を授かった。映画界の3D化の波が押し寄せる中、新たなフィールドとして設立された、この「3Dアワード」。清水監督はこの栄えある大賞のプレゼンターとして映画祭から急遽招聘され現地入り、そのオープニングとして『戦慄迷宮3D』の5分間のフッテージが上映された。アジアを代表するホラー監督として登場した清水監督は大歓声に押され、「わたしは大監督ではありません」と自身が小柄なことと掛けたジョークで場内を湧かせ、「3D映画の制作が単にブームで終わらないよう、監督それぞれの感性によって3D映画を発展させていくことが大切」と語った。その後行われたフッテージの上映では、廃墟の病院を舞台に次々と現れる不気味な立体的亡霊に、観客は釘付けに。さらに上映後、ウサギのぬいぐるみが大劇場の空中を飛び、客席に迫るかのように少女が現れるといった演出も。西洋の3D映画とはまた一味違うリアルな演出に、3Dメガネをかけた1,000人以上の観客が一体となって大興奮、監督のクレジットが出ると拍手喝采を贈った。ちなみに、本作は全世界で大ヒットを記録した『モンスターvsエイリアン』や『カールじいさんの空飛ぶ家』など、錚々たる作品10本の1本にノミネートされたが、“ベスト・オブ・ザ・イヤー”は『グレムリン』などでおなじみのハリウッドのベテラン監督ジョー・ダンテ初の3D映画『The Hole』に授けられた。壇上に上がったダンテ監督は、清水監督から記念像を受け取ると、トロフィを観客に突きつけながら3Dのようなアクションでおどけ、仲良く2人で記念写真に収まった。この「3Dアワード」の対象となったのは、2008年から2009年に製作された3D映画。映画祭を盛り上げる新たなヴェネチア名物として、今後もセレモニーは開催される予定だ。『戦慄迷宮3D』は10月17日(土)より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH 2009年10月17日新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009■関連記事:続報!ニコラス・ケイジ主演作をめぐる米独の監督2人のバトルのゆくえM・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちジョージ・クルーニー、恋人についての質問にCMのキメ台詞で切り返し!マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入り
2009年09月14日映画『カムイ外伝』のプレミアイベントが13日(日)、東京・新宿区内で行われ、熱愛が報じられている主演の松山ケンイチとヒロインの小雪が揃って姿を見せ、ファン約5,000人の熱視線を浴びた。今年4月に週刊誌でデートをキャッチされて以降、何度か熱愛を報じられ、5月に行われた同作の製作報告会見に続いて公の場に揃って出席するのは2度目。だが、ツーショットや熱愛に関するコメントはなかった。19日(土)の初日を目前に控えたイベントで、この日開催された今年スタートの映画祭「シネ・フェスタ新宿」の第1回作品に同作が選出されたことから、史上初の試みで同区内のメインストリート、新宿通りに全長70メートルのレッドカーペットが敷かれた。松山さんらキャスト陣と崔洋一監督は、カーペットの両脇に集結した観客が求める握手やサインに応じるなどのファンサービス。松山さんは「1か月間訓練して1か月半で撮るような映画が多いですが、今回は撮影前に1年間、アクションの訓練をして、約1年間かけて撮影しました。すごく稀なことです。説得力のある動き、キャラクターになっていると思います。40数年前の原作の映画ですが、いま必要だから生まれたもの。みなさんにとって必要であったということになれば幸せです」と凛々しさを増した表情。真っ赤なワンピースをスレンダーなボディでしっとり着こなした小雪さんも「アクションもそうですが、初めての挑戦がたくさんあった作品で、自分の中で苦しい思いもしましたが、いま、ふり返ると人生の中でいろいろ勉強になる点がありました。普段生きていく中や生活する上で何か指針になるような感じ方をしてもらえたら嬉しい」。揃って真摯なメッセージを呼びかけた。特設ステージからの退場時、小雪さんに続き松山さんが去ろうとして、2人がこの日もっとも接近する場面が。だが崔監督が松山さんの手首をつかんで足を止めさせて“ツーショット”を阻止。松山さんと2人でバンザイポーズを取り、再度観客に向かって感謝の気持ちを示した。自身、青春時代を過ごし、自作の舞台にするなど新宿と縁の深い崔監督は「私にとって大変意味を持つ場所です」と感慨深い表情を見せながら「カムイとカムイを取り巻く人々のドラマは、何かいまの我々の胸を打つものがあると思う」と思い入れたっぷりに語った。一方、主題歌「Alive」を歌う歌手の倖田來未も胸元露わなセクシードレスで来場し、「新宿には買い物でよく来ますが、今日は全然違う雰囲気。日本でもハリウッド(のプレミアイベント)のようなことができるんだなと思いました」と興奮しきり。香港のスター俳優、イーキン・チェンも松山さんとは別の年齢層の黄色い大歓声を浴び、「日本の作品には初参加しました。手裏剣や剣術の特訓を受けて臨みました、その辺りを観て」と甘いイーキン・スマイルを振り舞いていた。本作は、漫画家、白土三平氏の代表作を原作に、忍者の掟を破り組織を追われた抜忍・カムイが生死を分かつ闘いを繰り広げながらも生き抜こうとする姿を描く時代劇。9月19日(土)より丸の内ピカデリー2ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:カムイ外伝 2009年9月19日より丸の内ピカデリー2ほか全国にて公開© 2009「カムイ外伝」製作委員会■関連記事:【どちらを観る?】愛か自由か?松ケン『カムイ外伝』VS小栗旬『TAJOMARU』松山ケンイチ『カムイ外伝』インタビュー 孤高のヒーロー誕生の陰にあった挫折、恐怖ファッション小噺vol.112日本女優の美肌のヒミツはこれだった!松山ケンイチ、忍術で壁渡りも何のその?崔洋一「カムイは彼しかいない!」松ケン×クドカン登場!『カムイ外伝』完成披露試写会に50組100名様ご招待
2009年09月14日11日、カリフォルニア州のアナハイム・コンヴェンション・センターで、ウォルト・ディズニー・スタジオの新作ラインナップ発表会「D23」が開催され、ジョニー・デップをはじめ、今後のディズニー映画に出演するスターたちが登場した。ジョニーは『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジャック・スパロウの扮装で、海賊船に乗って登場し、スタジオのチェアマン、ディック・クック氏はシリーズ第4弾となる『Pirates of the Caribbean:On Stranger Tides』(原題)が2011年夏に公開予定だと発表、また『The Lone Ranger』(原題)にもトント役でジョニーが出演することを付け加えた。ティム・バートンは、こちらもジョニー主演で来年4月公開の『アリス・イン・ワンダーランド』のフッテージを上映し、ルイス・キャロルの世界を3Dで映画化できたのは「トリッピーで最高」と表現した。ジョン・トラヴォルタは妻のケリー・プレストン、娘のエラ・ブルーと一緒に、家族3人で出演した11月に全米公開予定の『オールド・ドッグス』(原題)を紹介した。1月に愛息を亡くして以来、初の公の場への登場となったトラヴォルタは「観客の方々の愛に感謝しています」と述べ、みなさんにも、私たちと同じくらい『オールド・ドッグス』を気に入ってもらいたいです。私のベイビーが出演しているのでね」と娘の映画デビューにも触れた。ほかには『ナショナル・トレジャー』シリーズ最新作への出演が決まったニコラス・ケイジ、元気いっぱいのパフォーマンスを披露したマイリー・サイラス、『Disney’s クリスマス・キャロル』のロバート・ゼメキス監督も顔を見せた。(text:Yuki Tominaga)『オールド・ドッグス』でロビン・ウィリアムズと共演したトラヴォルタ。© Splash/AFLO■関連作品:Disney’sクリスマス・キャロル 2009年11月14日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開アリス・イン・ワンダーランド 2010年4月17日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.オールド・ドッグス (原題) 2010年春、全国にて公開■関連記事:2年間で3度目!ショーン・ペン夫妻がまた離婚を申請コミコンのパネル・ディスカッションに、ジョニーがサプライズ登壇ジョニー・デップの強烈“帽子屋”初公開!映画版「不思議の国のアリス」で鍵握る【ハリウッドより愛をこめて】『トワイライト』カップル、やっぱり私生活でも交際中?
2009年09月14日小林聡美&もたいまさこというおなじみのコンビの主演で贈る、タイを舞台に繰り広げられる愛情いっぱいの映画『プール』が9月12日(土)、公開を迎えた。初日の舞台挨拶に小林さん、もたいさんに加え、共演の加瀬亮、伽奈、そして大森美香監督が登壇した。『かもめ食堂』、『めがね』と多くのファンを持つ作品のスタッフ、キャストが再集結した最新作ということで、あいにくの天気にもかかわらず、開場前から劇場の前に列ができるほどの盛況ぶり。映画上映前の舞台挨拶となったが、小林さんは「隠すほどのことは何もないんですよ(笑)」と前置きし、自身が演じた4年前から家族の元を離れ、タイのチェンマイに暮らす京子について「すでにチラシなどでも書かれている通りなんですが…。表面的には“好き勝手に生きる母親”と捉える方もいるかもしれません。でも、優しいところもあるんですよね…きっと…」と周囲をうかがうような口ぶりで説明してくれた。もたいさんは、京子が働くゲストハウスのオーナー・菊子を演じたが「この菊子という女性の生き方がどのように、けつじちゅ…けちゅじちゅ?……結実するのか(笑)、楽しみでした。タイに行ってみて、やっと答えが見つかったような気がします!」と晴れ晴れとした表情で語った。もたいさんが、“結実”と言えずに口ごもってる横で、小林さんは大きく口を開けて「け・つ・じ・つ!」とフォロー。ファンにとっては2人のこうしたちょっとしたやり取りや掛け合いがたまらない様子!客席からは大きな笑いがわき起こった。ゲストハウスで働く青年・市尾役の加瀬さんは、撮影について、いきなり「まあ、基本的にいいかげんな人たちの集まりなんで…」とのんびりとした口調で語り、「ゆっくりと撮影が進むんですが、スタッフもキャストもみんなが、ひとつひとつのシーンを見てるんですね。そこがほかの映画と違いましたね」と現場の様子を語ってくれた。今回、初めての映画出演となった伽奈さんは少し緊張気味。母親役の小林さんは「初めての現場に一人で入ってくるのって心細いだろうな、と心配していたんですが、伽奈さんは若いけど精神的に自立してました」と称賛…したかと思いきや「私たちがあれこれ構う方がわずらわしい、という感じでしたよね?」と笑顔でイジワルなコメント。伽奈さんは「そんなことないですよ!」と慌てて否定するも、「(伽奈さんが)動くたびに楽しませてもらいました。ランニングシャツがこれほどまでに似合う女性はいない!」(小林さん)、「小学生の男の子みたいでした。一家に一台ほしい!」(もたいさん)と2人して“ホメ殺し”の集中砲火!大森監督は、伽奈さんとタイ人の少年・ビーくんのやり取りに触れ「一緒の時間を過ごしていく中で、伽奈さん自身の体験がそのまま映画になってました。新鮮な風を吹かせてくれましたね」とこれまた称賛を贈った。4人と監督の壇上での絶妙な絡み合いに、映画の上映前から観客はすでに映画を観ているような気分になったのでは?『プール』は9月12日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開中。■関連作品:プール 2009年9月12日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開©プール商会■関連記事:飯島奈美インタビュー人気フードスタイリストが手がける『プール』魅惑の料理人気モデルから期待の映画デビュー伽奈が語る『かもめ食堂』スタッフ新作『プール』あなたが作ってあげたい料理は?『プール』原作本を3名様にプレゼント『プール』完成!現場も作品もゆる〜く?映画初出演の伽奈は「大目に見てやって」小林聡美&桜沢エリカがサイン会「聡美ちゃんの映画はいつもお腹がすきます」
2009年09月12日映画『キラー・ヴァージンロード』の初日舞台挨拶が9月12日(土)、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、初監督となった岸谷五朗とW主演の上野樹里と木村佳乃、共演の寺脇康文、小出恵介らがコミカルなトークを展開した。本作は、結婚式前日にアパートの大家を誤って殺害してしまったひろ子(上野さん)が、偶然知り合った自殺願望を抱く福子(木村さん)と共に逃避行を繰り広げるブラックコメディ。満場の観客に迎えられた岸谷監督は「ようやく産声をあげ、映画が幸せな思いをしています。今回、自分は出なかったんですが、役者ってすごいっていうことを改めて目の当たりにしました」と感慨深げ。だがキャスト陣について語り出すとトーンが一転し、「樹里と佳乃は振り切り過ぎ。振り切る女優の凄さを見せつけられました」とツッコミ口調に。すかさず木村さんは「振り切ったつもりはないです」、上野さんも「普通だよね」と切り返し。初共演の木村さんについて「現場では2人で行動していたんです。2人で成長した感じ。とにかくニヤニヤしているんですよ。あたしが普通にしていてもおかしいみたいで…」と天然キャラ全開で語る上野さんに、岸谷さんは「そりゃみんな、おかしいと思っているよ。なんか楽屋の会話みたいになっちゃってすみません」と主演女優のトークにやんわりダメ出ししてみせ、観客の笑いを誘った。さらに、小出さんが「監督から『物語のキーを握る役だから』と言われ、意気込んで行ったら撮影は1日だけでした」とトボケ気味に話すと、岸谷さんは「この小出のイメージが欲しかった」とニヤリ。岸谷さんと25年来の付き合いのある気心の知れた仲で、今回、カツラをかぶり怪演を見せている寺脇さんには「『相棒』で間違った(かっこいいイメージの)方向に行っていたので、それを修正しようと。本気で寺脇の凄さを表せるのは俺しかいない」といたずらっ気たっぷり。寺脇さんは「五朗の映画じゃなかったらここまでやらない。(岸谷さんの)愛情というより暴力です。出なきゃ殴られるって感じでした」と仲の良さ(?)をうかがわせた。一方、この日は岸谷さんらの所属事務所アミューズの新人タレントで、30日間かけて47都道府県を回る本作の宣伝行脚をしてきた福田彩乃も来場。ボロボロになったキャリーケースを引きながら「チケットを727枚売りました」と達成感から笑顔ながら大粒の涙をこぼす一幕も。その福田さんに対して岸谷さんは、本作のビジュアルがプリントされた新品キャリーケースをプレゼントし、苦労をねぎらうと思いきや「もう1回行っといで。そうしたらまた727枚ね、フフ」と鬼監督ぶりを発揮していた。『キラー・ヴァージンロード』は全国東宝系にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:キラー・ヴァージンロード 2009年9月12日より全国東宝系にて公開© 2009 「キラー・ヴァージンロード」製作委員会■関連記事:岸谷五朗、上野樹里を「役の言葉で喋れる女優」仲良し寺脇は“脇役賞”?上野樹里、先輩・木村佳乃の結婚願望にツッコミ!「人並みにって何ですか?」
2009年09月12日お笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志が9月12日(土)、東京・丸の内ピカデリー1で監督作第2弾映画『しんぼる』の初日舞台挨拶を行い、ボケを連発した。初日を迎えた心境について「いまさら何の感慨もないんですけどね、何回か試写会で舞台挨拶やっていますから。今日の挨拶にどこまで意味があるのか。でも試写会のお客さんはタダで今日のお客さんは金払ってもらっていますから、その分サービスしないと、と思っていますけど」と、のっけから観客の笑いを誘った。その言葉通り、現在、所属する吉本興業の元「コメディNo.1」の漫才師・前田五郎が、漫才師・中田カウス脅迫事件に絡み「犯人扱いされ、休業を強制され、仕事を奪われた」として、吉本などに約1億円の損害賠償を求める提訴準備をしている問題に自ら触れるサービス精神を発揮。「前田五郎の件はノーコメントでお願いします。スミマセン」とうまい“牽制球”を繰り出した。報道陣用のフォトセッション時には、持っていたマイクを受け取ろうと男性スタッフが接近すると「殺人予告の人かと思ったー!」と絶叫。松本さんの殺害予告をインターネット上の掲示板に書き込んだとして今月4日に無職の男が逮捕された事件を早速ネタにして、この日一番の爆笑をさらった。司会者とのやりとりでも、監督デビュー作『大日本人』から2年経っての新作というフリがあると、「僕も1回観てみたいと思っているんですけどね」、前作より濃い内容? との質問には「えっと…全然わかりません」と大ボケを連打。それでも「僕しか出ていませんので僕に興味がない人は観ない方がいいかも。まあ90分間に思いを詰め込んでみたので伝わると思いますが、伝わらなかった人は、後日また観てもらえれば伝わると思います」と仕上がりに自信をチラリ。最後も「口コミで広がればいいなと思っているんですけど。観た方は『小栗旬がかっこよかったよ』とか、『キムタクがチラッと出てたよ』とか言ってください」とボケで締めくくり。約5分間という短い時間ながら観客を喜ばせた。本作は、メキシコのとある町で暮らすプロレスラーの男と、四方を白い壁で囲まれた部屋に閉じ込められたパジャマ姿の男の奇妙な交錯劇を描く物語。カナダ・トロント国際映画祭(10日〜19日)「ミッドナイト・マットネス」部門、釜山国際映画祭(10月8日〜16日)「ガラ・プレゼンテーション」部門など5つの海外映画祭への招待が決定している。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:しんぼる 2009年9月12日より全国にて公開©YOSHIMOTO KOGYO CO.,LTD.2009第14回釜山国際映画祭 [映画祭]■関連記事:松本人志監督に直撃!あの水玉パジャマ男の正体は…「主演?渋々ですよ」松本人志「内容は『おくりびと』と同じ感じ」『しんぼる』釜山映画祭出品決定!松本人志監督が登壇!『しんぼる』試写会(大阪)に10組20名様をご招待応援の合間の箸休めに?松っちゃん『しんぼる』×「世界陸上」コラボCM放映中松本人志監督の舞台挨拶付き!『しんぼる』試写会に10組20名様をご招待
2009年09月12日戦国時代を舞台にした壮大な築城スペクタクル、『火天の城』が9月12日(土)に公開初日を迎え、キャストの西田敏行、椎名桔平、福田沙紀、主題家を歌う中孝介、そして田中光敏監督が舞台挨拶に揃った。製作費15億円。同時期に公開される『TAJOMARU』や『カムイ外伝』といった時代劇に比べると、若手イケメンスターの華やかさには欠けるものの、スケール感とベテラン俳優陣が織り成す人間ドラマが注目を集め、ヒットスタートを切った。物語の主人公であり、織田信長から安土城築城を任された宮大工・岡部又右衛門を演じる西田さん。「今日はいろんなところで公開がありますが、よくぞこの映画を選んでいただきました。ありがとうございます。劇場に来て誰もいなかったらどうしよう、と考えて朝ブルブル震えていました」と胸の内を明かしながら満席の客席を見回し、安堵の笑みを浮かべた。「いままで出演した中でも、最も好きな作品のひとつになりました」と初日を迎えた感動をゆっくり話し、「子供の頃、『七人の侍』が公開されたとき、母親と一緒に福島県の劇場へ、初日に行きました。立ち見で、母は3時間、私を肩車して観せてくれました。今年で三回忌を迎えましたけれども、今日お客様を見て、そのときに感動が想起されてとっても嬉しいです」と思い出のエピソードを語ってくれた。その岡部又右衛門の娘役を演じるのが若手女優の福田さん。「とりあえず嬉しい!」と興奮を表し、「わらじは初挑戦だったんですが、『なんて走りづらいんだろう』と思いました(笑)。坂とか、じゃり道とか、本当に走るシーンが多くて。でも時代劇ならではのことをいろいろと経験させてもらいました」と3か月の撮影が、今後にもつながる貴重な経験だった、と撮影をふり返った。「織田信長をやれる俳優が何人いるんだろう、って思いながら、なかなか出来ない役で…。映画で信長を演じることは僕の長年の夢のひとつでした」と話すのは、織田信長をクールに演じた椎名さん。「自分なりの信長を演じてみたいと思いながら、先輩である西田さんのお腹…いや、胸を借りて頑張りました(笑)」。「勇ましい信長像は“戦”がある方が演じやすいですが、今回、戦がない中で信長を演じなければまらない。お茶のシーンでどうの信長を出せるか?」と信長を演じる難しさを明かしつつ、「こういう映画がなきゃいけないと思われる映画」と自信をのぞかせた。キャスト以外に、椎名さんも絶賛する歌声を持ち、主題歌「空が空」を本のために書き下ろした中孝介さんも舞台挨拶に登壇。この曲のミュージックビデオの撮影を安土城跡で行ったそう。「城が建ったということを想像しただけで、ゾクっとした。人間って凄いな、現代人はいろいろなものに頼りすぎだな、ということを考えました」。劇場の前では小雨が降る中、全員で鏡開きが行われ、ヒット祈願も行われた。近年、時代劇の大ヒットが少なくなってきた中、いままでにない時代劇として、どこまで観客層を広げることが出来るか、期待がかかる。『火天の城』は全国東映系にて公開中。特集『火天の城』「火天系男子に一目惚れ」■関連作品:火天の城 2009年9月12日より全国東映系にて公開© 2009「火天の城」製作委員会■関連記事:30年ぶりの共演!歴史超大作『火天の城』夫婦演じる西田敏行×大竹しのぶ対談時代は火天系!『火天の城』鑑賞券&エコ箸&プレスセットを5組10名様プレゼント前代未聞の城造り――歴史スペクタクル『火天の城』試写会に30組60名様をご招待西田敏行「戦国時代にあるまじき体型」と反省、次長課長・河本は史上最高の秀吉と自信
2009年09月12日芥川龍之介の短編「藪の中」を大胆に脚色し、映画化した『TAJOMARU』が9月12日(土)に公開を迎え、都内で舞台挨拶が行われた。主演の小栗旬を始め、柴本幸、田中圭、やべきょうすけ、松方弘樹、萩原健一に中野裕之監督、山本又一朗プロデューサーが顔を揃え、会場は大きな盛り上がりを見せた。劇場の後方扉から小栗さんらが登場すると、会場を埋めつくした女性ファンの黄色い声援が会場全体に響き渡った。握手を求めるファンをかき分けて壇上に上った小栗さんは「おはようございます。(壇上に到着するまで)結構、長い道のりでしたね」と笑顔で挨拶。司会者からは、劇中で小栗さん扮する多襄丸(=直光)が見せる“泣き”の演技についての質問が飛んだが、小栗さんは「あれはだいたい、目薬です。隠れてこっそりね(笑)」ととぼけた。監督によると「旬くんもすごかったけど、幸ちゃんはもっとすごかった。旬くんは負けず嫌いなので、幸ちゃんが泣くと旬くんも泣き返す、といった感じでした」と明かした。その柴本さんは劇中で描かれる“愛”の形について「現代ではこんな愛は、なかなかないので、特別な経験をさせてもらいました。直光のダイレクトな愛を私自身(=阿古姫)は直接的に受け止めるわけではないので、(演じながら)複雑な思いでした」とふり返った。松方さんは、小栗さんの印象を尋ねられ「初日にお会いして、くそデカいのに、顔が小さいなぁって思いました。(小栗さんは)集中力が素晴らしく、楽しい撮影でした」と語った。本作でスクリーンに復帰した萩原さんは「プロデューサーも監督も環境づくりが非常にお上手でした。映画作りというものが変わったことを肌で感じましたね。“ジャパニーズ・ニュー・シネマ”の幕開けです!」と高らかに宣言。田中さんは、これまでのイメージとは打って変わって、悪役に挑戦したが「演じているときは難しくて、迷いながらみなさんとキャラクターを作り上げていきました」と語り、事務所の先輩である小栗さんとの共演については「役を通してでしか、旬くんのことを『貴様!』なんて呼べませんからね(笑)。そういうところも楽しみでした」と明かし会場を沸かせた。やべさんからは「小栗くんが圭くんにダメ出ししてる姿が忘れられません。圭くんは酒が強くないので、少し飲むと顔全体が真赤になって、鼻だけ白いコアラみたいになるんです。小栗くんはそれを見て『お前、また飲んでるのか?飲む時間あったら台本読め!』って言ってましたね」との証言が。小栗さんは、苦笑交じりに「圭が(酔って)廊下で寝ていたことがありました」と明かし、やべさんも「しかも、旬の部屋の前でね(笑)」とさらにダメ押し。先輩たちによって明かされた、田中さんの意外な姿に会場は笑いに包まれた。最後は客席をバックに写真撮影が行われ、映画の船出に満員の客席からは大きな拍手が贈られた。『TAJOMARU』は丸の内ルーブルほか全国にて公開中。■関連作品:TAJOMARU 2009年9月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2009「TAJOMARU」製作委員会■関連記事:【どちらを観る?】愛か自由か?松ケン『カムイ外伝』VS小栗旬『TAJOMARU』『TAJOMARU』小栗旬「女の人の気持ち?一生わかんないと思うな…(笑)」「何があってもおれがお前を幸せにする!」小栗旬『TAJOMARU』本編映像が到着ショーケン、東大で復活の怪気炎!“東大特別講師”小栗旬が考えるリーダー像とは?小栗旬主演の最新作!『TAJOMARU』試写会に50組100名様をご招待
2009年09月12日いま、時代劇映画のヒーローに熱い視線が注がれている。日本映画界を牽引する若手実力派、松山ケンイチと小栗旬がそれぞれ主演を張る『カムイ外伝』と『TAJOMARU』だ。伝説のコミックと言われる白土三平の漫画が原作の『カムイ外伝』は、忍者の掟を破り組織から追われる抜け忍の“カムイ”が、追忍に執拗に追われながらもたった独りで生き抜く姿を描いたアクション・エンターテイメント。「カムイ役はこの男しかいない」という崔洋一監督のラブ・コールに、松山ケンイチは「日本人に生まれたからにはできるだけ時代劇に出たい」と応え、初めて激しいアクションに挑んだ。日本の忍者の存在は世界中でも広く知られ、数多くの漫画、アニメ、実写で描かれてきたキャラクターではあるが、この『カムイ外伝』がこれまで描かれてきた忍者と一線を画するのは、リアルな忍者であること。人並み外れた身体能力や必殺技を持っているものの、リアルさからかけ離れていないからこその面白さがある。それを成し得たのは『血と骨』や『クイール』で知られる崔監督の演出と宮藤官九郎による脚本の力も大きい。ただ、ドラマティックなストーリーを期待して間違いないこの2人がタッグを組んでいるだけに、VFX(視覚効果)があと一歩という欠点が浮き彫りに…。が、そこは大目に見て、非の打ち所のない松山ケンイチの忍者を堪能してほしい。生きることとは何かを深く追求した『カムイ外伝』に対して、『TAJOMARU』は愛のためにすべてを懸けた男の物語だ。『クローズ ZERO』で男も惚れる男としてその存在感を焼き付けた小栗旬が、今回は愛する女性のために地位も名誉も名前も捨て命を懸ける男・多襄丸を熱く演じている。多襄丸とは黒澤明監督作『羅生門』の原作として知られる芥川龍之介の短編小説「藪の中」に登場する人物で、本作は多襄丸を主役に据えた完全オリジナル・ストーリーとなっている。何不自由ない家柄に生まれた男が大盗賊・多襄丸として生きることを選ぶのだが、その背景には、血肉を分けた兄、弟のようにかわいがってきた家臣、そして心底愛した女性の裏切りがあった…。その不幸度とどんでん返しは上質なメロドラマといったところ。というわけで、小栗旬は泣いて泣いて泣きまくり!自他共に認める役者馬鹿ゆえに、感情高ぶる泣きのシーンごとに女性は多4.丸に惚れること必至。また、監督が中野裕之という点では、映像美やロック感も見どころだ。男性的にはもう少しアクション・シーンがあった方が…という懸念がなきにしもあらずだが、最終的に小栗旬の名演技にノックアウトされるので安心を。自由を求めた男・カムイと、愛を求めた男・多襄丸。あなたが今求めているヒーローはどっち?(text:Rie Shintani)■関連作品:カムイ外伝 2009年9月19日より丸の内ピカデリー2ほか全国にて公開© 2009「カムイ外伝」製作委員会TAJOMARU 2009年9月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2009「TAJOMARU」製作委員会■関連記事:松山ケンイチ『カムイ外伝』インタビュー 孤高のヒーロー誕生の陰にあった挫折、恐怖『TAJOMARU』小栗旬「女の人の気持ち?一生わかんないと思うな…(笑)」「何があってもおれがお前を幸せにする!」小栗旬『TAJOMARU』本編映像が到着ショーケン、東大で復活の怪気炎!“東大特別講師”小栗旬が考えるリーダー像とは?ファッション小噺vol.112日本女優の美肌のヒミツはこれだった!
2009年09月11日「あの映画のあのシーンに出てきたあの料理、おいしそうだったなぁ…」と、映画を観終わったあとに無性にその料理が食べたくなる、誰しも一度は経験しているのではないだろうか。決して目立つことはないけれど、映画に寄り添い、観客の心の隅に温かな記憶として焼き付けられる──そんな印象的な“ごはん”が映画『プール』にはたくさん登場する。そこで、本作をはじめ『かもめ食堂』、『めがね』、『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』など、数多くの映画でフードスタイリストとして活躍する飯島奈美さんに、『プール』の“食”と魅力についてインタビューした。タイ料理とチラシ寿司が同じテーブルに並んでいるワケ映画の舞台はタイの古都チェンマイ。プールのあるゲストハウスで働く日本人・京子(小林聡美)を中心に、5人の6日間の物語が描かれる。約1か月にわたってチェンマイで撮影が行われたそうだが、飯島さんにとってタイはどんなふうに映っていたのだろうか?「バンコクやパタヤには何度か行ったことがあるんですが、チェンマイは初めて。撮影前に現地には『こういう素材があるよ』という情報をもらっていたけれど、実際にチェンマイの市場に行ってみると、とにかく野菜の種類が豊富で!見たことのない野菜がたくさんあって、ほんと楽しかったですね。特に気に入った野菜は“ハヤトウリのつる”。炒めても茹でてもシャキシャキして美味しいんです」。劇中にもチェンマイの市場が登場するが、確かに見ているだけでもウキウキしてしまう、不思議な力を持っている。そんなタイの食材を使った料理の数々──カニのカレー炒め、揚げバナナ、ソムタム…などが、スクリーンの向こう側からおいしそうな匂いを運んできてくれる。そして、タイ料理であるのにどこか懐かしさを感じるのは、タイ料理とちらし寿司や酢豚が同じ食卓に並んでいるからかもしれない。「登場人物たちは日本からタイに来たという設定なので、タイ料理に加えて、少しタイ風にアレンジした日本食も登場させました。ソムタムはいろいろな野菜や果物を使ったタイの食卓の定番メニュー。最初はソムタムにエビを入れようと思ったんですが、同じテーブルに並ぶ料理が、カニのカレー炒めや酢豚だったので、バランスを取って野菜だけのシンプルなソムタムにしました。小林さんの演じる京子は好奇心旺盛な性格。その辺も意識しているんです」。キャラクラーに合わせて素材を変えているとは驚きだ。加瀬亮さんのおかげであるものをお買い物!撮影が早く終わった日は、スタッフ&キャストみんなでご飯を食べることもあったのだとか。メインキャストは『かもめ食堂』、『めがね』でも顔を合わせている馴染みの面々。なかでも小林聡美とはもう7〜8年の付き合いになるという。「小林さんとはパスコのCMの頃からのお付き合いなんです。とっても気さくなのに(現場では)ほどよい緊張感をくれる方ですね。小林さんの料理の腕はかなりのものですよ。今回も演技をしながらキュウリをトントントンッって、薄く、きれいに切っていましたし、揚げ物のシーンも自然な感じでした」。その揚げ物とは“揚げバナナ”のこと。ジュジュッとバナナを揚げる音、サクサクッと食べる瞬間の音、多くの人が「これ、食べたい!」と食欲をかき立てられる。もちろん、その裏には飯島さんの挑戦があった。「タイで買ってきた料理本を見て、天ぷらを揚げるように作ってみたんです。でも、時間が経つとしんなりしてしまって…。どうしたらあのパリパリ感を出せるのかタイの屋台で研究してみると、低温で20分以上かけて揚げていたんです。おかげでキャスト・スタッフにも好評の一品になりました」と、にっこり。きっと揚げバナナを食べているときのみんなの表情も“にっこり”笑顔だったことだろう。また、撮影がオフのときはチェンマイの街を歩きまわり、その土地の雰囲気を満喫したという飯島さん。そして、ある買い物をしたのだとか。「チェンマイのある屋台で小さな棚を見つけたんです。あの棚が欲しいなぁ…と言っていたら、なんと加瀬さんがわざわざお店の人に売ってもらえるかどうか聞いてくれたんです!私も屋台を持っているので、その棚を使ってそのうち屋台を出したいですね」と、思い出のエピソードを語ってくれた。飯島さんの屋台、いまから楽しみ。けれど、まずは『プール』の温かな世界観を満喫しなくては!(text:Rie Shintani)「シネマカフェsweet」『プール』特集■関連作品:プール 2009年9月12日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開©プール商会■関連記事:人気モデルから期待の映画デビュー伽奈が語る『かもめ食堂』スタッフ新作『プール』あなたが作ってあげたい料理は?『プール』原作本を3名様にプレゼント『プール』完成!現場も作品もゆる〜く?映画初出演の伽奈は「大目に見てやって」小林聡美&桜沢エリカがサイン会「聡美ちゃんの映画はいつもお腹がすきます」キャスト陣舞台挨拶付き!『プール』完成披露試写会に10組20名様をご招待
2009年09月11日しばしの沈黙。言葉を探しながらゆっくり、ゆっくりと答えが返ってくる。インタビューの最中に何度となく見せたそんな様子からも、彼がいかに強い思いで『カムイ外伝』に臨んだかが伝わってくる。そして決して簡単な役ではなかったことも――。ひとたび見たら忘れられない個性的な役柄を演じ続ける松山ケンイチ。特筆すべきは漫画、小説などを原作とする作品への出演の多さ。原作を持つ作品の宿命として、常に映画化そのものや、配役を疑問視する声にさらされながら、彼は己の演技でそうした声に対して答えを出し続け、映画の公開後には批判を称賛へと変えてきた。本作で演じたのは、白土三平が生んだ漫画史に残るヒーロー。いかにして彼はカムイへと“変身”を遂げたのか?闘う“70年代”に魅力「実は、いまの時代にあまりない題材だと思う」松山さん自身が感じたこの作品の魅力を尋ねると、原作が発表された“70年代”という時代をキーワードとして挙げてくれた。「70年代前半って、僕は生まれてもいないんですが、この頃の作品って“闘うこと”を題材にしたものが多い気がするんです。それは、実はいまの時代にはあまりないものだと思うし、これまで自分の中になかった価値観に触れて、すごく新鮮な気持ちになりました」。では、映画への出演を決める上で大切にしていることは?そんな質問を「仕事を選ぶほどはオファーはないですよ(笑)」とかわしつつ、何者かを“演じる”ことの面白さをこう表現する。「そのキャラクターが、自分にはないものや理解できない部分を持っていると、演じてみたくなりますね。逆に、絶対に自分にしか出来ないようなキャラクターにしたいという思いもあります。そうやって、常に挑戦しながらキャラクターを作り上げていくということを、どこかで意識しているのかもしれません」。このあたりに、原作に負けないキャラクターを作り上げていく秘密がありそうだ。だが、今回のカムイという役に関してはこれまでに演じてきた役とは勝手が違った。「これまでは、自分がそのキャラクターであるということを100%信頼して演じていました。でも、今回に関しては明らかに違う気持ちで生きているキャラクターで、時代も異なる。自分と似ている部分が全くなくて、“向き合う”ということが出来なかった。常にどこか疑心暗鬼になっていて…撮影中に挫折感や『この役を演じ続けることはできないんじゃないか?』という恐怖を感じたのも初めてのことでした」。ケガの功名?カムイと同じく“追い詰められた”精神状態加えて、撮影現場でケガを負ったという事実も、重圧となって松山さんを苦しめた。「肉体的にももちろんですが、もう二度とケガで撮影を中断させるわけにはいかない、という変な精神状態で。カムイと似ている部分が全くないって思っていましたが、“追い詰められる”という意味では同じでしたね。逆に、なろうと思ってもなかなかそんな精神状態になれるわけでもないので……それが良いのか悪いのかわからないですけど(苦笑)」。それでは、クランクアップの瞬間はさぞかしホッとしただろうと思いきや、「そういう気持ちもあんまりなくて。自分がカムイを演じてどうだったんだろう?って思いがいまだに続いてますね」。そこが松山さんらしいと言えばそうなのだが…。最後に、松山さん自身が好きなシーンを聞いてみた。例によってしばらく沈黙を置いて出した答えは、激しいアクションの場面ではなく、意外なシーン。「やはりこの作品は、アクションだけでなく人間ドラマがすごくしっかりしてるんです。すごく悲しい人間ドラマですけど。(小雪さん演じる)スガルとのシーンで『おれは(刺客の)追忍ではなく、抜け忍だ』って正直に打ち明けるんですが、スガルは『いや、お前は追忍だ』と拒否する。そこはカムイの不器用さと忍びの世界の厳しさ、社会の厳しさが感じられる良いシーンだな、と脚本を読んだときから思ってました」。10月公開の『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』、そして来年は『ノルウェイの森』と本作と同じく原作モノの公開が控えるが、本作を観れば「この役を松山ケンイチに!」という監督たちの思いが理解できるはずだ。(photo:HIRAROCK)■関連作品:カムイ外伝 2009年9月19日より丸の内ピカデリー2ほか全国にて公開© 2009「カムイ外伝」製作委員会■関連記事:【どちらを観る?】愛か自由か?松ケン『カムイ外伝』VS小栗旬『TAJOMARU』ファッション小噺vol.112日本女優の美肌のヒミツはこれだった!松山ケンイチ、忍術で壁渡りも何のその?崔洋一「カムイは彼しかいない!」松ケン×クドカン登場!『カムイ外伝』完成披露試写会に50組100名様ご招待倖田來未「新しい自分に挑戦したい」『カムイ外伝』で日本語オペラを歌う!
2009年09月11日“エンケン”などと気軽に呼ぶには怖過ぎ!刑事役やヤクザ役など、泣く子も黙る凄みのある役柄にバッチリとハマり、邦画に欠かすことのできない存在となっている名優・遠藤憲一。そんな彼が意外なCMに挑戦していることが明らかになった。実は遠藤さんは、特徴的で渋〜い声の持ち主として、映画の予告編やCMのナレーションで引く手あまたの存在。「ティーダ」(日産)や「絶妙バーガー」(ロッテリア)、「アジエンス」(花王)など、誰もが一度は目にしたことのあるCMや、最近では映画『MW -ムウ-』や『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』の予告編で自慢の声を披露している。そんな彼が新たに挑んだのが、9月19日(土)より公開となる『ドゥームズデイ』の予告編(TVスポット)のナレーションだが、硬派のイメージの強い彼がここで、ダジャレを披露しているのだ!『ドゥームズデイ』はウイルスが蔓延する近未来を舞台に、人類滅亡を食い止めるべく戦う女戦士の活躍を描いたアクションスリラー。とてもダジャレが入り込む余地などなさそうな、シリアスな作品なのだが、劇場公開初日(19日)から23日(水・祝)までの5日間、全国の本作公開劇場の窓口で「世界の終わり」というキーワードを言った人は誰でも1,000円で本作を鑑賞できるというキャンペーンを実施する。遠藤さんは、そのキャンペーンに合わせたダジャレを言うのだが、重厚な映像世界にピッタリの、低く響き渡る声で繰り出される、“泣く子も黙る”遠藤憲一、一世一代のダジャレは一見、いや一聴の価値あり!いろんな意味で鳥肌が立つ?その中身とは…。このTVスポットのオンエアは9月14日(月)からだが、いち早く映画公式サイトおよび、シネマカフェ内の『ドゥームズデイ』作品情報ページ(予告編欄)にて公開中!『ドゥームズデイ』は9月19日(土)より新宿ミラノほか全国にて公開。『ドゥームズデイ』■関連作品:ドゥームズデイ 2009年9月19日より新宿ミラノほか全国にて公開■関連記事:新世代ホラー・アクション『ドゥームズデイ』試写会に10組20名様をご招待
2009年09月11日18日(金)から、ジェラルド・バトラーと共演の主演作『男と女の不都合な真実』が日本公開されるキャサリン・ハイグルが韓国から養女を迎えることが明らかになった。キャサリン自身が米国で11日に放映予定のトーク番組「The Ellen DeGeneres Show」で「今月末に生後10か月になる女の子よ」と明かした。「その子は11月生まれで、私の誕生日の前日が彼女の誕生日。何か特別な縁を感じたわ。これからはずっと、私の誕生日はおまけみたいなものになるはずね」。2007年にミュージシャンのジョシュ・ケリーと結婚したキャサリンは、かねてから子供を産むつもりはないと公言していたが、今回の養子縁組は大の仲良しである彼女の姉が韓国からの養女であったことも影響しているらしい。キャサリンが「ナリー(Naleigh)」と名づけた女児は障害を抱えていて、「だから、手続きも素早く進んだの。少しでも早く私たちの元に来られるようにね」とのこと。キャサリンは命名の由来について「私の母がナンシー(Nancy)で姉がリー(Leigh)だから」と語っている。キャサリン&ジョシュ夫妻の新しい家族は「もうすぐ」(キャサリン)彼らの元にやって来る予定だ。「私が韓国の赤ちゃんを盗んだなんて思わないでね!」と笑うキャサリンはナリーの到着が待ち切れない様子だ。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:男と女の不都合な真実 2009年9月18日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開©2009 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:ジェラルド・バトラー最新作『男と女の不都合な真実』試写会に25組50名様をご招待
2009年09月11日まもなく開幕するトロント国際映画祭の「マスターズ」部門にて最新作『空気人形』が上映される是枝裕和監督が、トロントへの出発を前に報道陣の取材に応じてくれた。『ヴィヨンの妻』の根岸吉太郎監督がモントリオール世界映画祭で最優秀監督賞受賞という快挙を成し遂げた直後の取材となったが、是枝監督には一切気負いなどない様子で、淡々とした口調で抱負を語った。5月のカンヌ国際映画祭に続いての海外映画祭への出品となるが、是枝監督はこのトロント国際映画祭がことのほか気に入っているとのこと。「(デビュー作の)『幻の光』以来、これまで全ての作品を上映してもらってるんです。9.11の事件があった年は行けなかったけど、それ以外は全て現地に行っているし、『幻の光』のときは初めて海外で売れたりと自分にとって出発点になった映画祭なんです」。ベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭に次ぐ来場者数を誇り、世界でも有数の国際映画祭となっているが、その特徴はノン・コンペティションであり、観客賞(ピープルズ・チョイス・アウォード)が最高賞にあたるという点。「“市民”の映画祭なんですよね。僕自身、顔が思い浮かぶなじみの観客の方がいっぱいいますよ。“競いに行く”という感じじゃないんですね。(トロントは)食事がおいしくて、チャイナタウンで中華料理を食べるのが楽しみです」と、出発前からかなりリラックスしている。根岸監督がモントリオールで監督賞を受賞した点に話題を向けても「良かったと思います」と意識するでもなくニッコリ。加えて「奥田瑛ニさんが海外の映画祭で審査委員を務めている、という点も映画界にとって非常に大切なことだと思います」と真摯な表情で語った。意気込むという雰囲気を全く感じさせず、「楽しむ」という言葉が何度も口をついて出た。巨匠たちの作品が並ぶ「マスターズ」部門で、是枝作品はトロントの観客にどのように受け止められるのか?朗報を待ちたい。『空気人形』は現地時間で9月13日に上映される予定。日本では9月26日(土)よりシネマライズ、新宿バルト9ほか全国にて順次公開。■関連作品:空気人形 2009年9月26日よりシネマライズ、新宿バルト9ほか全国にて順次公開© 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会■関連記事:是枝裕和監督ティーチイン付き『空気人形』試写会に25組50名様をご招待是枝裕和監督『空気人形』、カンヌに続きトロント映画祭に“マスターズ”出品決定ペ・ドゥナ、駆け込みセーフに日本語で「遅れて申し訳…」ARATAも板尾もホッ…【カンヌ現地レポ 02】是枝監督、観客の反応に「安心した」『空気人形』初披露【カンヌ国際映画祭】日本から唯一、是枝裕和監督『空気人形』「ある視点」に正式出品
2009年09月10日今回ご紹介するスマイルさんは、エミー賞作品賞にも輝いた超話題作「マッドメン」のドン・ドレイパー。前回登場した「デクスター」のデクスター・モーガンとは、ひと味もふた味も違う笑顔の持ち主です。と言うのも、ドンは現代とは常識の異なる60年代ニューヨークに生き、欲望渦巻く広告業界で活躍している敏腕広告マン。大手広告代理店のクリエイティブ・ディレクターとして商品を売るための知恵やアイディアをひねり出す一方、クライアントをいろいろな意味で満足させなくてはならない彼にとって、笑顔はある種の武器でもあるのです。ただし!敏腕広告マンの自負を持つドンは無駄に媚びるのが大嫌いで、基本姿勢はむしろクール。男性の同僚からは一目置かれ、女子たちからは「ドレイパーさんって、ミステリアスよね〜」と胸キュンされるタイプでもあります。でも、実はそんなタイプの男性ほど、スマイルパワーは絶大!私たちの現実世界でも、いつもはあまり笑顔を見せない上司から褒められるときほど嬉しい…ってこと、ありませんか?普段は冷静なドンが口の端をちょっとだけ上げ、同僚の功績を認めたとき。普段は無関心を装っているドンが女性秘書にちらりと笑顔を見せ、「いつもありがとう。今日は早く帰っていいよ」なんて言っちゃったとき…。そのターゲットが同性であれ異性であれ、彼のスマイルはもはや鋭い凶器レベルに達し、相手をズキュンと射抜いてしまうのです。では、家庭ではどうかと言うと、ドンは良き父であり、良き夫。郊外のステキな一軒家で、元モデルの美人妻と2人の幼い子供たちに囲まれながら理想的な暮らしを送っています。となると、自然と笑顔がこぼれ落ちそうなものですが、笑顔大安売りとはいかないのが人間ドラマの佳作たる「マッドメン」の複雑さ。職場で様々なストレスを抱えるドンは完璧な家庭を持ちながらも、別次元の癒しを求めて愛人女性と密かに不倫中!夢のような自宅で良き家庭人モードに入ったときに見せる彼の笑顔は、秘密の関係を隠すドス黒スマイルでもあるのです。とは言え、そんなワケあり笑顔さえもステキに見えてしまうのがドン・ドレイパーの魅力なのですが…。演じるジョン・ハムはドン役で一躍ブレイクし、ゴールデン・グローブ賞の主演男優賞にも輝いている38歳。「30 Rock」のエミー賞受賞クリエイター、ティナ・フェイも、彼の容貌を「地球上で最もハンサム」と絶賛したそうです。そんな彼だからこそ、一歩間違えば嫌味なキャラになりかねないドンを、危険で複雑だけれども魅力的で目の離せない主人公として成り立たせることに成功。ちなみに、俳優になる前のジョンは高校で教鞭をとっていたこともあるのだそうですが、こんなイケメン先生がいたら勉強に身が入らないですよね…。(text:Hikaru Watanabe)「マッドメン シーズン1 DVD-BOX」価格:20,790円(税込)発売元:フジテレビ映像企画部/ポニーキャニオン販売元:ポニーキャニオン発売中© MMVII Lions Gate Television Inc. All Rights Reserved■関連作品:マッドメン [海外TVドラマ]© MMVII Lions Gate Television Inc. All Rights Reserved
2009年09月10日